スクリーン印刷の基礎と実践的な高品質印刷プロセス構築手法【オンデマンド配信】

~インキ、ペーストの身になって考える「ペーストプロセス理論」の理解と実践~

■スクリーン印刷の原理・メカニズム、「版離れ角度」と「版離れ力」の相関■
■インキ・ペーストの分散安定性、揮発性、濡れ性及び粘弾性特性■
■「トーンジャンプ」のないグラデーション印刷、ベタパターンでの「サドル」無し印刷技術■

エレクトロニクスから加飾、工業印刷まで全てに適用できる、通用する高品質スクリーン印刷の理論と「標準」及び論理的実践方法
高品質スクリーン印刷のほとんどの条件は適正化できる前提条件であり、「標準」化できる
スクリーン印刷が過小評価されてきた理由である多くの思い込みと間違った常識を正します
スクリーン印刷の本来の「あるべき姿」を達成するための「前提条件」を「標準」に則り、適正化する
スクリーン印刷印刷の技術・プロセス・材料・アプリケーションに携わる方々は是非

日時

視聴期間:主催者でお申込み受付後、申込日から10営業日(期間中は何度でも視聴可)
2023年6月29日(木)まで申込み受付中/【収録日:2023年2月17日(金)】※映像時間:約4時間50分

セミナー趣旨

 スクリーン印刷は、その原理とメカニズムを正しく理解すれば、本来は、最も安定した印刷工法です。なぜなら、メッシュのあるスクリーン版の上をゴム製のスキージで摺動し、インキを押し出す原理であり、他の印刷工法にくらべ、厚いインキ塗膜を高い膜厚均一性で印刷する事が出来るからです。これまで多くの方が、スクリーン印刷が「管理困難」であると思い込んでいたのは、多くの場合、スキージやインキ、スクリーン版の適正化が不十分だったからです。スクリーン印刷にも実践的な理論があります。インキ、ペーストの身になって印刷プロセスを考える「ペーストプロセス理論」です。この理論は、私が二十数年間のコンサル現場において、検証を繰り返し実用性がある考え方として確立し、現在も実践しているものです。エレクトロニクス分野のみならず、グラフィック、加飾、捺染、商業、工業印刷などでの高品質スクリーン印刷プロセス実践のためであれば、すべてに通用する考え方です。
 スクリーン印刷に対するこれまでのネガティブな先入観を一旦忘れ、論理的整合性の観点からご評価いただければ、この理論の正しさが理解していただけると思います。これまでの対策での成功の理由も失敗の理由も明確に説明ができるようになります。この理論を正しく実践することで、スクリーン印刷の経験が無い方でも、高品質印刷プロセスを構築することが可能です。これまでの私の経験では、かえって、
先入観にとらわれずに短時間に目的を達成することが多いように思います。印刷プロセスの適正化とは、先ず、スクリーン印刷本来の「あるべき姿」を達成するための「前提条件」を適正化することです。適正化できていない場合は、その理由、原因を見つけ出し、根本原因から対策することです。「前提条件」が適正であれば、最終的にはインキ・ペーストの有する固有の印刷性能で印刷品質と印刷安定性が決定されます。そして、インキ・ペースト材料技術者は、適正化された「前提条件」に合わせ、機能を維持しながら、インキの印刷性能である「粘弾性」の適正化に注力できるようになります。
 本講演では、最初に、スクリーン印刷の原理やメカニズムの説明、そして「版離れ角度」と「版離れ力」の相関について解説します。次に、スキージやスクリーンメッシュなどの要素技術について解説し、インキ・ペーストの印刷性能に影響する分散安定性、揮発性、濡れ性及び粘弾性特性を分りやすく解説します。さらに、「トーンジャンプ」のないグラデーション印刷と、最近見いだした新技術であるベタパターンでの「サドル」無し印刷技術についても紹介します。

習得できる知識

スクリーン印刷のほとんどの条件は適正化できる前提条件であり、そのための「標準」がある。
これまでスクリーン印刷が過小評価されてきた理由は、多くの思い込みと間違った常識である。
版離れは、スクリーン版の反発力だけでなく「版離れ角度」が大きく影響する。
実質のクリアランスを変えないで「版離れ角度」の制御で、版離れ力を1.5倍に向上できる。
インキ・ペーストの印刷性能を細分化して正しく理解することの重要性。
低・中粘度インキの印刷性能向上には、メッシュの開口率を小さくすることが有効。
トーンジャンプ」起きない「グラデーション」のスクリーン印刷技術。
「サドル」の無いベタ印刷の実践方法。

セミナープログラム

1.スクリーン印刷とは?
  ・スクリーン印刷は、原理を知れば最も安定な印刷工法です
  ・版とインキを適正化すれば、手刷りで30μmラインも印刷可能な工程能力
  ・現場での適正化できない最大の要因はインキの印刷性能不足か不適正な版仕様
 1.1 各種印刷工法の種類とインキの粘度範囲
  ・各分野のスクリーン印刷で使用されているインキの粘度は、適正化か?
 1.2 スクリーン印刷は「特殊印刷」です。だから、印刷安定性が高い
 1.3 現状のスクリーン印刷の多くは、本来の「技術限界」の50%以下のレベル
  ・正しい考えでの適正化で大きな「伸びしろ」がある印刷技術

2.「ペーストプロセス理論」の考え方の基本
 2.1 印刷条件のほとんどは、予め適正化できる「前提条件」です
 2.2 スクリーン印刷では、先ず、「版離れ」の遅れを無くす事が重要

3.「コンタクト印刷」とは通常スクリーン印刷とは全く異なる印刷工法
 3.1 「コンタクト印刷」の「時差版離れ」は、型抜き工法の「版剥がし」
 3.2 ≪新技術≫メタルマスクでの「同期版離れ」コンタクト印刷工法
 3.3 メタルマスクでの低粘度インキの定量塗布技術

4.スクリーン印刷の4つのカニズムの理解
 4.1 「ローリング」のメカニズム
 4.2 「充てん・掻き取り」のメカニズム
 4.3 「版離れ」のメカニズム
 4.4 「レベリング」のメカニズム

5.≪新技術≫「版離れ角度」維持による版離れ遅れ不具合の解消方法
 5.1 印刷後半部での版離れ遅れ悪化の原因は「版離れ角度」の漸減だった
 5.2 従来ピールオフ動作では、実質クリアランス量の増加による不具合発生
 5.3 等クリアランス+「版離れ角度維持」動作で、「版離れ力」を1.5倍に向上

6.スクリーン印刷装置とスキージの重要性
 6.1 印刷機の種類とスクリーン版
  ・フラットベッド、曲面(シリンダー)、ロータリー印刷機
  ・フラットベッドと曲面印刷機は同一仕様のスクリーン版を使用
  ・ロータリー印刷機用の円筒形版はテンションの無いメッシュ版
 6.2 印刷位置合わせの方法
 6.3 スキージが最も重要な印刷パラメータの要素
  ・最適なスキージの選択方法 ・斜め研磨スキージの効果
  ・スキージのエッジの面取り仕上げの重要性

7.4つの印刷条件の適正化と「標準」
 7.1 4つの印刷条件と印刷品質への影響
 7.2 二通りの印圧設定方法 「押し込み」方式と「エアー圧」方式
 7.3 印刷膜厚均一性と「適正印圧」の定義
 7.4 スキージ角度、速度と「充てん力」との相関

8.スクリーンメッシュとスクリーン版
 8.1 ステンレスメッシュ開発の歴史とスクリーン印刷技術の進歩
 8.2 スクリーンメッシュの「弾性変形」と「塑性変形」 適正クリアランスの「標準」
 8.3 スクリーンメッシュ開口率とインキの吐出性
   開口率25%メッキ処理メッシュのにじみ抑制効果
 8.4 超高強度ステンレスメッシュでの課題解決「無変形スクリーン版」
 8.5 スクリーン製版工程の「コツ」 ポジフィルムとの密着と適正露光 
 8.6 低環境負荷の低溶剤臭のスクリーン版の洗浄作業
 8.7 スクリーン版の高品質再製版システムの実際例

9.インキ・ペーストの印刷性能
 9.1 インキの分散安定性、溶剤揮発性および濡れ性の影響
 9.2 連続印刷中のインキの含有溶剤揮発と印刷膜厚変化
 9.3 インキの粘性と弾性の理解
  べた印刷でのメッシュ起因の気泡発生のメカニズムと対策

10.≪新技術≫「トーンジャンプ」のないグラデーション印刷
 10.1 なぜ、スクリーン印刷でグラデーション印刷が困難と思われていたか?
 10.2 「トーンジャンプ」が発生する真の原因
 10.3 原理的に「トーンジャンプ」が発生しない網点仕様と製版技術

11.≪新技術≫ベタ印刷での「サドル」の低減方法
 11.1 印刷膜厚決定メカニズムの違い ライン幅違い、ベタパターン
 11.2 スクリーン印刷の宿命とされていたベタパーンでの「サドル」
 11.3 「サドル」無しベタ印刷の実現方法

12.高品質スクリーン印刷プロセス実践のための具体的な対策手法
 12.1 印刷均一性を阻害する要因とその対策手法
 12.2 印刷寸法精度を損なう要因とその対策
 12.3 スクリーン印刷におけるその他の不具合対策
  乾燥のメカニズムとその重要性 静電気とインキの糸引き対策

13.スクリーン印刷8つの適用工法と高品質スクリーン印刷の応用例
  ・べた、ファイン、ドット、スルーホール、ビア埋め、落とし込み、積層印刷、転写印刷
   プリンテッドエレクトロニクス 銀ナノハイブリッドインキ 等


[キーワード]インキ・ペーストの粘弾性 ローリング 充てん 掻きとり 版離れ レベリング・形状保持 スクリーンメッシュの強度指数 弾性変形 塑性変形 比例限界 メッシュ開口率 版離れ角度 版離れ力 銀ナノインキ 適正印圧 斜め研磨スキージ 充てん力 時差版離れ 同期版離れ グラデーション印刷 トーンジャンプ 網点形状 サドル現象

セミナー講師

(株)エスピーソリューション 代表取締役 佐野 康 氏
 
【専門】
スクリーン印刷全般
 
【略歴】
輸入商社において導電性接着剤、ポリイミドペーストの技術営業職を経た後、1990年よりスクリーン製版メーカー(東京プロセスサービス)、1994年より印刷機メーカー(マイクロ・テック)にてスクリーン印刷のプロセス技術支援業務を遂行。 2000年10月(株)エスピーソリューションを設立。技術コンサルティング業務を遂行。 これまで、PDP,セラミック部品、FPC,プリンテッドエレクトロニクス、グラフィック・加飾印刷等の分野に於いて多数の印刷加工メーカーやペーストメーカー等に対し技術支援を行ってきた。2007年から2015年までは、アサダメッシュ㈱の技術顧問として高品質スクリーン印刷技術の標準化及び普及活動を行ってきた。  現在、スクリーン印刷の装置、印刷加工メーカー複数社に技術顧問としてサポートしている。

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講師のプロフィール

明確なスクリーン印刷理論を用い、納得できる具体的手法により、エレクトロニクスのみならず全ての分野の高品質スクリーン印刷技術の実践をお手伝いします。

佐野 康

専門家専門家A さの やすし / 千葉県 / ㈱エスピーソリューション

高品質スクリーン印刷とは、工業製品を製作する製造プロセスであり、均一で、個人差がなく安定した製品を作る技術です。職人的技法ではありません。
スクリーン印刷用のインキ、ペーストは多種多様なものが使用されていますが、その印刷性...続きを読む

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