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QUESTION 質問No.585

ARコート不具合対応

生産品質マネジメント |投稿日時:
現在、A社に弊社支給ファイバの端面にARコートを施してもらっています。しかしコート膜の品質にばらつきがあり、ファイバ端面とARコート膜間に~1μm程度の比較的サイズが揃った無数の異物が混入することがあり、困っています。以下質問にご回答いただけますでしょうか。ただしファイバの特性上、ARコート前にファイバ端面の洗浄を行うことができません。支給前のファイバ端面に上記のような異物が無いことは、弊社で確認しています。
・A社にはどのように対応してもらうべきか?
・異物の発生原因は?
・異物の特定は可能か?
・推奨セカンドベンダー(ファイバ特化、高耐光性)
・通常のコート膜合否判定方法

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ANSWER
回答No1 | 投稿日時:

OGAWAさん、日々の業務お疲れ様です。不良問題に遭遇し、お困りのことでしょう。

光ファイバーについては専門外ですので、異物の発生原因やセカンドベンダーについては答えを持ち合わせていませんが、私の専門である品質工学の観点で合否判定方法を考えてみます。

異物の外観や大きさで判定基準を作ると、発見が難しいのに品質で問題になる場合や、逆に比較的目立つ異物でも機能的に問題がない場合もあり、後者を廃棄してしまうと無駄にコストを上げることになります。

そこで「機能」を評価指標としてみます。

このファイバーはどんな目的で使われるのでしょうか?
仮に5Gbps帯域の光伝送に使われ、接続損失が1dBまで許されるとします。

異物によっては理想的な接続ではOKながら、横ずれや角度が付いたり、光強度が下がったり、条件が悪化した場合極端に接続損失が悪化してはなりません。
このような使用上の外乱を品質工学では「誤差因子」と呼んでいますが、複数の誤差因子を組み合わせても、損失の平均が小さく、最良と最悪の差が小さければ、使用にあたり問題を起こしにくいはずです。

既知の良品と不良品ファイバーについてこれらを測定、調査し、平均、ばらつきそれぞれ合否の閾値を設定することで、検出/評価しにくい異物症状を見ることなく判定することができます。

測定装置一式をA社に貸与すれば、出荷前に判定することができますが、高価で難しければ、貴社で測定、判定した結果をフィードバックしているうちに、次第にA社独自で判定できるようになってくるでしょう。

また、異物の特定と発生原因は非常に興味深いものの、分析には多大な時間と費用がかかることが多く、分かったとしても対策はまた次のステップです。
むしろA社の品質、作業部門メンバーを中心に発生メカニズムを3つくらい想定し、それらを防ぐ対策を3件くらいずつ挙げて直交表に割付けて実験することで、短期間に対策が完了し、効果があった対策に関連するメカニズムが原因だったと考えられます。このやり方だと原因がはっきりしないまま解決してしまうこともありますが、原因が分かっても対策できないよりはるかに良い結果です。

ご参考になれば嬉しいです。




ANSWER
回答No2 | 投稿日時:

OGAWAさん、初めまして、奥野と申します。

今回お示しの不具合事象は、繰り返し発生している慢性型の事象であると認識しました。
実務の観点からは、以下を確認されることをお勧めします。
1)貴社からA社に発注される際に、当該不具合を発生させないことの要求をしているか。
  もしなされていないようであれば、納入条件として発注仕様書等で明確にしておくべきです。
2)発生した不具合は、A社でも検出可能な事象か。
  例えば、特別な検査器具がないとできないとか、貴社でしか実施できない、ということはないか。
  A社で検出可能であれば、前項の要求仕様に従って、A社で検出しようとするはずです。

1)がなされていないと、本不具合を指摘し仮に修正加工を依頼したとしても、A社から
「納入条件にない」と開き直られ、貴社が受け取りを拒否することができませんし、
修正を施したとしてもその分のコストを追加で支払うことになります。
また、2)については、小職も専門外であるため詳細を申し上げる立場にありませんが、
1)の対応がなされている前提で、A社に改善のためのアクションを依頼することができると考えます。

貴社で異物の特定を含めた発生原因の追及を行うことは、小職が貴職の立場ならば、
本件が他外注先にも展開できる事象であり(他外注先でも同様の事象が発生しており)、
それを横展開する目的で知見を得る、ということでもなければ、基本的には自前での実施はしません。

もしA社に当該不具合を検出する能力がない、ということであれば、先の専門家の回答にも
ありますように、A社に測定装置・検査器具を貸与し、原因調査・対策立案にも協力を行い、
その結果から要求仕様を作成または改訂する、というのが、最も望ましいアクションかと考えます。

取り急ぎ、ご参考まで。




ANSWER
回答No3 | 投稿日時:

OGAWA様 初めまして、ワンツーテクノの皆川と申します。
私の考えを述べさせて頂きますので、少しでもOGAWA様の参考になれば幸いです。
1.品質不具合発生時の対応
今回のA社様のARコート膜不具合に限らず、
STEP1.ARコート膜不具合の発生及び流出の直接原因の究明と対策をお願い致します。

1)直接原因究明:そのために、FTAを実施し、異物混入の考えられる発生原因(なぜ異物が混入したか)と流出原因(なぜ異物を見過ごしてしまったか)をリストアップして下さい。して異物混入の各原因の不具合への影響度、発生度から調査優先順位を決め、上位原因から調査願います。

2)直接原因の対策:上記で究明した、異物の直接原因の発生と流出の対策を実施願います。

2.仕組みの原因究明:ARコート不具合発生の発生原因と流出原因の仕組みの原因とその対策及び、流出した仕組みの原因の究明と対策を実施願います。
1)A社様がどのような行動判断をされていたのかを見える化するために時系列事象関連図を作成願います。
2)時系列事象関連図から、行動と判断の問題点を抽出願います。
3)抽出した行動と判断の問題点の発生原因(なぜそのような行動や判断をしたか?)と流出原因(なぜその行動や判断を見過ごしたか?)をなぜ?なぜ?なぜ?なぜ?なぜ?と5なぜを実施し明確するように願います。
例:・ARコートの工程設計後の固定FMEAはどのようにやっていたのか?
・ARコートの異物の工程能力を測定管理する仕組みとなっていたのか?
・ARコートの製造ラインのQAネットワークはどのように実施されていただのか?

3.水平展開:ARコートの異物問題の仕組みを他の工程にも組み入れるため水平展開願います。

◆品質不具合の再発防止手順を以下に示します。
手順1.直接原因を把握する(FTAを推奨します)
手順2.時系列事象関連図を作成する
手順3.問題点を抽出する
手順4.真因究明❝5なぜ❞を実施する
手順5.対策案を列挙する
手順6.対策を徹底する
手順7.対策を実施する
手順8.対策の評価をする

特に重要なことは
品質不具合発生の直接原因の究明と対策に留まらず、
必ず仕組みの問題(真因)を究明し、対策することが重要です。

以上私の考えを述べました。
少しでもOGAWA様のお役に立てることがありましたら、幸いです。
追加のご質問があればなんなりとご質問願います。