TMR効果の基礎、TMRセンサの動作原理・現状の性能、応用例、性能向上技術、将来展望など

■室温で動作可能・高い感度・動作可能な磁場範囲が広い、などの特長を有するスピントロニクス磁気センサ(TMRセンサ)。
同センサで使われる磁気抵抗効果の基礎、同センサの動作原理や感度といった基礎、最近の性能と競合技術との比較、性能向上技術、応用例、進行中のプロジェクトなど、生体計測以外にも精密部品の微小異物検査やバッテリーの電流モニタリングなどの様々な用途への応用が期待される同センサについて、基礎から社会実装に向けた技術・最新動向までを解説します。

 

日時

【Live配信】2025年5月21日(水)13:00~16:30
【アーカイブ配信】について視聴期間:終了翌営業日から7日間[5/22~5/28]を予定
  受講可能な形式:【Live配信(アーカイブ配信付)】のみ 

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    セミナー趣旨

    医療・介護費の増大、人手不足によるインフラ維持管理の高負荷・高コスト化、地球温暖化・エネルギー問題などの様々な社会課題が顕在化している。これらの深刻な社会的課題を解決するため、あらゆるモノから膨大なデータを取得し、AIによって効率的なデータ解析を行う、超スマート社会の実現が期待されている。この超スマート社会の実現のため、従来技術では達成不可能であった、高感度・高精度・信頼性を備えた量子センサ素子の創成が期待されている。

    スピントロニクス磁気センサは、強磁性体/絶縁体/強磁性体からなるトンネル磁気抵抗 (TMR) 素子を基本構造とし、素子に印加された微弱な磁場の変化を電子のトンネル確率の変化として、高感度に読み出すことが可能な量子デバイスである。TMR素子は、既にハードディスクヘッドや磁気ランダムアクセスメモリとして実用化されているが、約10年間の我々のグループの研究開発によって、超伝導体を用いた磁気センサ (SQUID) に迫る感度が室温下で実現され、微弱な心磁場・脳磁場や核磁気共鳴信号の検出にも至っている。また、非常に高い感度のみならず、センサの動作可能な磁場範囲が、地磁気以上と極めて広い特長を有する。この特長により、室温かつ磁気シールドルームフリーの環境下において、生体から生じる微弱磁場が測定可能になっている。これらの成果に対して、多くの国内外の企業・研究機関の関心が高まっており、医療・ヘルスケア・インフラ保全・エネルギーマネジメント等の幅広い領域でのユースケースの開拓と実証が期待されている。

    本講演では、スピントロニクス磁気センサの基礎から、最近の劇的な性能向上を果たすに至った技術の詳細を解説するとともに、いくつかのユースケースでの応用例を示す。さらに、研究開発責任者として推進中のSIPプロジェクト、BRIDGEプロジェクトの実施内容についても紹介する予定である。

    受講対象・レベル

    ・高感度な室温量子磁気センサにご興味をもっている方
    ・IoT技術によって医療・ヘルスケア・インフラ・エネルギーなどの諸課題の解決を考えている方
    ・スピントロニクスや量子力学の専門知識がなくても理解できるレベルの内容

    習得できる知識

    ・スピントロニクスの重要技術である磁気抵抗効果の基礎
    ・磁気抵抗効果を利用したスピントロニクス磁気センサの基礎
    ・スピントロニクス磁気センサのユースケースと開発動向
    ・スピントロニクス磁気センサの将来展望

    セミナープログラム

    1.トンネル磁気抵抗(TMR)効果
     1.1 スピントロニクス
     1.2 室温TMR効果の発見とその原理
     1.3 TMR効果を利用したデバイス(MRAM,HDD磁気ヘッド)
     
    2.スピントロニクス磁気センサ
     2.1 スピントロニクス磁気センサの動作原理
     2.2 スピントロニクス磁気センサの感度
     2.3 スピントロニクス磁気センサのノイズ
     2.4 スピントロニクスセンサの最近の性能と競合技術との比較
     
    3.スピントロニクス磁気センサのユースケース①
     3.1 スピントロニクス磁気センサによる心磁場計測
     3.2 スピントロニクス磁気センサによる脳磁場計測
     3.3 磁気シールドレス生体磁場計測のための環境ノイズキャンセル技術
     
    4.スピントロニクス磁気センサのユースケース②
     4.1 漏洩磁束法によるインフラ構造物検査
     4.2 新規インフラ検査手法(打磁試験)による構造物検査
     4.3 渦電流探傷による微小欠陥検査
     
    5.スピントロニクス磁気センサのユースケース③
     5.1 ワイドレンジスピントロニクスセンサ
     5.2 ワイドレンジスピントロニクスセンサの応用
     
    6.新型スピントロニクス磁気センサと新規ユースケース創出
     6.1 スピントロニクス磁気センサによる核磁気共鳴測定
     6.2 低磁場核磁気共鳴技術を利用したコンパクトMRI
     6.3 核磁気共鳴型磁気センサの開発とその応用
     
    7.まとめと今後の展望

     □質疑応答□
     

    セミナー講師

    東北大学 大学院工学研究科 教授 博士(工学) 大兼 幹彦 氏

    専門:スピントロニクス
    2003年9月東北大学大学院工学研究科にて博士 (工学) を取得。2022年4月から東北大学大学院工学研究科応用物理学専攻にて教授として従事。2023年よりKorea大学客員教授を兼務。スピントロニクス磁気センサのユースケースを幅広く開拓するため、第3期SIPプロジェクト「量子スピンセンサの開発とユースケースの開拓・実証」およびBRIDGEプロジェクト「量子スピンセンサのμモジュール化による新規ユースケースの創出」の研究開発責任者を務める。

    セミナー受講料

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