積層セラミックコンデンサ(MLCC)の設計、材料技術、開発動向と課題

~MLCC技術の総合知識&セラミックス材料視点の技術開発動向~

■MLCC開発で求められる技術、設計の考え方■
■BaTiO3(BT)粉末の合成、BT誘電体セラミックスの設計指針■
■MLCCの製造技術、プロセス技術■
■小型化・高性能化・大容量化に向けて■

B5Gや6G、自動車のEV化、自動運転化、IoTの進展、、、大幅な需要の増大が見込まれるMLCCに関わる方々は是非
MLCCの高性能化を左右するセラミック材料の設計とその性能を発揮させるには
小型化・高性能化・大容量化等の市場の要求に応えるMLCC開発に求められる技術、設計の考え方、
セラミックス、コンデンサ、BaTiO3の基礎知識、スラリー分散、シート成形、焼成工程等の積層製造プロセスの基礎知識とノウハウ

セミナー趣旨

 積層セラミックコンデンサ(MLCC)は積層セラミック電子部品の中でもっとも小型化、高性能化が進んでいます。この10年間で、MLCCの生産額は3倍近い成長を示しました。今後も、スマートフォーンのB5Gや6Gに向けて、車載用としては自動車のEV化、自動運転化に向けて、また、IoTの進展に伴い、生活のあらゆる分野で、大幅な需要の増大が見込まれています。MLCCの小型化、高性能化は用いるセラミック材料の材料設計に負うところが大きいと言えますが、その性能を発揮させるため、スラリーの分散、シート成形、焼成工程などの製造プロセス技術の高度化によるところも大きいと考えられます。
 本セミナーでは、MLCCの開発や製造にかかわる技術者、研究者の方、あるいはMLCCに必要な資材、材料の開発、品質保証、製造にかかわる技術者、研究者の方に、MLCC開発で求められる技術、設計の考え方を概説します。主にNi内部電極MLCCで薄層素子を形成するBaTiO3(BT)粉末の合成およびBT誘電体セラミックスの設計指針として、格子欠陥の生成、ドナーやアクセプター元素などによる異種元素置換による格子欠陥制御など、熱力学的考察を交えて材料組成開発に係わる組成設計を説明します。また、MLCCプロセス技術として、
セラミックスラリー作成から焼成工程の、どちらかと言うとノウハウの世界ではありますが、これらの技術動向を踏まえて技術ポイントを紹介していきます。IoT、車載用とMLCCのさらなる市場の広がりが見えていますが、MLCCでは何を大事に設計し、何が課題であるのかも考え、MLCCの今後につながる技術動向を示していきたいと思っています。

習得できる知識

セラミックス、コンデンサ、MLCCに関する基礎知識、BT基礎知識、酸化物の格子欠陥、電気伝導と信頼性、信頼性、焼成雰囲気制御、酸素空孔制御、積層製造プロセスの基礎知識、MLCCの技術動向

セミナープログラム

1.積層セラミックコンデンサ(MLCC)の基礎
 ・セラミックス 焼結 平衡状態図 コンデンサの分類
 ・インピーダンス デカップリング
 ・MLCCの概要 温度補償系 高誘電率系
 ・Ni内部電極MLCC

2.BaTiO3(BT)誘電体セラミックスの基礎
 ・BTの強誘電性 ペロブスカイト 相転移 バイアス特性 分極
 ・BTのサイズ効果
 ・微粒BT粉末の合成 固相法 シュウ酸法 水熱法 加水分解法
 ・BT誘電体原料組成 アクセプター元素 ドナー元素 サイト
 ・BT誘電体セラミックスの構造 コアシェル構造 非コアシェル構造 粒界 不均一歪

3.Ni内部電極MLCC対応のBT材料
 ・酸化物の還元現象 熱力学 自由エネルギー エリンガム図 平衡酸素分圧
 ・BTの酸素空孔生成 格子欠陥濃度 Brouwer図
 ・格子欠陥の制御 アクセプター ドナー 化学量論比
 ・アクセプター元素添加効果 加速試験 信頼性

4.BTセラミックスの長期信頼性
 ・BTセラミックスの信頼性 酸素空孔 会合 ドナー元素 粒界
 ・BTの電気伝導性 オーム則、チャイルド則、空間電荷制限電流、放出電流
 ・酸素空孔移動 イオン性電気伝導 活性化エネルギー シミュレーション 機器分析
 ・MLCCの摩耗故障と加速性 ワイブルプロット アレニウスプロット 加速試験

5.MLCCの製造プロセス
 ・MLCC製造工程の概要
 ・シート成形 剥離 積層 スラリー組成 分散材 分散性 シート品質 バインダー
 ・内部電極 スクリーン印刷 焼成収縮 共素地 Ni粉末、カバレッジ
 ・焼成 雰囲気制御 H2/H2O制御 酸素分圧 脱バインダー 残炭素 再酸化

6.MLCCの技術動向
 ・小型、高容量化
 ・IoT 5G 低ESR 低,ESL化 三端子 多端子
 ・車載用MLCC 車載規格(AEC-Q200) 高圧化、高温化
 ・誘電体材料の開発動向 CaZrO3 新規材料

□質疑応答□


[キーワード]BaTiO3 セラミックス コンデンサ インピーダンス 焼結 微構造 粒界 拡散 平衡状態図 格子欠陥 酸素空孔 熱力学 電気伝導、加速試験、スラリー 分散性 還元雰囲気制御 エリンガム図 Brouwer図

セミナー講師

和田技術士事務所 代表 和田 信之 氏
元(株)村田製作所 技術士(化学部門) APEC Engineer (Chemical Engineering) 
 
【略歴】
1978年 九州大学大学院 理学研究科地質学専攻修士課程 終了
1978年 播磨耐火煉瓦株式会社(現・黒崎播磨)入社
    兵庫県高砂市 本社技術研究所に勤務。
    主に製鋼、製鉄用耐火物の材料開発、不定形耐火物の開発に従事
1986年 株式会社村田製作所 入社
    京都府長岡京市本社および滋賀県野洲市野洲事業所に勤務。
    電子セラミックス材料、主に積層セラミックコンデンサ用誘電体材料の研究開発に従事。
    その後、電子セラミックス材料研究開発、分析センター、故障解析センターの部門長に就任、知的財産部門で先行技術調査を経験。
2005年~2012年 日本セラミックス協会 電子材料部会役員
    国際協力・AMECおよびナノクリスタル研究会の各委員として部会活動に参加
2014年 株式会社村田製作所 定年退職
2016年 和田技術士事務所設立

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全国

主催者

キーワード

電子デバイス・部品   無機材料

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