“モノマーや重合開始剤同士の組み合わせ”から“開始剤効率の向上” までじっくり解説します!

セミナープログラム

【10:30-12:00】

1.高分子重合反応の種類、特徴とモノマー、重合開始剤、 重合プロセスの選定
テクノリエゾン事務所 代表 今井 昭夫 氏(元住友化学)  

【習得できる知識】
重合反応の基礎理論、モノマーの種類と重合反応の種類、重合反応プロセス設計の考え方、高分子の分子構造と物性、高分子材料の工業化の考え方

【講座の趣旨】
  2020年代に入り、産業社会/事業環境の変化が進行しており、SDGsの達成など地球環境/資源保全に配慮した製品展開が求められている。高分子材料・製品にもこれら諸課題の解決に繋がる高度な機能・性能が求められ、新規な高分子材料の検討・開発が進められている。一方、1970年代以降、近代的な高分子産業の急成長を支えた人材は産官学各界から退出しており、高分子材料の合成設計開発・工業化の経験者も少なくなっている。本講では、基礎的な高分子設計・重合反応やモノマーの種類との関係、高分子の分子構造と物性の相関、高分子材料の生産・工業化のための考え方などについて、高分子関連技術の全体を包括的に俯瞰した解説を行い、受講者に重合反応全般の知識の整理と理解を進めて頂くと共に、今後の知識/情報の入手の方向性を示すことを目指す。

1.高分子の合成反応の考え方 
 1.1 高分子の合成(重合)反応とはどのように進行するのか?  
 1.2 重合反応の種類にはどのようなものがあるのか?   
  1) 付加重合と重合活性種
  2) 重縮合と重付加
 1.3 原料モノマーから見た重合反応の適用   
     オレフィン、ビニル芳香族、共役ジエン、 非共役ジエン、置換エチレン、
     シクロアルケン、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸エステル、
     環状エーテル、アルコール/フェノール/チオール/カルボン酸  
 1.4 重合反応の相と重合反応プロセス   
     バルク重合、溶液重合、懸濁重合、スラリー重合、乳化重合、気相重合
2.高分子の製造プロセスのフローとは?
  〜重合反応槽、ポリマー回収、脱触媒、副資材回収、原料精製・回収再生、副生物処理〜
3.高分子の工業化のための化学工学的技術とは?
 3.1 伝熱・撹拌混合
 3.2 スケールアップ
 3.3 ビーカースケールでの検討要件
 3.4 ベンチスケールでの検討要件
 3.5 パイロットスケールでの検討要件
4.高分子の分子構造と物性・機能の関係は?
 4.1 高分子の種類と物性
  1) 高分子物質の特性の温度依存性
  2) ガラス転移温度と高分子材料
  3) 熱可塑性樹脂
  4) 熱硬化性樹脂
  5) 合成ゴム
  6) 熱可塑性エラストマー
 4.2 実用的ポリマー材料に必要とされる主要な高分子物性
     〜剛性、引張強度、耐熱性、衝撃強度、成形性〜
 4.3 高分子材料の構造・物性・機能の測定・解析
     〜測定装置、測定方法、物性の規格〜
5.高分子材料開発における重合技術開発の促進
 5.1 重合モノマー/重合開始剤/重合系の相の選定
 5.2 重合反応プロセスの設計とシミュレーション
 5.3 高分子の分子構造と物性との相関の推定
 5.4 高分子材料の成形加工性の推定
【質疑応答】


【12:40〜14:00】

2. 光酸発生剤の種類、特性、選定法と応用
サンアプロ(株) 研究所 チーフケミスト 白石 篤志 氏

【講座趣旨】
  光酸発生剤は、光を照射することにより酸を発生する機能をもつ感光材であり、UV硬化プロセスではエポキシ樹脂などのカチオン重合開始剤として利用されている。本講では、 光酸発生剤の種類や反応、そしてこれを用いるカチオン重合系の応用例について紹介し、さらに種々の場面での光酸発生剤の選択について述べる。

1.光酸発生剤(PAG)とは
 1.1 光酸発生剤の種類
 1.2 光酸発生剤の分解機構
2.酸触媒反応の事例
 2.1 酸触媒反応の種類
 2.2 エポキシ樹脂のカチオン重合
3.光酸発生剤の応用例
 3.1 カチオン重合の応用例
 3.2 化学増幅型レジスト
4.光酸発生剤の選定について
5.まとめ
【質疑応答】


【14:10〜15:30】

3.塩化ビニル用重合開始剤の選択、連続滴下重合とスケール防止剤
ヌーリオン・ジャパン(株)  コンサルタント 戸倉 一樹 氏

【講座趣旨】
  国内の市場の伸びが見込みにくい中、日本の塩ビ重合設備は更新の時期を迎えることになる。このような中で生産性と品質、安全性を高めて、さらに省力化も図れる塩化ビニル樹脂の連続滴下重合について紹介する。また塩化ビニル用重合開始剤とスケール防止剤の基本について解説したい 。

1.塩化ビニル樹脂について
2.塩化ビニル樹脂用重合開始剤
 2.1 歴史
 2.2 塩化ビニルに使用される有機過酸化物
 2.3 塩化ビニル用重合開始剤の選択
  1) 反応性
  2) 安全性
  3)  開始剤の配合
  4)  重合の効率
  5)  ホットチャージ
  6)  品質へ与える影響
  7)  重合開始剤の水溶性
  8)  開始剤の組み合わせによる重合の最適化等
3.重合開始剤の連続滴下重合(CID)について
 3.1 CIDのレイアウト
 3.2 CIDと従来プロセスの重合時間
 3.3 CIDに使用される重合開始剤
 3.4 CIDの特徴
 3.5 CIDの懸念点
4.スケール防止剤について
 4.1 ヌーリオン社製スケール防止剤
 4.2 スケール防止剤の塗布方法
【質疑応答】


【15:40〜17:00】

4. アゾ重合開始剤の種類、特徴
富士フイルム和光純薬(株) 試薬化成品事業部 R&Dマーケティング本部 課長 嶋村 信孝 氏

【習得できる知識】
ラジカル重合に広く使用されるアゾ重合開始剤の取り扱い、特徴をご紹介し、各重合条件における開始剤の選定や特徴ある開始剤の利用方法を紹介します。

【講座の趣旨】
  ラジカル重合は熱や光、放射線などにより、ラジカルを発生させる重合方法であり、ビニルモノマーの重合などに工業的にも広く利用されています。その中で、アゾ重合開始剤は熱及び光によって分解し、ラジカル重合を開始します。アゾ重合開始剤には多数の種類があり、その特性、取扱い、重合機構などを紹介し、一般的なポリマーだけではなく、機能性ポリマーへの応用展開についても紹介します。

1.アゾ重合開始剤の概要
 1.1 構造について
 1.2 性質、特徴
 1.3 アゾ重合開始剤の分解機構
 1.4 アゾ重合開始剤を使用したラジカル重合機構
2.アゾ重合開始剤の種類
 2.1 アゾ重合開始剤の選定 溶液重合、乳化重合、懸濁重合
 2.2 半減期
 2.3 安定性、保存条件
 2.4 アゾ重合開始剤およびその分解生成物の毒性
3.油溶性アゾ系重合開始剤の特長、使い方 AIBNと機能性開始剤の比較
4.水溶性アゾ系重合開始剤の特長、使い方 機能性開始剤の紹介
5.高分子アゾ重合開始剤の特長、使い方
 5.1 高分子アゾ重合開始剤とは
 5.2 重合機構
 5.3 ブロックポリマー重合
【質疑応答】

セミナー講師

1.テクノリエゾン事務所 代表 今井 昭夫 氏
2.サンアプロ(株) 研究所 チーフケミスト 白石 篤志 氏
3.ヌーリオン・ジャパン(株)  コンサルタント 戸倉 一樹 氏
4.富士フイルム和光純薬(株) 試薬化成品事業部 R&Dマーケティング本部 課長 嶋村 信孝 氏

<今井 昭夫 氏>
■ご活動
公益社団法人 高分子学会 フェロー
公益社団法人 新化学技術推進協会 新素材分科会 世話人 

セミナー受講料

1名につき 66,000円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき60,500円〕

受講について

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    万が一部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:30

受講料

66,000円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、会場での支払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

高分子・樹脂材料   化学反応・プロセス

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66,000円(税込)/人

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高分子・樹脂材料   化学反応・プロセス

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