自動車シートの座りを人間工学の眼で観る

49,500 円(税込)

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開催日 12:30 ~ 16:30 
主催者 (株)R&D支援センター
キーワード 自動車技術   人間工学一般   感性工学
開催エリア 全国
開催場所 【WEB限定セミナー】※会社やご自宅でご受講下さい。 

「シートづくりの基礎」としての知識を学び、座り心地向上のシートづくりやAI自動車運転の実用化に伴う新たなシートづくりに活かそう!~座姿勢の身体負担はどこまで軽減可能か~ 

※本セミナーはZoomを使ったLIVE配信セミナーです。会場での参加はできません。

セミナー講師

上野 義雪 上野研究室主宰 博士(工学) 【ご専門】・室内計画(インテリアデザイン)の人間工学 ・人体系家具の人間工学(いす・シート・腰掛・寝具) ・水回りの人間工学(トイレ 浴室 洗面 キッチン設備など)・プロダクト製品の人間工学(筆記具 VDT LED照明 履物など)・保健医療の人間工学・人体・動作寸法の計測・実験手法・ユニバーサルデザイン・共用品 その他【学会・協会活動】・日本インテリア学会 副会長 ・日本オフィス学会 理事・一般社団法人 日本建築学会 終身正会員 ・一般社団法人 日本トイレ協会 副会長【資格】・インテリアプランナー(公益財団法人 建築技術教育普及センター)・日本人間工学会認定シニア人間工学専門家(一般財団法人 日本人間工学会) ・キッチンスペシャリスト(公益社団法人 インテリア産業協会)【委員会関係】・日本国有鉄道委託旅客サービス設備近代化の研究委員会委員、昭和48~52年度・昭和57~59年度 (社)日本鉄道車輌工業会 ・文部省学校家具委員会 オフィス家具JIS委員会 ほか・受託研究:自動車用シートにおける疲労計測のアプローチ、1993年度日本自動車部品工業会(一般財団法人) その他【共同研究】・オフィス用いす 学校用机・いす 安楽いす 車いす 座いす 自動車シート トラックシート バスシート 重機シート 鉄道車輛腰掛(新幹線 在来線) 航空機シート シート補助具 ほか【略歴】 1988年 千葉大学工学部建築学科室内計画研究室 文部教官助手 退官 1988年 千葉工業大学工学部工業デザイン学科講師 任用 1988年 千葉大学工学部非常勤講師(~1992年 建築学科) 1993年 千葉県立鶴舞看護専門学校非常勤講師(~2021年 旧千葉県立鶴舞病院付属高等看護学院) 1997年 千葉県立保健医療大学非常勤講師(~現在に至る 旧千葉県立医療技術大学校) 2013年 東洋大学ライフデザイン学部非常勤講師(~2015年 人間環境デザイン学科) 2016年 千葉工業大学工学部デザイン科学科教授 定年退職 2016年 千葉工業大学工学部非常勤講師(~2017年 デザイン科学科)

セミナー受講料

49,500円(税込、資料付)■ セミナー主催者からの会員登録をしていただいた場合、1名で申込の場合46,200円、  2名同時申込の場合計49,500円(2人目無料:1名あたり24,750円)で受講できます。(セミナーのお申し込みと同時に会員登録をさせていただきますので、   今回の受講料から会員価格を適用いたします。)※ 会員登録とは  ご登録いただきますと、セミナーや書籍などの商品をご案内させていただきます。  すべて無料で年会費・更新料・登録費は一切かかりません。  メールまたは郵送でのご案内となります。  郵送での案内をご希望の方は、備考欄に【郵送案内希望】とご記入ください。

受講について

Zoomを使ったWEB配信セミナー受講の手順

  1. Zoomを使用されたことがない方は、こちらからミーティング用Zoomクライアントをダウンロードしてください。ダウンロードできない方はブラウザ版でも受講可能です。
  2. セミナー前日までに必ず動作確認をお願いします。
  3. 開催日直前にWEBセミナーへの招待メールをお送りいたします。当日のセミナー開始10分前までに招待メールに記載されている視聴用URLよりWEB配信セミナーにご参加ください。
  • セミナー資料は開催前日までにお送りいたします。
  • 無断転載、二次利用や講義の録音、録画などの行為を固く禁じます。

セミナー趣旨

 若者の自動車離れ、高齢ドライバーによる交通事故の急増、AI(人工知能)自動車の出現、地球温暖化など人間にとって便利であった自動車がマイナスの要素を表出する時代になった。 時代が変わっても、自動車の運転姿勢や乗車姿勢は、座姿勢以外には考えられない。床に足が着き、臀部・大腿部・背面・後頭部などがシートに接する姿勢であることから、シートは身体部位をうまく支持する役割を備えていなければならない。 果たしてこれらの機能を満たすシートは存在するのであろうか、気になるところである。 近年、量産化されるいす・シートの多くの設計は、CADによるものであり、手書きによる原寸図の設計は姿を消してしまった。いす・シートは「建築・室内・人間工学」の分野では「人体系家具」として扱われ、原寸図に必要とされる寸法・角度などを記載してきた。原寸図では1㎜の寸法や1°の角度を記載することができ、これらが着座姿勢や座り心地に大きな影響を与えることは原寸図をひいてみないと理解できない。 従って、設計段階から人体といす・シートとの関係性が希薄になり、完成品が身体に合わない、違和感があるなど、座り心地のよさとはかけ離れたいす・シートができあがってしまう。いすは、「体具」と言われるように人体とダイレクトに関わるものとして扱わなければならない。 知人のいすデザイナーであるI氏は、いすの人間工学をマスターした唯一のデザイナーである。そして未だに手書きによるいす設計を行っている、まさに達人の取り組み方であると評価をしている。その意味は、(1)人間工学の学術的知識の習得、(2)原寸図によるいす設計とアナログ的なアプローチ、が完成度の高いいすづくりに至っていることは間違いない。そして、彼の作品には常に合格点がつく。いす・シートに関わる人々は、この意味を忘れてはならない。 仮に量産シートであっても、彼の様に座りの基礎を身につけているならば、合格点に近いシートづくりが可能となる筈である。これは、私の50年を超える「座・姿勢研究」の経験から断言できる。 日本におけるいす生活の歴史は極めて短い。座り方も選び方も、そして造り方も誰も教えてくれない。それ故に日本におけるいす・シートづくりは、視覚的に評価が高くても座り心地を備えた座具が多く誕生しないのは当然のことと言わざるを得ない。 いま思うに、文科省が子供たちに座ることの意味や座り方を教えていたならば、視力の低下防止、猫背姿勢の回避など、健康面における効果が期待でき、いすの座り方や選び方を正しく理解できていたであろうと残念でならない。 そこで、欧米諸国に劣らないいす・シートの製作を目標として「いすづくり」や「いす使い」に欠かせない基礎的知識をお伝えしたい一心で、本セミナーを引き受けることにした。 AI自動車に多くの関心と期待がされる中で、日常生活における着座姿勢は、人間の寿命を短くするという研究結果が公になり、家具メーカーに大きな影響を与えた。そして、座り姿勢が悪もの扱いされるようになった。 人体の骨格構造を姿勢と重力の観点からみると、座姿勢は人体に無理を強いる姿勢であることは明白である。このことを生活者やメーカー、マスコミなどに繰り返し伝えてきたが、残念ながらいす・シートづくりの現場にはその声が届かない。 いす・シートの研究に関わって50年を超える。これまでにシートセミナーの開催は1989年から6社において30回程になる。多い時は1社のセミナーを年間2回開催したこともあり、これらのセミナーにご参加をいただいた方々の中には、シートデザインやシート研究などの第一人者として活躍されておられる方がおられ、講師冥利に尽きる。 本セミナーでは、これまでの経験をもとに「シートづくりの基礎」としての知識をお伝えすることにより、座り心地向上のシートづくりやAI自動車運転の実用化に伴う新たなシートづくりのヒントになる様にセミナーのお手伝いをすることにした。  長引いたコロナ禍の中で、移動手段が一時的に公共交通機関から自動車へ移行するなど、自動車の優位性が評価された実情を鑑み、更なるシートづくりに向けて役立つならば幸いである。 

受講対象・レベル

・シート設計・企画・開発ご担当の方・シート・自動車販売・営業ご担当の方・シートの座りに関心をお持ちの方 

習得できる知識

・日常生活における座りといすの人間工学の基礎知識・いす・シートの機能条件と果たすべき役割・いす・シートにおける座りの基礎科学と思いこみ・いすの支持面のプロトタイプから将来のシート環境を考える 

セミナープログラム

1.デザインとは何を意味するか?2.「座姿勢」は悪なのか?3.いす・シートづくりを教育の側から観る4.「知らないで」いす・シートづくり5.いす・シートづくりには「人間工学」の活用を!6.「座姿勢」の身体的負担とは?7.いすづくりとベッドづくりの共通点は?8.いす・シートづくりには「いすの支持面のプロトタイプ」が!9.人体支持具としてのベッド10. 事務用いす、車いす、座椅子11.いすの座り方と選び方12.「体圧分布図」で何が分かる?13.「寝具の三層構造」はクッション材料の原理原則14.運転姿勢に影響するシートの条件 14-1.シートの着座位置の調整 14-2.初期の自動車用シートの調査・研究    ・シートのクッション性の嗜好性    ・長時間運転におけるシートの評価 14-3.調査・研究結果による提案 14-4.参考文献15.鉄道車輛用腰掛16.航空機シート17.シートづくりの原理原則と具備すべき条件18.作る側にも使う側にも「座育」のすすめ19.着衣とシート表皮材との相性20.ドライバーズシューズとフロア材21.骨盤サポートの効果と応用22.AI自動車と「明日に向け、次世代に向けて」のシートづくり

スケジュール: 12:30-14:20 講義 14:20-14:30 休憩 14:30-16:30 講義

※講義の進行状況により多少前後いたします。

キーワード:自動車,シート,椅子,座席,人間工学,ユニバーサルデザイン,AI,座り,姿勢,設計