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人工光合成反応における光触媒や光電極を用いた
水分解水素製造やソーラー燃料、
その現状と展望についてわかりやすく解説!
いま再注目の人工光合成について、トップランナー産総研 佐山氏が徹底解説
セミナー趣旨
パリ協定の地球温暖化対策の目標達成に向けて、再生可能エネルギーの新たなビジョン構築について様々な検討がされています。太陽エネルギー利用において、太陽電池や太陽熱利用、バイオマスに次ぐ第四の技術として人工光合成が注目されています。人工光合成反応の中でも光触媒や光電極を用いた水分解水素製造(ソーラー水素)やソーラー燃料は最も有望な技術と考えられていますが、その現状と展望についてわかりやすく解説します。如何に単純な構造で高性能化できるかがポイントです。
当グループは可視光での光触媒水分解に世界で初めて成功しています。光触媒および光電極のどちらにおいても世界最高の太陽エネルギー変換効率を達成しております。水素と酸素の他にも過酸化水素や次亜塩素酸、過硫酸、機能性有機物等の高付加価値な化合物を効率良く製造できることが分かってきており、短期間での実用化を想定しています。また低コスト水素製造技術として光触媒-電解ハイブリッドシステムを研究しています。それらの詳細についても詳しく説明します。
受講対象・レベル
・人工光合成の材料研究開発を始めたばかりの方から、ある程度の研究経験を経た方。
・業務に活かすため、太陽エネルギー変換、水素エネルギー製造についての知見を得たいと考えている方
・人工光合成に取り組んでいるが、特に半導体や材料の課題があり困っている方
・本テーマに興味のある方なら誰でも受講可能です。
必要な予備知識
この分野に興味のある方なら、特に必要はありません。
習得できる知識
・人工光合成の基礎知識
・光触媒、光電極のノウハウ
など
セミナープログラム
1.背景
1.1 世界のエネルギー状況
1.2 地球温暖化と資源枯渇
2.原理
2.1 光触媒の原理
2.2 光電極の原理
3.人工光合成とは何か:定義、目的、意義
4.国内外のプロジェクト動向
4.1 米国の状況
4.2 欧州やアジアの状況
4.3 日本の状況
5.粉末光触媒による水の完全分解の歴史
5.1 紫外線
5.2 可視光
5.3 その他:炭酸ガス固定など
6.炭酸塩などの添加効果
6.1 背景と意義
6.2 原理
6.3 最近の進展
7.光合成機能を模倣した可視光での光触媒水分解(Z-スキーム型)
7.1 背景と意義
7.2 原理
7.3 最近の光触媒の進展
8.レドックス媒体を用いた光触媒-電解ハイブリッドシステムによる低コスト水素製造
8.1 背景と意義
8.2 原理
8.3 最近の光触媒の進展
9.半導体光電極による有用化学品製造とその短期的実用化
9.1 背景と意義
9.2 原理
9.3 最近の光電極の進展
10.可視光応答性半導体の高速自動スクリーニング
11.人工光合成の実用化のために
<質疑応答・個別質問・講師との名刺交換>
■ご講演中のキーワード:
人工光合成、水素製造技術、光触媒、光電極、ソーラー水素、太陽エネルギー変換、半導体、有用化学品製造
セミナー講師
国立研究開発法人産業技術総合研究所
太陽光発電研究センター 首席研究員 佐山 和弘 先生
■略歴:
昭和63年3月 東京理科大学理学部応用化学科卒業
平成2年3月 東京工業大学 総合理工学研究科 電子化学専攻修了
平成2年4月 通産省工業技術院 物質工学工業技術研究所(当時、化学技術研究所)入所
平成9年9月 東京工業大学 博士号(理学)取得
平成10年11月~11年10月 ジュネーブ大学留学
平成13年4月 工業技術院 物質工学工業技術研究所から独立行政法人 産業技術総合研究所に組織再編
光エネルギー制御研究センター 主任研究員
平成18年 企画本部 企画主幹
平成19年1月~ エネルギー技術研究部門 主任研究員
平成20年10月~ エネルギー技術研究部門 太陽光エネルギー変換グループ グループ長
平成23年4月~ 太陽光発電工学研究センター 革新材料チーム チーム長の兼務
平成26年4月~ エネルギー技術研究部門 首席研究員
平成27年4月~ 太陽光発電研究センター 首席研究員
現在に至る
■研究歴・専門分野・主なテーマ
平成2年-現在 半導体光触媒を用いた水分解水素製造の研究開発に従事
平成7年-現在 色素増感太陽電池の研究開発に従事
平成9年-現在 半導体光電極によるエネルギー変換の研究開発に従事
■受賞歴(代表的なもの):
・平成11年 (財)新技術開発財団 市村学術賞貢献賞を受賞
「酸化物半導体光触媒を用いた水の直接分解法(炭酸塩添加法)の開発」
・平成15年 太陽エネルギー国際会議・最優秀論文賞、Solar Hydrogen Production -Direct Water Splitting into Hydrogen and Oxygen by New Photocatalysts under Visible Light Irradiation、米国機械工学学会および日本機械工学学会と日本太陽エネルギー学会から受賞
・平成20年 電気化学会 論文賞
「鉄レドックスを利用した酸化タングステン光触媒による有機物質分解反応と水の電解による水素製造」
セミナー受講料
1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
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