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熱分解GC、MALDI-MS、
NMR、IR・ラマン分光、GPC、、、
目的・材料に適した手法選択、測定条件設定を
具体的な解析事例をとともに解説!
講師
1.元 群馬産業技術センター 所長 博士(工学) 宮下 喜好 氏
2.(株)UBE科学分析センター 有機材料分析研究室 室長 博士(工学) 宮内 康次 氏
3.京都大学 大学院工学研究科 教授 博士(理学) 中村 洋 氏
4.名古屋工業大学 大学院工学研究科 物質工学専攻 教授 工学博士 大谷 肇 氏
受講料
1名につき 60,000円(消費税抜、昼食・資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき55,000円〕
プログラム
【10:00-11:30】
1.FT-IR、ラマン分光法の特徴と高分子材料構造解析
元 群馬産業技術センター 宮下 喜好 氏
【習得できる知識】
・FT-IR・ラマン分光法の実際と測定手法
・FT-IR・ラマン分光法による高分子材料解析と高次構造解析
・FT-IRスペクトルの変動と適切な解析法
・共鳴ラマンによるスペクトル増幅とその活用
・ラマンスペクトルと発光スペクトルの区別方法と活用法
【講座趣旨】
赤外、ラマン分光法は、分子の振動スペクトルから官能基や分子骨格の情報を得る簡便な手法であるが、高分子の場合、分子の分岐構造などの一次構造のみならず結晶状態や分子配向といった高次構造に関する情報が得られる場合がある。これら情報取得の事例を紹介するとともに、誤解析回避の注意点にも触れる。
1.FT-IR、ラマン分光法の特徴
1.1 振動分光分析法としての赤外、ラマン分光法について
1.2 フーリエ変換(FT)型と分散型分光法の特徴と差異
1.3 振動スペクトルから得られる情報
2.FT-IR、ラマン分光法による高分子材料構造解析
2.1 高分子材料の一次構造解析
2.2 高分子材料の高次構造解析
3.FT-IRスペクトルの変動と注意点
3.1 フーリエ変換条件による変動
3.2 光学特性による変動
4.ラマンスペクトルの増強効果と妨害要因
4.1 共鳴ラマン効果とその活用
4.2 発光スペクトルによる妨害とその活用
【質疑応答】
【12:10-13:40】
2.NMR法による高分子材料の末端基・微量分岐点構造解析
(株)UBE科学分析センター 宮内 康次 氏
【習得できる知識】
・高分子の溶液NMR分析に関するテクニック
・NMRパルステクニック
・NMRスペクトル解析法
・NMRによる定量分析、高分子の誘導体化反応手法
【講座の趣旨】
高分子材料の末端基やグラフト分岐点、長鎖分岐点といった微量分岐点は材料物性に大きな影響をもたらす。これらの構造を正確に捉え、材料物性との関連を解明していくことが高機能材料を開発していく上で必須である。 本講座では、高分子材料の末端基および微量分岐点についてNMR法を中心に用いた解析例を紹介する。
1.無水マレイン酸グラフトポリオレフィン(MA-g-PO)
1.1 MA-g-POとは
1.2 グラフト構造解析の従来法と新規解析法
2.高感度NMR法による無水マレイン酸グラフトポリプロピレンのグラフト構造直接解析
2.1 末端グラフト構造
2.2 2D NMR法による末端グラフト構造解析
2.3 末端を含めたグラフト構造の定量的解析
3.NMRパルステクニックを駆使した重合型グラフト分岐の構造解析
3.1 1H NMRスペクトル
3.2 13C DEPTスペクトル
3.3 1H-1H DQF-COSYスペクトル
3.4 1H T2-edited spectroscopy
4.化学反応とNMR法を組合せた超微量グラフトモノマー構造の高感度分析
4.1 グラフトモノマーの超臨界メタノールによるメチル化反応
4.2 メチル化グラフトモノマーの1H NMR分析
4.3 グラフトモノマー構造の定量限界
5.ブタジエンゴム(BR)
5.1 BRとは
5.2 BRのミクロ構造、分岐構造とその解析法
6.水素添加−NMR法によるBR長鎖分岐点構造の直接解析
6.1 BRの水素添加法
6.2 水添BRの13C NMRスペクトル
6.3 水添BRの13C DEPT90°スペクトル
6.4 BR長鎖分岐点定量計算法
【質疑応答】
【13:50-15:20】
3.溶液測定法を用いた分岐高分子のキャラクタリゼーション
京都大学 中村 洋 氏
【習得できる知識】
・光散乱,固有粘度測定,サイズ排除クロマトグラフィーの基礎。
・分子量および溶液中の分子の広がりの決定。広がりのデータから分子形態を調べる方法。
【講座趣旨】
高分子溶液に対する測定の基礎から応用までを段階的に解説し,それらの測定結果より,分枝のある高分子の形態を調べる方法について述べる。
1.高分子溶液測定の概要
1.1 静的光散乱
1.2 動的光散乱
1.3 固有粘度測定
1.4 サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)
1.5 SEC-オンラインシステム
2.測定データの解析
2.1 剛直性パラメータの決定
2.2 分枝構造の決定
【質疑応答】
【15:30-17:00】
4.熱分解GC/MS 、MALDI-MSによる高分子の末端基、立体規則性等の微細構造解析
名古屋工業大学 大谷 肇 氏
【習得できる知識】
・熱分解GC-MSおよびMALDI-MSの操作上のポイント
・質量分析法による各種ポリマーの微細構造解析例
【講座の趣旨】
質量分析をベースにした各種分析法の中でも、熱分解ガスクロマトグラフィーー質量分析法(熱分解GC/MS)及びマトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法(MALDI-MS)は、様々なポリマー材料の実用的な解析・評価手法としてますます重要な地位を占めるようになってきた。
本講では、それぞれのシステムの原理と特徴などを解説するとともに、高分子の末端基、立体規則性、分岐・架橋などの微細構造解析への応用例を紹介する。
1.熱分解GC/MSによる微細構造解析
1.1 熱分解GC/MSの原理と特徴
1.2 ポリマーの微細構造解析への応用例
a. 共重合体の連鎖構造解析
b. 立体規則性の解析
c. 末端基解析
2.化学反応を加味した反応熱分解GC/MSによる微細構造解析
2.1 反応熱分解GC/MSの特徴
2.2 ポリカーボネートの末端基および共重合組成分析
2.3 ポリカーボネートの分岐・架橋構造解析
2.4 アクリル系紫外線硬化樹脂の微細構造解析
3.マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法(MALDI-MS)による解析
3.1 MALDI-MSの測定原理と特徴
3.3 末端基等の解析
3.4 特異的分解反応を併用する架橋ネットワーク構造解析
【質疑応答】
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