Q&Aサービスは終了いたしました。過去のQ&Aの閲覧のみ可能となっております。
新規に質問をする場合は上記「コミュニティ」より投稿してみましょう。


QUESTION 質問No.101

安全在庫設定

企画戦略/マーケティング |投稿日時:
当社の生産品目は、季節ごとの新商品なので、過去の販売実績データがなく
原則、追加生産を行わないので、既成の在庫管理のノウハウが適用出来ません。

過去の販売実績データがないので、需要予測の統計分析によって安全在庫が
算出来ません。このような状況でも安全在庫設定が出来る対処法の解説を
お願いします。

当社は、小規模アパレルメーカーですが、場合により専門家のコンサルティングを
直接お願いすることを計画しています。

ご回答を、宜しく、お願いします。


spacer
ANSWER
回答No1 | 投稿日時:

一般に、需要の変動が大きかったり、需要予測そのものができなかったりする場合は、精緻な在庫管理モデルを用意しても、的確な安全在庫の設定が難しくなります。いきおい、安全係数を高めに設定することになり、過剰在庫を生みがちです。

特に、ご相談のように、過去に同一の商品を販売した実績がない場合には、需要予測は感と経験に頼ることになり、その精度が低くなるのはやむを得ない面もあります。

ただ、同一の商品の販売実績がない場合でも、類似の商品の販売実績がある場合には、そのデータを基に、新商品の需要予測をすることができます。つまり、過去の商品を類似しているもの同士を集めた、いくつかのセグメントに分類し、そのセグメントの販売動向の特徴を抽出しておき、新商品の需要予測をする場合には、その新商品が属するセグメントの販売動向の特徴を利用するという方法です。

この場合、「類似」の程度によって、その予測精度は左右されることになり、何を持って「類似」していると判断すべきかが問題となります。

アパレルの場合、たとえば、「20代女性向けの5万円程度のハイファッションの赤い夏服」などというセグメント化もあるでしょう。仮に、このような分類の仕方で、販売動向の特徴が分けられるのならば、新商品の需要予測には、その商品が属するセグメントの販売実績を利用する意味があります。

ただ、実際には、年齢、性別、価格などの属性の組み合わせだけでは、販売動向の特徴を分けることができない場合も多くあります。このようなときには、データマイニングと呼ばれる統計解析ソフトを利用して、コンピューターによって、類似の商品群を抽出してセグメント化することもできます。さらに、先端的な技術としては、人工知能を利用して、類似商品の需要予測と実績とのかい離を繰り返し学習させ、自動的に予測精度を向上させる試みも行われています。




ANSWER
回答No2 | 投稿日時:

小規模アパレルメーカーとしての安全在庫設定の対処法を質問されていますから、回答します。
 1.少なくとも原反は何らかの形で確保する必要があります。同業者との連携で分担確保することで、互いに必要量(色、柄なども含めて)を融通する対策を取ることで、過剰在庫を軽減する方法もあります。貴社の所在地にもよりますが、大阪などではこの様なことを行っている小規模企業は少なくありません。
 2.短納期に対処することと、在庫リスクを軽減するために、裁断した部品として在庫して、組み立てるだけで商品になる様にする。
 3.狙いにしている客層に何をどの程度販売したいのか、今までの経験と生産能力からの見込み数量に基づいて上記の在庫量を決める。
 4.生地の柄、色彩に関しては、ファッション性を考慮して原材料を確保すると同時にデザインも概略決めておく必要があります。
 5.決めたことに関して取引先に提案し販売活動を行うことになりますから、商品企画がキチット立てられていることが何よりも大切なことです。提案の仕方で販売量が大きく左右され、在庫リスクも変化します。
 6.したがって、商品企画と経営を維持しなければならない販売目標高を計画し、その計画を遂行するに必要な在庫高を確保しなければなりませんが、完成品にしての在庫は危険性が高いために、上述したような方法を講じて在庫リスクを軽減することになります。アパレル関係では、原反の確保が必要になるため、この点が急所です