継続できるしくみとは:提案について考える(その3)

 

◆継続できるしくみにする

改善提案制度として望ましい形は全従業員が毎月1件以上の提案を行うということではないでしょうか。特にこれから制度化するという会社はこの形がシンプルでよいと思います。毎月1件が大変そう・・・と感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。それは理解できます。しかし導入時はまず件数優先。こう割り切ることで案件は出しやすくなります。

 

どのような提案が出てきてもまずは否定しない。各従業員が参加しやすい雰囲気を作って下さい。そしてわずかでもよいので参加賞を支給します。効果の大きい提案に対してはしっかりと評価し表彰しましょう。毎月提案に関する通信を発行してみてはいかがでしょうか。

 

あるいは会社の中に提案ボードを設け、そこに個人別のグラフを掲示する。そしてそれ以外に優れた提案内容を掲示することも効果があると思われます。

 

提案をカテゴリー分けしてみることもありではないでしょうか。たとえば安全、品質、デリバリー、コスト、マネジメントの5分類してみる。今月は「安全月間」とすることでそれに集中して提出してもらうこともよいかもしれません。

 

もう1つ、制度として定めると効果がありそうなものがあります。それは社内に提案の「級」を設けるということです。月に1件確実に提案できれば5級、そして効果を積み上げて一定の線を上回るようになれば4級といった具合に徐々にステップアップし、最終的には1級を取れるようにするのです。

 

そしてこの級は人事考課上も考慮する。2級以上は級に応じた給与を支給するということがあってもよいのではないでしょうか。

 

頑張れば報われるというしくみがあれば従業員のモチベーションも上がるものです。逆にこのようなしかけを用意しないで進めると途中で挫折することも考えら...

れます。せっかく始めた提案制度ですからぜひ継続的に長期にわたり進めていきたいものです。そしてその効果は確実に表れます。

 

事故が全くなくなった、コストが下がるようになった、といった効果は先人たちが経験しているところです。まずはシンプルにスタートし、会社組織を活性化しましょう。

 

 

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