【中止】機能性高分子ゲルの基礎と応用−刺激応答性ゲルの特長・形態制御技術から分離・触媒・医療等への応用−

セミナー趣旨

　ゲルは柔軟性をもち合わせたソフトマテリアルであると同時に、外界と物質やエネルギーのやりとりができる開放系のマテリアルである。近年、ゲルの網目構造を反応・分離場、貯蔵・放出場、エネルギー変換場、生体培養・生体組織構築場等とするエンジニアリングが急速に進展している。
　本講座では、ゲルの作製の基礎から応用展開まで、特に、ゲルの形態制御技術、刺激応答性ゲルの特徴、分離材や触媒等の機能性ゲルの開発事例などを解説する。

受講対象・レベル

ゲルに興味のある方、今後の業務に活かしたい方向けに、基礎知識、応用技術、研究開発動向などを紹介いたします。

必要な予備知識

・高校卒業レベルの化学の知識
・ゲルについての予備知識はなくても結構です。

習得できる知識

ゲルの基礎知識、作製技術、応用技術、研究開発動向をご理解いただけます

★当日は徳山研究室が開発したゲルの実物をお持ち頂きます。
　ご希望の方にはプレゼント致します。

セミナープログラム

1．ゲルとは
　1）ゲルの定義・分類
　2）身の回りのゲル
　　・化学ゲル（紙おむつ原料、ソフトコンタクトレンズなど）
　　・物理ゲル（食品関連、吸油材）
　3）刺激応答性ゲル
　　・温度、pH、光、電場、分子などの刺激により特性変化するゲル
　　・感温性ゲルの基礎特性

2．ゲルの作製と形態制御
　1）ゲルの合成
　　・ラジカル重合によるゲル合成（実験方法詳細）
　2）ゲル粒子
　　・ナノ、マイクロ、ミリオーダーのゲルの作製法
　3）多孔質ゲル
　　・貫通孔を持つ多孔質ゲル
　　・独立孔を持つ多孔質ゲル
　4）ナノファイバーシート
　5）高強度ゲル
　　・ダブルネットワークゲル
　　・有機無機複合ゲル
　　・環動ゲル

3．ゲルの応用展開
　1）物質貯蔵
　　・高吸水性樹脂（SAP）
　　・オイルゲル化剤
　2）環境浄化
　　・感温性ゲルを用いた脱水システム
　　・感温性ポリマーを用いた凝集システム
　3）物質吸着
　　・ゲル中の物質の拡散
　　・有機物の分離材（温度スイング吸着）
　　・金属イオンの分離材
　　・水晶振動子マイクロバランス（QCM）
　4）触媒担体
　　・酵素固定化ゲルを用いた反応
　　・微生物固定化ゲルを用いた窒素排水処理
　　・ゲル触媒を用いた有機合成反応
　　・金属ナノ粒子複合ゲルを用いた有機合成反応
　　・チタニアナノ粒子複合ファイバー
　5）医療・バイオ
　　・細胞培養ゲル
　　・ドラッグデリバリーシステム（DDS）

4．質疑応答、情報交換など

■ご講演中のキーワード：
ゲル、ポリマー、高分子、刺激応答、吸着、生体触媒、金属ナノ粒子

セミナー講師

東京農工大学 大学院　工学研究院　准教授　徳山 英昭 先生
■ご略歴：
学歴
1996.03　名古屋大学 工学部 分子化学工学科　卒業
1998.03　名古屋大学 大学院工学研究科 分子化学工学専攻 修士課程　修了
2003.03　名古屋大学 大学院工学研究科 分子化学工学専攻 博士課程　修了
職歴
1998.04−1999.06　三洋化成工業株式会社
2003.04−2005.03　広島大学 大学院工学研究科 物質化学システム専攻 助手
2005.04−2008,09　名古屋大学 大学院工学研究科 化学・生物工学専攻 助手
2008.10−　東京農工大学 大学院工学府 応用化学専攻 准教授
■ご専門および得意な分野・研究：
化学工学全般（特に反応・分離工学）、高分子工学
■本テーマ関連学協会でのご活動：
高分子学会、化学工学会

セミナー受講料

1名41,800円(税込（消費税10％）、資料付)
　＊1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円
　＊学校法人割引；学生、教員のご参加は受講料50％割引。