★バインダー材料が成形特性に与える影響とは、求められる要求特性は
セミナー趣旨
ファインセラミックスの成形方法にはテープ成形、鋳込み成形、押出し成形、射出成形、金型プレス成形、粉末圧延等がある。成形方法ならびに成形技術は各社のノウハウでブラックボックス化している。成形後、脱脂、焼成工程を経るため製品から窺い知るのは難しい。
セミナーではまず3大材料である金属、プラスチック、セラミックス(オールドセラミックス)の成形方法と、ファインセラミックスの成形プロセスとの関係について述べる。
ファインセラミックスの原料粉体には粘土のような可塑性がない。様々な形状の製品を作製するため、原料粉末に高分子(樹脂)を結合剤(バインダー)として混合し可塑性を与えている。
ファインセラミックスの成形における高分子の役割は重要である。セミナーではテープ成形に絞り、高分子の特性(官能基、分子構造等)がサスペンジョンのレオロジー特性、テープ特性に与える影響について説明する。
成形プロセスに関しては、関連する学術分野は何なのか、何を参考にすればいいのか学ぶ機会が少ない。この講演では、現象を考察するために役立つ基礎技術や関連分野の技術をできるだけ紹介し、課題解決の糸口になるようにしたい。
セミナープログラム
1.三大材料の成形プロセス
1.1 金属の成形プロセス
1.2 プラスチックの成形プロセス
1.3 セラミックス(オールドセラミックス)の成形プロセス、粘土の可塑性発現メカニズム
2.ファインセラミックスの成形プロセス(概要、長所、課題、製品)
2.1 鋳込み成形
2.2 テープ成形
2.3 押し出し成形
2.4 射出成形
2.5 プレス成形(金型プレス、CIP、粉末圧延)
2.6 その他成形プロセス
3.テープ成形における高分子の役割
3.1 分散安定性
3.2 造膜性(乾燥時)
3.3 加工性(柔軟性)
3.4 易熱分解性
4.バインダー設計がサスペンジョン、テープ特性に及ぼす影響
(アクリル樹脂を例として)
4.1 官能基
4.1.1 官能基の種類(-OH,-COOH,-NR2)、量とバインダー溶液粘度
4.1.2 バインダーの粉体への吸着挙動、レオロジー特性
4.1.3 レオロジー特性とテープ特性との関係
4.2 分子量
4.2.1 分子量とバインダー溶液粘度、フィルム特性
4.2.2 バインダーの粉体への吸着挙動、レオロジー特性
4.2.3 乾燥時の造膜性
4.2.4 テープ特性
4.3 ガラス転移点(Tg)
4.3.1 共重合バインダーのTg
4.3.2 同一Tgの内部可塑系バインダーと外部可塑系バインダーのバインダーフィルム、セラミックテープ特性比較
4.4 分子構造、形態
5 サスペンジョン、テープに関する諸因子の影響、考察
5.1 溶剤蒸発後のテープの内部応力
5.2 テープの動的粘弾性と接着性
【質疑応答】
セミナー講師
セラミックスコンサルタント 博士(理学) 永田 公一 氏
セミナー受講料
1名につき55,000円(消費税込・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき49,500円(税込)〕
受講について
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