レオロジーを特許・権利化するための基礎科学、測定技術、データ解釈

~そのレオロジーのデータ、特許として権利化できるかもしれません~

■特許要件としての進歩性に基づいたレオロジー値の測定・評価方法■
■レオロジー物性を的確に把握するための粘度&粘弾性測定のノウハウ■
■権利化に向けた機能と数値範囲との関係の定量的な説明方法■
■経験を踏まえたレオロジー量の権利化とパラメータ特許の留意点■

既存の材料であっても進歩性という観点でレオロジー量、レオロジー式を特許として権利化できることがある
レオロジーの特許化を基礎科学&応用技術の観点からわかりやすく解説
代表的な工業材料である高分子材料と微粒子分散系に焦点を絞り、レオロジー数値を特許にするために必要な基礎科学、測定技術、データ解釈について経験を交えてわかりやすく解説
物性、測定方法、結果の解釈、、、、特許化できる、出来ないレオロジーの境目とは 
パラメータ特許に関わる具体例(事件)を事例を用いて解説

日時

【Live配信】 2023年8月28日(月) 13:00~16:30
【アーカイブ配信】 2023年9月5日(火) まで受付け(視聴期間:9/5~9/19)

セミナー趣旨

 新材料の発明に際して特許を申請するとき、その請求項としては構造あるいは組成が主であり、物性はそれに付随するものとして取り扱われるのが普通です。しかし、ある機能を実現するためにレオロジー的性質が極めて重要で本質的である(臨界的意義を有する)場合、既存の材料であっても進歩性という観点からレオロジー量やレオロジー式が特許として権利化されることがあります。技術的対象を特定するために数値範囲を限定した特許はパラメータ特許と呼ばれていますが、権利化のためには機能と数値範囲との関係を定量的に説明できることが要件となります。
 本セミナーでは、工業材料の代表として高分子と微粒子分散系に焦点を絞り、レオロジー数値を特許とするために必要な粘度や粘弾性量の定義、測定技術とデータ解釈、メカニズムの基礎理論について経験をまじえてわかり易く解説します。特許においては科学技術とは別の切り口で対応しなければならないこともあります。特許戦略という観点から実際の事件にも触れますので、権利解釈とその判断についても理解を深めていただけるものと考えます。

習得できる知識

○特許要件としての進歩性に基づいてレオロジー値を評価する手法について習得できるようになります。
○レオロジー物性を的確に把握するための粘度および粘弾性測定に関するノウハウについて知見が得られるようになります。
○高分子材料と微粒子分散系について粘弾性的現象論と構造論的メカニズムとを関係づけて解釈する基礎がわかるようになります。

セミナープログラム

1.パラメータ特許の概要

2.粘度および粘度曲線の特許化
 2.1 粘度挙動の基礎
  1)粘度の定義とニュートン流動
  2)非ニュートン流動(擬塑性流動とダイラタント流動)
  3)粘度の時間依存性挙動(チクソトロピー)
  4)技術用語「チクソ性」のあいまいさ
 2.2 工業技術としての粘度測定法
  1)JISに規定されている粘度測定法の特徴
  2)B型粘度計における粘度測定
  3)粘度の履歴現象と平衡流動曲線
 2.3 高分子と分散系の粘度挙動に関する材料科学の基礎
  1)高分子の分子運動と分子形態
  2)低濃度高分子溶液のゼロせん断粘度と分子量
  3)高分子鎖のからみあい
  4)高濃度高分子溶液の非ニュートン流動
  5)微粒子分散系のおける粒子間相互作用と凝集
  6)凝集分散系の非ニュートン流動
  7)降伏応力の測定と評価
 2.4 粘度挙動に関する特許の例
  1)粘度値による特許
  2)非ニュートン流動を要件とする特許
  3)粘度特許の解釈と技術的あいまいさ

3.動的粘弾性値の特許化
 3.1 粘弾性の基礎
  1)弾性と粘性の基礎
  2)粘弾性モデル(マックスウェルモデルとフォークトモデル)
  3)動的粘弾性(複素弾性率)の定義
  4)動的粘弾性曲線の特徴
  5)動的粘弾性曲線による固体と液体の判別
 3.2 高分子と分散系の粘弾性挙動に関する材料科学の基礎
  1)高分子の分子運動と温度
  2)無定形高分子における時間―温度換算則
  3)高分子の粘弾性挙動と分子量
  4)高分子における高次構造性と粘弾性
  5)分散系における微粒子の凝集と三次元網目構造の形成
  6)凝集分散系の動的粘弾性曲線
 3.3 粘弾性に関する特許の例
  1)粘弾性値に関する特許
  2)粘弾性特許の解釈と技術的あいまいさ

4.パラメータ特許に関わる具体例(事件)の解説
 4.1 権利解釈と判断
  1)異議申立と無効審判に関わる判断事例
  2)効果(発明の課題)とレオロジー量との関係についての判断事例
 4.2 パラメータ特許取得に際しての経験と留意点
  1)権利化しない選択
  2)米国特許取得の経験談
  3)学術論文と特許

□質疑応答□

セミナー講師

千葉大学 名誉教授 工学博士 大坪 泰文 氏
 
【略歴】
1978年 東北大学大学院工学研究科博士課程修了(工学博士)
1978年 東北大学工学部助手
1982年 千葉大学工学部助手
1987年 米国 Princeton 大学招聘研究員(1988年まで)
2000年 千葉大学工学部教授
2015年 千葉大学定年退職(名誉教授)

セミナー受講料

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高分子・樹脂材料   応用物理一般   知的財産マネジメント一般

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