粉体・界面活性剤の基礎知識から、適切で簡易な分散剤の選定・評価法

<最適分散を実現するための勘所>

ぬれ性など知っておくべき基本から、
最適で簡単な分散剤選定と添加量決定ノウハウおよび評価のポイント、
トラブル事例と対策まで。


★ 熱心でわかりやすい講義、充実の資料、動画像を多数用いた解説で毎回大好評!
★ 豊富な現場経験に裏打ちされた実践的な1日速習セミナー!


講師


キレスト株式会社 技術顧問 成見 和也 先生

■ ご略歴:
 1973年京都工芸繊維大学修士課程修了。同年三洋化成工業株式会社入社。三洋化成工業株式会社にて粘着剤の研究開発に従事。その後,サンノプコ株式会社(三洋化成より出向)にて製紙、塗料,セラミックス製造用添加剤の販売・製品開発に従事。2012年3月まで,新日本理化株式会社、センカ株式会社にて新規事業部門で新製品開発に従事。現在に至る。

■ ご専門および得意な分野・研究:
 界面活性剤及びその応用,分散剤,消泡剤,粘弾性調整剤の応用


受講料


1名47,520円(税込(消費税8%)、資料・昼食付)
*1社2名以上同時申込の場合 、1名につき36,720円
*学校法人割引 ;学生、教員のご参加は受講料50%割引。


セミナー開催にあたって


■ はじめに:
 粉体分散とは凝集した粉体粒子をぬらし、一次粒子に解きほぐし、それらの一次粒子が再凝集し、分離・沈降しない安定な分散体を作成することである。粒子が微粒になるとその粒子表面積が大きくなる。その為粒子の凝集力が強くなり分離・分散が難しくなる。
 近年検討が盛んなナノ粒子は凝集力が強く分散が難しい。粉体の凝集性を念頭に、どうすればこの凝集粒子を一次粒子に解きほぐし再凝集のない安定な分散体にするのか。このセミナーでは分散に関連した粉体の物性(粒子径、粒子形、極性等)を学び、またこれら物性に対応した最適な分散剤を選定するための基礎知識である界面活性剤について学び、これらの知識を元に最適な分散剤を選定、評価する簡易方法を学ぶ。

* セミナーポイント
 分散には“分散の三要素?ぬれ、?解きほぐし、?分散体の安定化”という概念がある。この概念は50数年前に提案された非常に古い概念であるが最近のナノ粒子のような超微粒子粉体の分散にも適応できる分散の基礎概念である。この“分散の三要素”を理解、応用するには界面活性剤の知識が必要である。また“分散の三要素”を満たすためには粉体が何故凝集しているのか、何故この凝集を解きほぐすのが難しいのか等、粉体についても理解する必要がある。
 このセミナーではこの“分散の三要素”を使いこなすために必要な界面活性剤の基礎知識及び粉体粒子の性状等について説明し、また分散剤の簡易選定方法、分散体の簡易評価法についても説明する。これらの知識を身につけると今まで疑問になっていた分散現象が理解でき、対応策等の立案にお役に立つものと考える。

■ 受講対象者:
 ・研究で分散技術、分散のhow−toを知りたい方
 ・学校で界面活性剤について勉強していないが、最近必要性を感じている方
 ・界面活性剤は勉強したが実用に関するノウハウ不足を感じている方

■ 必要な予備知識:
 ・有機化学の基礎知識
 ・界面活性剤の基礎知識

■ 本セミナーで習得できること(一例):
 ・粉体の粒子径、粒子径、極性と凝集性、分散性の関係
 ・分散の基礎である“分散の三要素”とはどういう概念か
 ・“分散の三要素”を理解するため界面活性剤基礎知識、応用知識
 ・分散剤の使い方のKnow−How;
 ・分散剤の組成、物性(極性等)、分子量と粉体の物性との組あわせ
 ・すぐに使える簡易分散剤の選定方法および分散体の評価方法

★ 過去、本セミナーを受講された方の声(一例):
 ・基礎知識のない私でも、理解がしやすかったです。
 ・現場で良く起こる現象を基にまとめられており理解が良く深まりました。
  今後の業務に活かしたいと思います。
 ・界面活性剤の役割、分散の三要素、分散メカニズムなど基本から理解できました。
 ・分散のポイント、分散の状態などが視覚的にイメージしやすかったです。
 ・具体的なトラブル事例および対策を明示して頂いたので、すぐに業務に活用できそうです。
 ・分散剤を選定する上でのポイントが理解できました。
 ・分散について今まで分からなかったこと、漠然と考えていたことがクリアになりました。
  感謝致します。
 ・分散性の評価も知ることが出来て良かったです。
 ・実務に使える内容で非常に有益でした。会社に持ち帰り展開します。
 ・実際のサンプルを用いたデモ実験や動画を用いたご説明も多々あり、
  非常にわかりやすかったです。
 ・資料が豊富で実例も多くわかりやすかったです。
  参考資料も多く示されており、今後の勉強にも役立ちそうです。
 ・質問もしやすい雰囲気で理解が進みました。
 ・物腰柔らかく、わかりやすいお話で聞きやすかったです。
  経験談に基づく内容が体系的にまとめられており良かったです。


セミナー内容


1.分散(剤)とは
 分散剤ならどの様な粉体でも分散出来るか⇒N0!

2.粉体とは − 粉体の粒子径(Particle Size)と粒子形(Particle Shape)と分散との関係
 1)粒子径と粉体凝集性
  →何故粉体は凝集するのか、しているのか。
 2)粒子形と粉末凝集性
  →板状粉体(平面体)は凝集しやすい。毛管力。
 3)粒子の持つ表面エネルギーと凝集性
  →粉体の粒子径が小さくなればなるほど表面エネルギーが大きくなり、凝集が強くなる。
   例)粉塵爆発の大きなエネルギー
 4)等電点とは
  →系のpHによって粉体の表面電荷が変化。分散との関係は。

3.分散の理解につながる界面活性剤の知識と使い分けについて
 1)界面活性剤の基礎的知識、機能、物性とは
 2)界面活性剤のイオン性
  →アニオン、カチオン、ノニオン、両性

4.分散を理解するために必要な界面活性剤の知識
 1)表面張力とは
  →映像で見る表面張力
 2)ぬれとは
  →映像で見るぬれ
 3)ミセルとは
  →粉体粒子をミセルに閉じ込めることが分散
 4)HLBとは
  →親水性と親油性のバランス。溶媒が水系か非水系かでHLBの値を使い分ける。

5.DLVO理論と分散について
 1)電気二重層と分散性の関係
 2)ゼータ電位の大きさと分散性の関係

6.分散の三要素について
 1)ぬれ(初期分散性)性
  →凝集した粒子をぬらして膨潤させる段階
 2)解きほぐし性
  →膨潤した粒子を機械的に解きほぐし一次粒子とする
 3)安定化
  →経時的な再凝集・沈降を防止し安定な分散体を形成する

7.水系分散剤について
 1)分散を取り巻く分散因子とは
 2)水系分散剤選定のポイント
  →粉体の親水性、疎水性により異なる
 3)低分子湿潤
  →低分子分散剤と高分子分散剤の分散性の差異、使い分け

8.最適分散剤選定法、最適分散評価法について
 1)スパチュラ法(Daniel法)
  →粉体と最適分散剤のスクーリング
 2)粘度・添加量曲線
  →スパチュラ法を元にした最適分散剤、最適添加量の絞り込み方法
 3)試験験管沈降法
  →試作分散体の経時分離・沈降測定法
 4)グロス試験
  →目視による簡易分散状態の測定法

9.ナノ粒子の分散について
 1)ナノ粒子の分散のまとめ
  →分散の三要素との関係
 2)カーボンナノチューブの分散について
  →π電子-π電子相互作用による分散安定化

10.溶剤系分散の選定のポイントについて
 1)分散剤/溶媒/粉体の相関による分散性の違いについて
  *溶媒と分散剤の相溶性、親和性の簡易試験法
 2)SP値の考え方、使い方
  →発展形のHSP(ハンセンパラメーター)とは
 3)ソーレンセンの酸・塩基相互作用の考え方、使い方
  →強い吸着層、吸着結合の作り方(酸価、アミン価の使い方)

11.市販分散剤メーカー及び代表品名構造、組成一覧

12.参考資料、書籍一覧

 →分散を勉強するための文献。資料の紹介

13.その他:動的表面張力について

<質疑応答・個別質問・講師との名刺交換>


■ ご講演中のキーワード:
 界面活性剤、表面張力、ぬれ、HLB、ミセル、分散の三要素(ぬれ性、解きほぐし性、安定化)、粉体の粒子径(Particle Size)、粒子形(Particle Shape)と凝集性、粘度・添加量曲線、試験管沈降法、スパチュラ法(Daniel法)、SP値、HSP値(ハンセンパラメータ)、ソーレンセンの酸・塩基相互作用、極性溶剤、非極性溶剤


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:00

受講料

47,520円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込

開催場所

東京都

MAP

【港区】太陽化学(株)東京本社内 おいしさ科学館

【JR・モノレール】浜松町駅 【地下鉄】大門駅

主催者

キーワード

化学反応・プロセス   薄膜、表面、界面技術

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