医療機器の開発・設計・生産・販売に関わるリスクマネジメント徹底解説【全3回】
医療機器リスクマネジメントの基礎から実務対応に至るまで、複雑に関係してくる国際規格等と共に、重要ポイントを丁寧に解説いたします!
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本セミナーは、単日/複数日/全日参加のご選択が可能です。皆さまのご興味の範囲に合わせて、是非、有意義にご活用ください!
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日時
第1回 11月 7日(木) 13:00-16:30
ISO 14971・IEC 62366-1編
第2回 11月14日(木) 13:00-16:30
IEC 60601-1・IEC 62304編
第3回 11月21日(木) 13:00-16:30
豊富な事例検討による内容整理編
セミナープログラム
第1回 11月7日(木)13:00-16:30
ISO 14971・IEC 62366-1編
■講座のポイント
医療機器を開発・製造・販売する上で、リスクマネジメントは必須である。医療機器のリスクマネジメントについては、国際規格ISO 14971に基づいて実施する必要がある。
近年の医療機器に関する国際安全規格は、リスクマネジメント規定をその中心に位置づけている。このセミナーは3回に分けて実施し、ISO 14971第3版(2019年12月発行)及び関連する国際規格のリスクマネジメント規定について詳細に解説し、実施方法についても具体的に説明する。
第1回は、医療機器安全に関する国際規格の体系を説明した上で、ISO 14971の要求事項の規定について解説する。また、リスクマネジメントとの併行実施が実質的に不可避になったユーザビリティエンジニアリングについても、国際規格IEC 62366-1の要求事項を解説する。
医療機器品質管理システム規格ISO 13485では、リスクマネジメントを安全管理体制構築のための必須事項と位置付けている。基本規格であるISO 13485及びISO 14971の規定を基に、医療機器国際安全規格におけるリスクマネジメントについて体系的に捉えることができるようにする。その上で、ISO 14971に基づいた医療機器リスクマネジメント実施のための実用的な知識を身につけてもらうことが、このセミナーの主要な目的である。
ユーザビリティエンジニアリング規格IEC 62366-1の対象は、医療機器の操作とユーザーインタフェースに関連するハザードであり、これらのハザードは全ての医療機器に共通する。ユーザビリティエンジニアリングは、医療機器の操作とユーザーインタフェースに関連するハザードを対照とするリスクマネジメントである。ISO 14971に基づくリスクマネジメントの実施と併行して、このIEC 62366-1に基づくユーザビリティエンジニアリングの実施も必須である。
このため、第1回では、ISO 14971に基づくリスクマネジメント実施と共に、IEC 62366-1のユーザビリティエンジニアリング規定についてポイントを解説し、リスクマネジメント実施の中で、ユーザビリティエンジニアリングプロセスをどのように実施するか説明する
リスマネジメント規格ISO 14971:2019(改訂第3版)発行に伴い、2020年には、関連する次の医療機器国際安全規格の改訂版(Amendment)が一括して発行された。
IEC 62366-1: 2020(第1.1版) ユーザビリティエンジニアリング規格
IEC 60601-1: 2020(第3.2版) 医用電気機器安全通則
IEC 60601-1-2: 2020(第4.1版) EMC副通則
IEC 60601-1-6:2020(第3.2版) ユーザビリティエンジニアリング副通則
IEC 60601-1-8:2020(第2.2版) アラーム副通則
これらの国際規格改定に対応して、日本の対応JIS規格も2023年2月に一斉に改訂された。セミナーでは、これらの改訂内容についても言及する。
■受講後、習得できること
・医療機器のリスクマネジメントに関する体系的な理解
・リスクマネジメントに関連する品質管理システム規格、プロセス規格、製品安全規格に関する体系的な理解
・リスクマネジメント実施体制の構築法
・リスクマネジメントの進め方(リスク分析とリスク評価の実際、リスクコントロール、リスクマネジメントファイルの作成など)
・ユーザビリティエンジニアリング規格IEC 62366-1の理解
・リスクマネジメントを実施する上でのユーザビリティエンジニアリング活動の実施
・リスクマネジメント規格第3版発行に伴う関連規格の改訂内容の理解
■本テーマ関連法規・ガイドライン
ISO 14971:2019 第3版、医療機器リスクマネジメント
(対応JIS規格 JIS T 14971:2020)
ISO 13485:2016 第3版、医療機器品質管理システム
(対応JIS規格 JIS Q 13485:2018)
IEC 62366-1:2020、ユーザビリティエンジニアリング
(対応JIS規格 JIS T 62366-1:2022、IEC 62366-1: 2020の日本語訳)
■講演中のキーワード
・リスクマネジメント
・リスク
・安全
・ユーザビリティエンジニアリング
・ユーザーインタフェース
・医療機器
・国際規格
・プロセス規格
■講演プログラム
1. 医療機器の国際規格とリスクマネジメント規定
(1) 医療機器国際規格の体系
(2) 医療機器国際規格におけるリスクマネジメントの概要
(3) QMS規格ISO 13485のリスクマネジメント規定
(4) プロセス規格のリスクマネジメント規定概要
ユーザビリティエンジニアリング
(5) 製品安全規格のリスクマネジメント規定概要
医用電気安全通則 IEC 60601-1(規定内容の詳しい説明は3日目に行う。)
体外診断機器安全規格 IEC 61010-2-101
2. リスクマネジメン国際規格ISO 14971の規定解説
(1) リスクマネジメント規格ISO14971の概要
(2) リスクマネジメントプロセス-体制・計画・記録-
(3) リスク分析-ハザード/危険状態の特定
(4) リスク評価
(5) リスクコントロールと残留リスク評価
(6) リスクマネジメントプロセスのまとめ
(7) ISO 14971改定第3版と第2版との違い
3. ユーザビリティエンジニアリング国際規格の規定解説
(1)ユーザビリティエンジニアリング国際規格制定背景
(2) IEC 62366-1の概要
(3) IEC 62366-1の重要な用語の定義と説明
(4) ユーザビリティエンジニアリングプロセスの実施
(5) ユーザビリティエンジニアリンプロセスの記録文書
※ご参加頂いたお客様には、以下の補足資料もお渡しいたします。
①医療機器に関する国際規格・JIS規格をまとめた一覧表
②リスクマネジメントプロセスのフローチャート
③リスクマネジメント規格ISO 14971改訂第3版(2019年発行)と第2版(2007年発行)の比較一覧
④医療機器の安全に関する特質票(ISO/TR 24971:2020 附属書A に基づく)
⑤ハザード/危険状態を特定するための参考資料(ISO 14971:2019(第3版)附属書Cに基づく)
⑥ハザード/危険状態から危害を特定する例(ISO/TR 24971:2020に基づく)
⑦ユーザビィティに関するリスク分析の例(IEC 62366-1附属書Bに基づく)
⑧ユーザビリティエンジニアリングプロセスとリスクマネジメントプロセスとのフロー比較
⑨ユーザビリティエンジニアリングプロセスの作業と記録文書のリスト(IEC 62366-2附属書Dに基づく)
第2回 11月14日(木)13:00-16:30
IEC 60601-1・IEC 62304編
■講座のポイント
このセミナーは、ISO 14971第3版に基づく、医療機器のリスクマネジメントについて解説するセミナーの第2回である。医療機器リスクマネジメントの基本事項を踏まえ、医用電気機器の安全性について規定したIEC 60601-1及び医療機器ソフトウェア規格IEC 62304の要求事項について解説する。
体温計、血圧計、心電計、内視鏡、電気メス、人工呼吸器など、多くの医療機器は電気を使用しており、ソフトウェアを組み込んだものがほとんどである。医療機器の国際規格では、ソフトウェア組込そのものがハザードであるという考えで要求事項が規定されている。上記の2規格では、電気の使用とソフトウェア組込に対する安全性について、リスクマネジメントを基にして規定している。こうした安全規定を理解した上で、規格適合に必要な試験と文書作成・管理について重点を置いて、規格の要求事項のポイントを解説する。
■受講後、習得できること
・医用電気機器に関する安全規定の理解
・医用電気機器安全通則におけるリスクマネジメント規定の理解
・医用電気機器に組み込んだソフトウェアのリスクマネジメント規定の理解
・医用電気機器の安全規格に適合するための文書の作成
・医用電気機器に関するリスクマネジメントの実施プロセスの理解
・リクスマネジメントの具体的な実施方法、特に、ハザード/危険状態の特定方法、
危害の発生確率/重大性の見積もり及びリスク評価方法
・リクスアセスメント(リスク分析及びリスク評価)実施における安全規格の適用
■本テーマ関連法規・ガイドライン
ISO 14971:2019 第3版、医療機器リスクマネジメント
(対応JIS規格 JIS T 14971:2020)
IEC 60601-1:2020、医用電気機器安全通則
(対応JIS規格 JIS T 0601-1:2023)
IEC 62304:2015、ソフトウェアライフサイクル
(対応JIS規格 JIS T 2304:2017)
■講演中のキーワード
・リスクマネジメント
・リスク
・安全
・医療機器
・国際規格
・医用電気機器
・ソフトウェア
■講演プログラム
1. 医用電気機器安全通則IEC 60601-1の概要とリスクマネジメント規定解説
(1) IEC 60601-1規格の概要
(2) IEC 60601-1の規格群
(3) 医用電気機器の安全に関する重要な定義用語
(4) 基礎安全・基本性能規定とリスクマネジメント規定
(5) 電気的安全性に関する規定
(6) 機械的安全性に関する規定
(7) 熱・温度に関する安全性規定
(8) 医療機器ソフトウェアに関する安全性とリスクマネジメント
(9) MEシステムに関する安全性とリスクマネジメント
(10) 他の国際規格を引用した安全規定
2. 医療機器ソフトウェア規格IEC 62304の規定解説
(1) 医療機器ソフトウェアに対する要求
(2) 医療機器ソフトウェア IEC 62304の概要
(3) 医療機器ソフトウェアの安全クラス分類
(4) ソフトウェア開発プロセスと付随するプロセス
(5) ソフトウェアの文書管理と規格適合確認
※ご参加頂いたお客様には、以下の補足資料もお渡しいたします。
①医用電気機器安全通則IEC 60601-1の規格群リスト
(1) 副通則 (2) 個別規格
②医用電気機器安全通則IEC 60601-1の漏れ電流規定
③電気機器安全通則IEC 60601-1のPEMS要求事項
④IEC 62304の規定する 医療機器ソフトウェアライフサイクル
⑤ソフトウェアのリスク分析の例(IEC/TR 80002-1:2009附属書Aに基づく)
第3回 11月21日(木)13:00-16:30
豊富な事例検討による内容整理編
■講座のポイント
このセミナーは、医療機器リスクマネジメントについて解説する全3回セミナーの最終回である、医療機器リスクマネジメントについて、基本事項を踏まえて、具体例を取り上げて実施方法を説明する。
リスクマネジメントで煩雑な作業となるのが、リスク分析とそれに続く危害の発生確率/重大性の推定及びリスク評価(リスクアセスメント)である。この講義では、FTA(False Tree Analysis、故障の木解析)を使用したハザード/危険状態の特定方法及びそのリスク評価を、例を用いて説明する。さらに、リスクコントールの実施とその残留リスク評価についても、具体例によって説明する。
ハザード/危険状態を特定した後のリスク推定と評価は、次の2つに分けて対処できる。セミナーでは、この2つの場合について具体的な例を挙げて実施方法を詳述する。
・特定したハザード/危険状態に対する対処が、国際安全規格の要求事項として規定されている場合(医用電気機器の漏れ電流など)、リスク推定(危害の発生確率とその重大性の見積もり)とリスク評価は不要で、規格に規定された試験に合格すれば、残留リスクは許容されると見做してよい。講師が規格原案作成に関わった経験のある人工呼吸器を例として説明する。
・特定したハザード/危険状態に対処する国際安全規格が無い場合は、危害の発生確率及びその重大性の見積もりを実施し、さらにリスクコントロールを実施する必要がある。生体情報をモニターする機器を想定して、リスクの推定、評価、コントロールの実施方法について具体的に解説する。
リスクマネジメントでは、多くの文書を作成する必要がある。リスクマネジメントプロセスのまとめとして、最終的に作成が必要な文書のリスト及びその内容について具体的に説明し、リスクマネジメントファイル整備について解説する。
リスクマネジメントは、一般の機械・電気・電子・電子などの工業製品でも実施されており、り、多くの国際規格がある。経済産業省、厚生労働省、業界団体でもリスクマネジメント実施のための参考資料を発行している。医療機器を含めた工業製品のリスクマネジメント規格は、ISO/IEC Guide51に基づいて制定されている。セミナーの最後に、工業製品一般のリスマネジメント規格の体系と概要を説明する。工業製品に対して政府や業界団体が発行しているリスクマネジメント実施の参考資料を紹介する。これらは、医療機器のリスクマネメント実施に際しても参考となるものである。
■受講後、習得できること
・医用電気機器に関するリスクマネジメントの実施プロセスの理解
・リクスマネジメントの具体的な実施方法、特に、ハザード/危険状態の特定方法、
危害の発生確率/重大性の見積もり及びリスク評価方法
・リクスアセスメント(リスク分析及びリスク評価)実施における安全規格の適用
・リスクコントロールの具体例
・リスクコントロール後の残留リスク評価
・リスクマネジメント報告書の作成とリスクマネジメントファイルの整備
■本テーマ関連法規・ガイドライン
ISO 14971:2019 第3版、医療機器リスクマネジメント
(対応JIS規格 JIS T 14971:2020)
IEC 60601-1:2020、医用電気機器安全通則
(対応JIS規格 JIS T 0601-1:2023
■講演中のキーワード
・リスクマネジメント
・リスク分析
・リスク推定
・リスク評価
・リスクコントロール
■講演プログラム
リクスマネジメントの具体的な実施方法
(1) ハザード/危険状態の特定方法、危害の発生確率/重大性の見積もり及びリスク評価方法
(2) リクスアセスメント(リスク分析及びリスク評価)実施で国際安全規格を適用できる具体例
(3) リスク分析及びリスク評価の具体的な実施例
(4) リスクコントロールの具体例
(5) リスクコントロール後の残留リスク評価
(6) リスクマネジメント報告書の作成とリスクマネジメントファイルの整備
セミナー講師
北里大学 元客員教授 中谷 敬 氏
■ご経歴
京都大学理学部を卒業後、日本光電工業株式会社にて医用センサー、生体情報計測機器の開発・設計に従事。
在職中に、IEC/SC62A、IEC/SC62D、ISO/TC121/SC3の日本国内委員会代表として、
医療機器国際規格の制定・改訂作業に参加した。
また、その経験を活かして、首都圏の大学で「医療機器技術」「医療機器安全管理学」などについて、非常勤で講義を行ってきた。
現在は、医療機器技術や医療機器の標準・規制についてのコンサルタント活動をしている。
■本テーマに関する業界団体でのご活動
IEC/SC62A、IEC/SC62D、ISO/TC121/SC3の国内委員会及びそのワーキンググループ
(日本電子情報産業協会 JEITA、日本医療機器工業会 JAMDIに設置)で、
国際エキスパートとして医療機器国際規格の制定・改訂作業を担当。
医療機器国際規格制定・改訂案に対する日本コメントの作成・まとめ、国際会議参加により、
日本の医療機器業界の意見反映に尽力した。
また、医療機器JIS規格原案作成原案分科会の主査、委員として、多くの医療機器JIS原案の作成・審議に当たった。
■ご専門分野・ご研究
医用生体計測、医療機器安全管理、医療機器国際標準
セミナー受講料
税込(消費税10%)、資料付
参加形態 | 区分 | 見逃し配信なし | 見逃し配信あり |
---|---|---|---|
1講座のみの参加 | 1回、2回、3回・・・ | 1名41,800円 ↓1社2名以上同時申込料金↓ 1名30,800円 |
1名47,300円 ↓1社2名以上同時申込料金↓ 1名36,300円 |
2講座の参加 | 1・2回、1・3回、2・3回、・・・ | 1名61,600円 ↓1社2名以上同時申込料金↓ 1名50,600円 |
1名70,400円 ↓1社2名以上同時申込料金↓ 1名59,400円 |
全講座(3講座)の参加 | 1・2・3・回・・・ | 1名79,200円 ↓1社2名以上同時申込料金↓ 1名68,200円 |
1名90,200円 ↓1社2名以上同時申込料金↓ 1名79,200円 |
*日程変更等ございました場合は、ご容赦下さい。
*全3回申込の方へ(不測の事態により、全回開催出来ない場合、以下規定に基づき、返金致します。)
全3回中、2回未満の実施の場合: 70%返金
全3回中、3回未満の実施の場合: 40%返金
*準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みお願い致します。
(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。)
※見逃し配信「なし」「あり」どちらかをお選び下さい。
※参加形態(第○・○回参加)を申込備考覧に記載下さい。
※各回、別の方が受講いただくことも可能です。
※1社2名以上同時申込は、同時申込、同形態(講座数、参加日)でのお申込にのみ有効です
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
(開催1週前~前日までには送付致します)
※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。) - 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
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