溶解度パラメータ(3次元型、4次元型HSP値)の定義・活用およびHansen溶解球法活用のノウハウ最前線

機能性材料開発におけるHansen溶解球の応用と実用例

2日間セミナー
「溶解度パラメータ(SP値・HSP値)の基礎と応用、Hansen溶解球法の活用ノウハウ最前線」
[応用編 専用申込ページ]

Hansen溶解球(3次元型,4次元型)およびHSP値を実際に活用した具体例を、数多くご紹介するHSP値の応用編セミナーです。
微粒子・ナノ粒子の凝集・分散性評価、炭素材料、ポリマー、樹脂、オイル、界面活性剤・化粧品材料、天然物の抽出分離、生体高分子、生体材料など、様々な分野・材料での応用事例を学べます。
基礎編より高度なディスカッションもあり、実際にプログラムを使っていて疑問や迷いがある方にもおすすめです。

☆基礎編(7/27開催)と2日間セットでの申し込みはコチラのページにです。

セミナー趣旨

 J.H.Hildebrandが正則溶液理論の研究において定義した溶解度パラメータ(Solubility Parameter:δ[J/cm3]1/2)は、物質(気体・液体・固体)の凝集エネルギー密度の平方根で示される物質固有の物性値であり、SP値として一般に知られています。現在でも、SP値は、物質-物質間の溶解度、ぬれ性、接着性、溶媒中微粒子の分散性の評価に多用されています。C.M.Hansenは、Hildebrand が提案したSP値の凝集エネルギーの項を、それぞれの物質の分子間に働く相互作用エネルギーの種類によって分割し、SP値を、分散力項(δd)双極子間力項(δp)、水素結合力項(δh)として表し、Hansen溶解度パラメータ(以下:HSP値)として提案しました。さらに、Hansenは、3次元型のHSP値の水素結合力項(δh)をドナーとアクセプターに分割した4次元型のHSP値を提案した。
 現在、HSP値は高分子-溶媒間、高分子-高分子間などの相溶性評価、ナノ粒子の溶媒中での凝集・分散性評価、樹脂の溶媒に対する耐性評価など広く用いられています。また、HSP値は、化学製品の製造工程において、溶質に対する最適溶媒の選択や混合溶媒の最適な組み合わせの選定、さらに、最適混合比などにも有効であることが報告されています。近年、Hansenの研究グループは、分子構造が未知である高分子やフラーレン、カーボンブラック、TiO2などの微粒子・ナノ粒子表面のHSP値を実験的に求める新しい手法として、Hansen solubility sphere法(以下Hansen溶解球法)を提案しており、その汎用性の高さから現在多くの研究者から注目されています。
 応用編となる本講演では、分子構造や組成が明らかでない物質のHSP値をHansen球法により求める応用法や、各種材料・分野におけるHansen溶解球およびHSP値利用の最前線から実際の活用手法を解説します。

セミナープログラム

(0)Hansen溶解球の考え方およびHansen-3Dプロットの利用法
 ※復習として、1日目の(6)と同様の内容を解説します。

(1)Hansen溶解球法によるHSP値の種々の測定方法
1.Hansen溶解球法による物質のHSP値の測定
 1.1 Hansen球法によるHSP値の測定方法(固体・液体・気体)
 1.2 微粒子・ナノ粒子表面のHSP値の測定(研究室論文紹介2019-2020)
 1.3 炭素材料、オイル、プラスチック、ポリマーのHSP値の測定
 1.4 生体材料のHSP値の測定および実施例
 1.5 HSP値の異性体構造への影響評価(実測例)
 1.6 HSP値のポリマー重合度への影響評価(実測例)
 1.7 Hansen球法のプログラム(HSPiPプログラムの様々な応用)

(2)Hansen溶解度パラメータ計算ソフトの応用
2.HSP値計算ソフトHSPiPプログラムおよびJKU-HSPプログラム
 2.1 HSPiPプログラムの紹介
 2.2 JKU-HSPプログラム(2018)の紹介
 2.3 JKU-HSPプログラムの新しいパラメータの開発状況
 2.4 関西大学HSPプログラム(2020)の紹介
 2.5 JKU-HSPおよび関西大学HSPプログラムの推算精度と応用
 2.6 HSPiPプログラムの応用

(3)Hansen溶解球(3次元型、4次元型)およびHSP値の実用 最前線
3.4次元型HSP値(4D-HSP)の考え方と応用
 3.1 3D上のHansen溶解度パラメータの改良の必要性
 3.2 4次元型HSP値(4D-HSP値)の提案と意義
 3.3 水素結合項(δh)へのドナー,アクセプター導入とその考え方
 3.4 4次元型HSP値(4D-HSP値)の実用性について(微粒子分散性評価、イオン液体評価)

4.溶解度パラメータ(HSP値)を用いた微粒子・ナノ粒子の凝集・分散性評価
 4.1 微粒子・ナノ粒子表面のHSP値の測定方法(各種実施例説明)
 4.2 シリカ粒子の表面HSP値の測定
 4.3 アミノ基で修飾されたシリカ粒子表面のHSP値の測定
 4.4 シラノール基で修飾されたシリカ粒子のHSP値の測定
 4.5 シランカップリングされた微粒子表面のHSP値測定
 4.6 酸化銅微粒子表面のHSP値の測定及び表面修飾効果(実施例)
 4.7 4次元型HSP値におけるRa(4D)の考え方(Hansenの定義および研究室での改良案)
 4.8 4次元型HSP値を用いたナノ粒子の分散・凝集性の評価(4D-HSP実測例)
 4.9 4次元型HSP値を用いたイオン液体のポリマー溶解性評価(4D-HSP実測例)

5.炭素材料のHSP値の測定および溶解性評価
 5.1 種々の炭素材料のHSP値の測定方法
 5.2 フラーレン(C60)のHSP値の測定
 5.3 石油から分離された種々のアスファルテンのHSP値の測定
 5.4 カーボンブラックのHSP値の測定
 5.5 炭素材料のHSP値の評価

6.ポリマー、樹脂、オイルのHSP値の測定と溶媒耐性評価
 6.1 HSP値を用いたポリマー、樹脂の相溶性の評価
 6.2 バイオエタノール混合ガソリンのHSP値の測定
 6.3 バイオディーゼルオイルのHSP値の測定
 6.4 HSP値を用いた種々の樹脂の溶媒耐性試験

7.界面活性剤および化粧品材料のHSP値の考え方と測定
 7.1 界面活性剤のHLB値による評価
 7.2 界面活性剤のHSP値の考え方と測定方法
 7.3 界面活性剤Hansen溶解球(2球)の意味
 7.4 界面活性剤の疎水球と親水球と分子構造との関係
 7.5 UVフィルターのHSP値と相溶性
 7.6 UVフィルターの溶解度とHSP値(Ra)の関係
 7.7 界面活性剤のHSP値による相溶性評価

8.天然物からの有価成分のHSP値と選択的分離への応用
 8.1 天然物に含まれる機能性物質のHSP値の計算および抽出溶媒の選定
 8.2 大豆からのフラボノイド(大豆イソフラボン)の分離
 8.3 ミカンからのLリモネンの分離
 8.4 ハバネロからのカプサイシンの分離
 8.5 ホップからのポリフェノールの分離

(4)生体材料(アミノ酸、タンパク質)のHSP値の測定と評価
9.生体高分子、生体材料のHSP値の測定と実測例
 9.1 生体材料のHSP値の測定方法(実測例)
 9.2 アミノ酸、タンパク質、コラーゲンのHSP値
 9.3 眼球(目)の表面のHSPの測定と評価
 9.4 皮膚表面のHSP値の測定と評価
 9.5 動物代替試験へのHSP技術の応用

(5)Hansen溶解度パラメータの将来展望について
おわりに
 ○溶ける、溶けないを、見極(予測)する意味
 ○Hildebrand溶解度パラメータの応用と限界
 ○Hansen溶解度パラメータの幅広い応用と将来展望
 ○将来期待されているHSP値の応用分野(医学、食品、薬学)
 ○現場における溶解性評価の高度化・迅速化に対するHSP値の価値
 ○溶解に係る新規材料開発のHSP値高度利用の方向性

 □質疑応答□ 

セミナー講師

関西大学 副学長/研究推進部長/社会連携部長/環境都市工学部 教授
博士(工学)  山本 秀樹 氏

セミナー受講料

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