
振動分光法による医薬品原料の全数受入確認試験の事例およびPAT技術による製剤設計・工程設計の実践
~具体的な全数受入確認試験とそのサンプリングの手法・要点~
~PAT技術による製剤工程のリアルタイム計測によるリスクの最小化および品質の最大化~
日時
【Live配信】 2025年6月20日(金) 10:30~16:30
【アーカイブ受講】 2025年7月4日(金) まで受付(配信期間:7/4~7/17)
受講可能な形式:【Live配信】or【アーカイブ配信】のみ
※Live配信受講者には、特典として「アーカイブ配信」の閲覧権が付与されます。
セミナー趣旨
本セミナーでは、まずPIC/S GMP、改正GMP省令、GMP事例集と供給者管理に注目し解説する。次にIC/S GMP Annex8 などで述べている原料粉体の全数受入確認試験(全梱包の同一性確認)をラマン分光法および近赤外分光法により実践した詳細な測定データを紹介したい。これに加え、サンプリング方法とそのバリデーションも行った結果についても報告します。最後に全数受入確認試験を免除する規定などについても説明する。
次にICH Qトリオと製剤設計について概説し、より進化したQbD手法であるProcess Analytical Technology(PAT、プロセス解析工学)について述べる。またPATにおいて重要となるリアルタイム計測その特徴を説明したい。さらにPAT技術を活用し、製造工程(湿式造粒、連続直打、乾式造粒、包装)におけるリアルタイム計測により、一定品質の製品を恒常的に生産できることを実験的に確認した結果について述べる。これらのQbDアプローチ結果に基づいて、リスクの最小化および製品の最大化について考察する。
習得できる知識
・改正GMP省令および2022年版GMP事例集と供給者管理
・PIC/S-GMPガイドラインの全数受入確認試験(全梱包同一性確認)
・具体的な全数受入確認試験とそのサンプリングの手法・要点
・多くの原料粉体の受入確認試験結果
・Quality by Designによる製剤設計および工程設計の理解
・実験計画法およびデザインスペース(DS)による製剤設計・工程設計の「見える化」
・PAT技術による製剤工程のリアルタイム計測によるリスクの最小化および品質の最大化
セミナープログラム
1.1 PIC/S GMPおよび改正GMP省令における原材料等の供給者管理
1.2 事例集などによる供給者管理のポイント
1.3 原薬GMPガイドおよび医薬品添加剤GMP自主基準について
1.4 PIC/S GMPの一般規定およびAnnex8「出発原料と包装材料のサンプリング」内容
1.5 GMPにおける製品品質照査ならびに事例集内容(検体採取)
1.6 品質スクマネジメントと製剤化における原料粉体の確認試験の重要性
2. 分析法バリデーションによる原料受入確認試験とその要点(受入試験の基礎)
2.1 分析法バリデーションの概要
2.2 分析能パラメータ(併行精度、室内再現精度、空間再現精度)の説明
2.3 ラマンシフト値、バンドの化学的帰属
2.4 原料粉体のサンプリングおよびバリデーション
2.5 分析能パラメータに基づく具体的な受入確認試験方法とその結果
2.6 受入確認試験のためのスペクトル解析(スペクトルのt-検定など)
2.7 特異性に基づく受入確認試験結果(携帯型ラマン分光法装置)
3.ラマン分光法および近赤外分光法による全数受入確認試験(全梱包の同一性確認)の実践
3.1 振動分光法の特徴。非破壊・非接触・迅速測定
3.2 PIC/S GMP Annex8におけるサンプリング、ならびに一般的なサンプリング基準
3.3 全数受入確認試験のための包装材料の種類および内包装材料厚みの検討・確認
3.4 主薬、賦形剤、結合剤、無機の添加剤、健康食品粉体(天然由来原料)の受入確認試験の実践
3.5 原料製造会社および産地の違いによる受入確認試験は可能
3.6 製薬会社の原料受入確認試験例(ラマン分光法、近赤外分光法)
3.7 受入確認試験装置の最近の傾向(励起波長1030nm、1064nm)
4.全数受入確認試験の免除規定ならびに試験の省略
4.1 PIC/S-GMP Annex8の内容再確認(免除要件・確認試験の回避)
4.2 海外の確認試験の回避の考え(PIC/S-GMP)
4.3 PMDAからの指摘
4.4 大阪府からの指摘
5. ICH Qトリオ内容の再確認
5.1 Q8製剤開発
5.1.1 科学とリスクに基づくQuality by Design(QbD)アプローチのメリット
5.1.2 実験計画法(DoE)、デザインスペース(DS)と製剤設計および工程管理
5.1.3 Process Analytical Technology(PAT,プロセス解析工学)とリアルタイムモニタリグおよび品質確保
5.1.4 製薬企業のQbDの取組について
5.2 Q9品質に関するリスクアセスメント
5.2.1 品質リスクマネジメントの原則
5.2.2 一般的な品質リスクマネジメント
5.2.3 開発・設計の一環としてのリスクマネジメント
5.3 Q10医薬品品質システム
5.3.1 製造プロセスの稼働性能及び製品品質の継続的改善
5.3.2 医薬品質システムの継続的改善
6. 高品質の製剤設計へのQbDアプローチ(リスクの最小化、品質の最大化)
6.1 マイクロOD錠と普通OD錠の最適化およびデザインスペースの構築
6.2 小児の服薬アドヒアランスの向上を指向した剤形設計としてのマイクロOD錠(Φ:1.8mm錠)
6.3 QbDに基づく製品品質に優れた二層OD錠の設計とその評価
6.4 乾式造粒法を用いた服薬アドヒアランス向上のための製剤設計
6.5 QbDに基づく乾式造粒法による高含量製剤設計とその評価
7. PAT技術による製造工程の解析・最適化および品質管理(リスクの最小化、品質の最大化)
7.1 乾式混合におけるIn-lineリアルタイムモニタリグと継続的工程確認
7.2 湿式造粒におけるIn-lineリアルタイム計測と終点決定、ならびに製剤設計
7.3 医薬品のオンデマンド生産に注目した直打連続生産システムおよびOD錠の設計
7.4 異種錠の混入を自動検知できる検査装置の開発と管理戦略
□質疑応答□
セミナー講師
大阪ライフサイエンスラボ 所長(工学博士)
NPO法人 医薬品・食品品質保証支援センター 特別顧問
寺下 敬次郎 氏
【主な経歴】
・医薬品医療機器総合機構 専門委員(経歴)
・近赤外研究会 幹事(経歴)
・粉体工学会 製剤と粒子設計部会 名誉世話人(現在も)
・PHARM TECH JAPAN(製剤と粒子設計の欄)編集委員(現在も)
・関西環境管理技術センター 調査役(経歴)
【業界での関連活動】
・主な所属学会:粉体工学会(名誉会員)、日本薬剤学会など
・専門分野:化学工学、粉体工学、環境工学、製剤工学
セミナー受講料
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受講料
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