
非可食バイオマスを原料としたバイオリファイナリーと次世代バイオプラスチックの技術・市場開発最前線
食料問題と競合しない非可食バイオマスにクローズアップ!
木質・草本系バイオマス由来のリグノセルロースやヒマシ油のバイオリファイナリー技術の現状・課題・展望はいかに?
次世代バイオプラスチックの最新動向と併せてお届けします
【特典】
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※視聴期間:10/25~10/31
セミナー趣旨
本講では従来法に加えて、これら非可食バイオマス資源を原料とする新しいバイオリファイナリーの現状、課題と将来展望を交えながら、近年新設・増産計画が相次ぐポリ乳酸その他の次世代バイオプラスチックの素材・技術・市場開発の最前線を踏査する。
習得できる知識
・地球環境保全と持続的な資源循環型社会に向けての業界や法規制動向
・非可食バイオベース・モノマーや化学品の最新開発動向と技術的課題
・新規バイオプラスチックの開発動向と基本特性、用途・製品・市場開発動向
セミナープログラム
1.地球環境・資源・廃棄物問題の抜本的解決のために
1.1 既存石油系合成高分子化合物が内包する基本的問題点
1) 原料枯渇問題…50年後に枯渇、そこに至る迄に需給関係から価格高騰必至
2) 地球温暖化問題…焼却などに伴う温暖化ガスの増大
3) 廃棄物問題…海洋プラスチック汚染問題など
1.2 海洋プラスチック汚染の実態と生分解性プラスチックの役割
1) 海洋プラ濃度の経年変化(累積増加)曲線
2) 海洋汚染問題に対する短期的視点と長期的(グローバルな)視点
3) 海洋自然生態系が許容し得る分解速度、ポジティブ・コントロールとは?
1.3 バイオプラスチックの識別表示制度と環境負荷低減効果
1) 日本バイオプラスチック協会(JBPA)識別表示制度(2021年改定)
①生分解性プラ ②生分解性バイオマスプラ ③バイオマスプラ
2) カーボン・フットプリント…LCAによる環境負荷の客観的・定量的評価
1.4 世界の法規制と業界動向
2.バイオベース・プラットホームケミカルとバイオリファイナリー最前線
2.1 バイオマス資源
1) 可食バイオマス…デンプン(トウモロコシ)や廃糖蜜(サトウキビ)
2) 非可食バイオマス…リグノセルロース(茎や葉、雑草、稲わら、廃木材)、ヒマシ油など
2.2 非可食バイオマスのバイオリファイナリーとプラットフォームケミカル
1) セルロース系糖質調製法とそこから誘導される化学品
①分解酵素(セルラーゼ)法…酵母や乳酸菌による発酵生産(エタノール、乳酸)
②超臨界加水分解法…Plantrose®/Renmatix社…触媒化学的バイオリフォーミング(パラキシレン)
・酵素生産、糖化、発酵の生化学的過程をすべて統合化したCBP(Consolidated Bioprocessing)とは?
2) バイオマスナフサ調製法と誘導化学品…廃植物油の高温熱分解によるバイオマスナフサのクラッキング(エチレン等)
2.3 バイオベース・モノマー又は中間体
1) C2…エチレングリコール(EG)
2) C3…グリセリン、乳酸、1.3-プロパンジオール(PDO)、3-ヒドロキシプロピオン酸(3-HP)、アクリル酸
3) C4…コハク酸、1,4-ブタンジオール(BDO)、γ-アミノ酪酸(GABA)
4) C6…ソルビトール、イソソルバイド、フランジカルボン酸(FDCA)、アジピン酸
・北海道大学が従来法の限界を突破する画期的な高効率FDCA新規化学合成法を開発
5) C8…p-キシレン(PX)
6) C10…セバシン酸
7) C18…リシノール酸
3.バイオプラスチックの最新動向
3.1 バイオポリエチレン(bio-PE)
3.2 バイオポリプロピレン(bio-PP)
3.3 バイオポリエステル(bio-PES)
1) 生分解性バイオポリエステル
①ポリ乳酸(PLA)…世界的に新設・増産計画が相次ぐ(2024年、約50万トン/年)
・生分解性(堆肥化可能なバイオリサイクル材)と長期使用耐久性(構造材料)の両面展開が可能な唯一のバイオプラスチック
・非可食木材パルプの酵素分解、乳酸発酵を経てPLAを生産する技術開発(王子HD)
②ポリブチレンアジペート・テレフタレート(PBAT)
③ポリブチレンサクシネート(PBS, PBSA)
④微生物産生ポリエステル(PHBV, PHBH)、デンプン系、その他
・微生物産生ポリエステルが過去40年間、世界中の多くの企業が参入と撤退を繰り返し、
未だ本格的に工業化されない核心的理由とは?
2) 非生分解性バイオポリエステル
①バイオポリエチレンテレフタレート(bio-PET)
・従来のイソブタノール法(Gevo)に代わるRenmatixのPlantrose®を用いたVirentの
BioReforming プロセスによるバイオ系パラキシレンの生産が主流に!?
②ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)
③ポリエチレンフラノエート(PEF)
・植物由来フランジカルボン酸(FDCA)から成るバイオポリエステル、
PET対比で高いガスバリア性と耐熱性(低温度域)
3.4 バイオポリアミド(bio-PA)
1) ポリアミド11
・ヒマシ油(リシノール酸トリグリセリド)の熱分解による化学変換により誘導される、
最も歴史の古い古典的なバイオポリアミド
2) ポリアミド610、ポリアミド56
3) ポリアミド10T
・ヒマシ油由来1,10デカンジアミンとテレフタル酸の重合体で、
超高耐熱性や低吸水率、耐薬品性、耐摩耗性、電気特性に優れた次世代スーパーエンプラ
4) ポリアミド4
・ポリアミドの中で唯一の生分解性プラスチック
3.5 バイオポリカーボネート(bio-PC)
・植物由来複素環式ジオールのイソソルバイドから成るバイオポリカーボネートで、
光学特性や表面硬度、耐光性等に優れた新規エンジニアリング・プラスチック
3.6 バイオポリウレタン(bio-PU)
□質疑応答□
セミナー講師
高分子の高性能・高機能化材料設計と成形加工技術、繊維・不織布の構造と物性
1968年 京都大学工学部高分子化学科卒。京都大学工学部助手を経て
1969年 ユニチカ㈱入社、中央研究所から大阪本社技術開発企画室を経て
2003年 理事、テラマック事業開発部長。この間山形大学と京都工芸繊維大学客員教授、京都工芸繊維大学バイオベースマテリアル研究センター特任教授兼務
2007年 ユニチカ㈱定年退職後、京都工芸繊維大学繊維科学センター特任教授(常勤)として5年間勤務。この間、日本バイオプラスチック協会(JBPA)識別表示委員会委員長、(社)繊繊学会理事関西支部長等を歴任。繊維学会功績賞、日経BP技術賞、その他を受賞。
「生分解性プラスチック入門―生分解性プラスチックの基礎から最新技術・製品動向まで―」(CMCリサーチ)「生分解性プラスチックの素材・技術開発―海洋プラスチック汚染問題を見据えて―」(NTS)、「バイオプラスチックの素材・技術最前線」(シーエムシー出版)、「生分解性ポリマーのはなし」(日刊工業新聞社)、その他多数
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