
電子デバイスからバイオ分野などへと応用分野が拡大する「導電性高分子」基礎から解説し、最近提案された新しいコンセプトなど最新動向も詳解する!
セミナー趣旨
導電性高分子の応用は固体電解コンデンサ、有機EL、FETあるいは太陽電池などの電子デバイス分野ばかりでなくセンサや医療分野にも拡がり、さらに最近では、優れた生体適合性や柔軟性など従来の無機材料が持たない特性を有することからバイオ分野へも拡大しています。これらのいずれの分野への応用であっても電気伝導度、移動度、耐熱性、柔軟性などの特性のより一層の高性能化が要求されています。これらのニーズに応えるには従来の考え方の延長線上のみでは十分に対応することが難しくなってきています。しかし、ここ数年の間にドーピング機構などに関して既存の考え方とは異なるコンセプトが提案され、導電性高分子の展開のブレークスルーとなるのではないか期待されています。
本セミナーでは第1部で従来の考え方を中心にした「導電性高分子の基礎」を解説し、次いで第2部では「導電性高分子の新しい技術展開」として最近提案された新しいコンセプトを中心に、今後の応用展開の技術シーズを詳細に紹介します。
セミナープログラム
【第1部】導電性高分子の基礎
1.導電性高分子の導電機構
1.1 ドーピング機構
1.2 結晶性の影響
1.3 タイ分子の役割
2.導電性高分子の高移動度化のための分子設計
3.導電性高分子の高導電化
3.1 分子鎖の配向・延伸
3.2 CNTとの複合化
4.PEDOT系導電性高分子
4.1 PEDOT:PSSの導電機構
4.2 PEDOT:PSSの高導電化
4.3 気相重合法による高導電PEDOTの合成
4.4 単結晶PEDOTの合成
5.ドナー・アクセプター型導電性高分子
5.1 電気・光学的特性
5.2 薄膜太陽電池への応用
5.3 柔軟性ポリマーとの複合化による高導電なフレキシブル導電性高分子の製造
5.4 N-型導電性高分子への低分子量成分の添加効果
【第2部】導電性高分子の新しい技術展開
1.側鎖修飾 (side-chain engineering) による導電性高分子の高性能化
1.1 P3HTのアモルファス領域への選択的ドーピング
1.2 アルキル側鎖の修飾
1.3 エチレングリコール系側鎖の修飾
1.4 高導電な自己ドープ型導電性高分子
2.導電性高分子のナノ拘束空間への閉じ込め
2.1 高分子のナノ拘束空間への閉じ込めとは
2.2 導電性高分子のナノ拘束空間への閉じ込め効果
2.3 工業的製造法
3.off-center スピンコーティング(OCSC)法による導電性高分子の高性能化
3.1 OCSC法の機構
3.2 OCSC法による導電性高分子の電気・光学的性質の向上
4.導電性高分子へのアニオン交換ドーピング(AED)法の適用
4.1 AEDの機構
4.2 AED法による導電性高分子の耐熱性向上
5.導電性高分子のダブルドーピング
5.1 ダブルドーピングの機構
5.2 ダブルドーピングによる導電性高分子の高性能化
6.ドナー性ポリマーとアクセプター性ポリマー間での電子移動
6.1 電子移動機構
6.2 太陽電池への応用
7.まとめ
<質疑応答>
導電性高分子,PEDOT,セミナー
セミナー講師
小林技術士事務所 所長 小林 征男 氏
技術士(総合技術監理部門、化学部門)
セミナー受講料
55,000円(税込、資料付)
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受講料
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