溶解度パラメータ(3D,4DSP値)の基礎と活用技術【2日間】
★2日間じっくりSP値を学びませんか?学び直しにも最適です!!
※本セミナーはZOOMを使ったLIVE配信セミナーです。会場での参加はございません。
2/27、28 ⇒5/30、31に 延期することになりました。
【アーカイブ配信:6/3~6/17(何度でも受講可能)】での受講もお選びいただけます。
セミナー趣旨
溶解度パラメータ(以下、SP値)は、“Like likes like。”で表されるように、異なる材料間の親和性/類似性の尺度ですから、SP値の似たもの同士は、「よく溶け」、「よく付き」、「よくぬれ」ます。SP値は、当初ヒルデブランドらが正則溶液について定義しましたが、ハンセンは極性材料に拡張しHSP値(3DSP値)として広く採用されています。更にビルボアらは酸塩基性を考慮した4DSP値への展開を試みました。
化合物のSP値の求め方には、原子団寄与法による計算、および材料とプローブとの親和性を調べる実測法があります。どの方法を採用するにしても、得られた値にはかなりの違いが見られます・そこで化合物や粒子表面などの測定法について、各手法の適用限界や長所・短所を取り上げます。
「よく溶ける」、「よく付く」、および「よくぬれ/分散する」は、たいていの材料調製工程における基盤要素技術です。そこで溶媒/樹脂の溶解性/相分離性、分散剤の吸着性、および粒子分散液の分散安定性の制御と評価をもとに、高分子溶液/ブレンド、高分子コンポジットおよび粒子分散液などの調製工程におけるSP値の役割について、多くの事例を踏まえ基礎から解説します。
受講対象・レベル
・初めての方から中堅の方で,SP値について基礎から学ばれたい方
・化成品,電子材料や薬剤などの研究開発,製造や品質保証に携わられる方
必要な予備知識
予備知識は特に必要ありません。
習得できる知識
第一日目 基礎編―SP値の基礎と求め方
・SP値の基礎と利用法
・化合物のSP値の原子団寄与法による推算
・化合物や粒子のSP値のプローブを用いた実測法
・混合溶液の相溶性/相分離性と応用
第二日目 応用編―材料調製と評価におけるSP値の役割
・高分子溶液/高分子ブレンドの相溶性/相分離性と応用
・高分子コンポジットにおけるフィラーの付着性/分散性
・粒子分散液の分散安定化技術と分散剤の選択
セミナープログラム
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第1日目
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1.SP値(3D, 4D)の基礎と活用術
1.1 ギブスエネルギー変化と混合/分散の熱力学
1.2 ヒルデブランドのSP値と相互作用パラメータ
1.3 ハンセンのHSP値(3DSP値)
1.4 4DSP値とEED (交換エネルギー密度)
1.5 SP値の図示化法
1.5.1 二次元座標表示(バグリープロット)
1.5.2 三次元座標と相互作用距離(ハンセン距離)
1.5.3 テァーズ線図(三角座標)とてこの規則
2.化合物のSP値(3D, 4D)の求め方
2.1 溶媒のSP値の測定法
2.1.1 物性値との相関
2.1.2 混合溶媒のSP値の求め方
2.1.3 溶媒の4DSP値
2.2 高分子/界面活性剤のSP値の求め方
2.2.1 原子団寄与法による計算
(1)フェドース法
(2)ホイ法
(3)バンクレベレン&ホフティザー法
(4)ステファニス&パナイオトゥ法
(5)Y-MB法とソフトウェアHSPiPの利用法
(6)COSMO法と数値計算法の新しい流れ
2.2.2 溶解/膨潤現象を利用した測定法
(1)濁点滴定法
(2)ハンセン球法およびダブルハンセン球法
(3)二液混合グラジエント法
(4)固有粘度法
(5)フアントホッフ則と拡張ハンセン法
2.2.3 インバースクロマトグラフィー法の原理と測定例
2.3 気体のSP値の測定
2.3.1 気体の溶解度とSP値
2.3.2 測定法と応用例
2.4 SP値の課題と限界
2.4.1 計算法や測定法によるSP値の相違
2.4.2 SP値の精度と適用分野
2.5 SP値に及ぼす温度の影響
3.粒子/固体表面のSP値(3D, 4D)の測定法
3.1 凝集・沈降法
3.1.1 二液滴定法
3.1.2 遠心沈降下の分散濃度と界面沈降速度法
3.1.3 凝集粒子径法
3.2 インバースクロマトグラフィー法
3.3 低磁場パルスNMR法
3.4 ぬれ張力/接触角法
4.混合溶液の相溶性/相分離性の制御と評価
4.1 ギブスエネルギー変化と臨界共溶点
4.2 混合溶液における応用例
4.2.1 薬剤の皮膚浸透性の評価と制御
4.2.2 ペロブスカイトナノ結晶法における溶媒選択
4.2.3 抽出操作におけるグリーン抽剤
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第2日目
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5.高分子溶液/ブレンドの相溶性/相分離性の制御と評価
5.1 高分子溶液の相溶性/相分離性の制御と評価
5.1.1 高分子溶液の相図と構造
5.1.2 高分子溶液における応用例
(1)エアロゲル調製における最適混合溶媒の選択
(2)溶媒キャスト法によるナノファイバーの作成
(3)3Dスキャフィールドにおける溶媒調整
(4)薬剤のゲル/結晶化における溶媒選択
5.2 高分子ブレンドの相溶性/相分離性の制御と評価
5.2.1 高分子ブレンドの相図と構造
5.2.2 高分子ブレンドの応用例
(1)二層/傾斜複層塗料
(2)エポキシ強化複合材料の調製
(3)ダブルハンセン球法とポリマー改質アスファルト
6.高分子コンポジットにおけるフィラーの付着/分散性
6.1 SP値差による評価例
6.1.1 PP基板の接着強度
6.1.2 ゴム中CNTの分散性と導電率
6.2 ハンセン距離とRED(相対的エネルギー差)による評価例
6.2.1 PVDF中のSWNTの分散性と材料強度
6.2.2 エポキシ樹脂中のコア/シェル粒子の分散性
6.2.3 インクジェットノズルの汚染防止
6.3 ハンセン球/溶解窓の重なり度による評価例
6.3.1 ポリプロピレン中シリカの表面改質と分散性
6.3.2 レジンコンクリート中フィラーの表面改質と分散性
6.3.3 Li電極材料複合系におけるバインダー選択
7.粒子分散液の分散安定化技術と分散剤の選択
7.1 粒子分散液の分散安定化技術
7.1.1 粒子分散液の調製工程と課題
7.1.2 ぬれ/分散化と溶媒選択
7.1.3 立体反発効果による安定化作用
(1)粒子間に働く相互作用力
(2)立体反発作用における浸透圧効果/体積制限効果
(3)高分子ブラシによる立体反発作用と応用例
7.2 分散剤の選択指針
7.2.1 分散剤の種類と構造
7.2.2 分散剤の溶解性/伸張性と相互作用パラメータ
7.3 分散剤の吸着性と分散安定性の評価
7.3.1 溶媒,分散剤および粒子間のSP値バランス
7.3.2 ダブルハンセン球を用いたCBの最適分散剤の選択
7.3.3 4DSP値を用いた有機顔料の最適バインダーの選択
7.4 分散安定性試験法
7.4.1 レオロジー法
7.4.2 小角X線散乱法
7.4.3 低磁場パルスNMR法
7.4.4 マテリアルインフォマテクスと材料評価例
まとめ
【質疑応答】
キーワード:
溶解度パラメータ,高分子,粒子,分散剤,相分離性,吸着性,分散安定化,WEBセミナー
セミナー講師
山口大学 名誉教授 工学博士 大佐々 邦久 氏
セミナー受講料
70,400円(税込、資料付)
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2名同時申込の場合計70,400円(2人目無料:1名あたり35,200円)で受講できます。
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