<原理から考える> スパッタリング製膜プロセス・膜質制御と最新技術

スパッタリングにおける各種パラメータ(ガス圧力・基板温度・距離等)と

諸物性(組成・構造・膜厚分布)との相関を把握!


★ 反応性スパッタリング・大電力パルスマグネトロンスパッタリング(HiPIMS)等、様々な製膜法について、原理から最先端のプロセス技術までを詳しく解説!
★ パーティクル発生・アーキング・放電の不安定化等、各種トラブルへの対策についても講義します!


講師


成蹊大学 理工学部 教授 博士(工学) 中野 武雄 先生


受講料


1名46,440円(税込(消費税8%)、資料・昼食付)
*1社2名以上同時申込の場合 、1名につき35,640円
*学校法人割引 ;学生、教員のご参加は受講料50%割引。


セミナーポイント


 スパッタリングによる製膜では、ガス圧力・投入電力・基板温度などの外部パラメータと、実際に作製される膜の諸物性(組成・構造・膜厚分布など)との相関がわかりにくく、プロセスの最適化が簡単ではありません。
 本講義では、製膜プロセスの内部、すなわち薄膜となる原子分子がターゲットにおいてスパッタされ、輸送過程を経て基板へ到達し、膜を形成するまでの過程について学び、外部パラメータが膜厚分布や膜物性に与える影響について理解することを目指します。酸化物・窒化物の製膜に利用される反応性スパッタリングや、最近注目されている大電力パルスマグネトロンスパッタリング(HiPIMS) 等、様々な製膜法についても、原理から詳しく解説します。
 スパッタリングでは、堆積粒子のエネルギーを適切に制御することによって、低温の基板にも平坦・緻密な構造の薄膜を得ることが可能です。プロセスの安定化や膜厚・膜質の制御を目的とした新しいプロセス技術など、最先端の話題についても、講師の最近の研究結果も踏まえて紹介します。前半でのスパッタプロセスの原理への学びが、これらの手法における意図を理解することの助けになるものと期待しています。
 また、スパッタリング製膜においては、パーティクル発生・アーキング・陽極消失による放電の不安定化など、トラブルに出会うことも少なくありません。これらへの対策についても紹介します。

○ 受講対象:
 ・スパッタリングによる薄膜作製を実際に行っている方
 ・膜物性の再現性が得られずにお困りの方
 ・希望とする膜質を得るためのレシピを知りたい方
 ・スパッタプロセスへの理解を深めたい方
 など

○ 受講後、習得できること:
 ・既存のスパッタリング製膜装置で目的とする膜を得るためのパラメータ最適化の手法
 ・スパッタプロセスの内部で何が起きているかに関する知識
 ・新しいスパッタ製膜手法に関する情報
 など


セミナー内容


1.プラズマの基礎
 1-1.低圧放電プラズマの特徴(弱電離・非平衡・低温)
 1-2.プラズマパラメータ
 1-3.プラズマと壁の相互作用
 1-4.プラズマ診断(発光分光法・プローブ法・質量分析法)
 1-5.低圧放電プラズマの発生
 1-6.マグネトロン放電プラズマ

2.スパッタリング製膜の基礎過程
 2-1.ターゲットにおける粒子放出過程(スパッタ率・エネルギー分布・角度分布)
 2-2.スパッタ粒子の輸送過程(雰囲気ガスとの衝突・減速による熱化・拡散)
 2-3.粒子輸送過程に対する雰囲気圧力の効果
 2-4.成膜速度、膜厚分布のターゲット−基板間距離依存性
 2-5.輸送過程の原子質量依存性、合金における組成変化

3.スパッタリング薄膜の形成過程と膜構造
 3-1.PVD 薄膜形成の基礎
 3-2.スパッタ薄膜構造のゾーンモデル
 3-3.薄膜の諸物性に対する高エネルギー粒子の影響
 3-4.スパッタ膜の性質(膜応力・配向・表面粗さ)の決定要因とその制御
 3-5.平坦・緻密な膜を作製するには?

4.さまざまなスパッタ製膜法とその原理・意図
 4-1.直流、高周波、マイクロ波によるスパッタリング
 4-2.ターゲット配置(平板、対向、ロータリーカソード、ほか)
 4-3.イオン化スパッタリングによる堆積粒子の制御

5.大電力パルスマグネトロンスパッタリング(HiPIMS)
 5-1.HiPIMS の原理と特徴
 5-2.プラズマ電位を制御した HiPIMS による薄膜構造の平坦化
 5-3.プラズマ電位制御型 HiPIMS による微細構造作製技術

6.反応性スパッタリング
 6-1.金属モードと化合物モード
 6-2.Berg の反応性スパッタモデル
 6-3.プロセスパラメータ平面におけるモード遷移のユニバーサリティ
 6-4.粒子輸送過程の影響〜Berg モデルへの修正
 6-5.絶縁性化合物製膜における放電の不安定化とその対策

7.その他の話題
 7-1.パーティクルの発生原因と抑制
 7-2.ターゲットエロージョンプロファイルの時間変化
 7-3.窒化物の反応性スパッタにおける真空環境と膜不純物
 7-4.製膜プロセス及び薄膜の評価上のポイント 
 
 <質疑応答>