海外物流を知る:物流の関心度とは(その6)

 

◆海外物流を知る

日本と海外の物流差について知っている人はそれほど多くないのではないでしょうか。実物流についての差と物流マネジメントの差があります。この中で双方ともに海外に学ぶべき点は多々あると思われます。この中でも特に物流マネジメントの差に注目したいと思います。日本では一般的に物流出身者がトップに就くことは大変まれだと思われます。

 

残念なことですが、物流業務に携わる人はエリートコースとはかけ離れた、どちらかというとマイナーな部署で仕事をするイメージがあります。この要因は長い歴史の中で物流が企業の中で軽視されてきたこと、そしてその状況を変えることができなかったことにあります。

 

物流経験者ならわかることですが、この状況に何かしら愚痴を言いたくなるものです。しかしそれを言ったところで何も変わりませんから、自分たちが努力して状況を好転させるしか道はありません。

 

海外ではCLOというポジションがあります。これは Chief logistics officer の略で、組織の中では物流のトップでかつ他部門と同格に扱われている役員ということになります。物流部門に発言権が出ますので、より社内で物流改革が促進されると思われます。できればこのような位置づけの管理者を社内に設けたいものです。

 

物流を学問として位置付けている点も海外に学ばなければなりません。これは物流業務を行っている「産」から発信する必要がありますよね。結果的に物流知識を持った優秀な人財獲得につながるわけですから。企業内の物流組織も、より幅の広い業務を行えるように努力していくべきでしょう。そのためには今すぐに多くのことを学ばなければなりませんね。そして物流自体が会社に対して多くの貢献をしなければなりません。コスト削減でも、リードタイム短縮でも良いし、顧客満足度向上や環境対策だって構いません。

 

具体的に誰にでもわかるように物流貢献度を示す必要があります。今までは物流の貢献度が見えづらかったために十分な評価を得られなかったかもしれま...

せん。海外の会社がどのようにして会社に貢献しているのかについても調べてみましょう。

 

いかがでしょうか。多角的な面で、物流の関心度を高めなければならないことにお気づきになったことと思います。繰り返しですが、物流の関心度を高め、地位向上を図っていくのは紛れもない私たち自身なのです。他力本願では実現できません。ぜひ今まで以上に努力をしていきましょう。

 

 

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