サプライチェーンの視点:物流現状把握の重要性(その8)

 

◆ サプライチェーンの視点

 さまざまなフィールドで物流業務が行われています。その関係で物流に対する考え方や物流業務の範囲なども異なります。たとえばメーカーにおける物流業務について考えてみましょう。メーカーはサプライチェーンのオーナーになりますので業界の中でも最も広い物流領域を管理していると思われます。

 サプライチェーンの重要機能の中に「在庫」が挙げられます。物流管理の中で在庫といえば入ってきた数量と出ていった数量を把握することで在庫の量を掴んでおくという業務が一般的であると思われます。物流事業者を含め、メーカーの物流部門ではこの在庫に関する最低限の業務は実施しています。しかし少し進んだ会社では在庫量のコントロールも実施しています。

 在庫量のコントロールをするためには「買い方」や「つくり方」を統制する必要があります。そのため物流部門が「調達行為」や「生産管理」を行っていることがあるのです。これは純粋な物流業務というよりサプライチェーンマネジメントの一部といったほうが正しいと思われます。

 こういった業務は自分たちの業務とは思っていない会社の場合、それを実施している会社とは話がかみ合わないことが考えられます。最初は今の守備範囲でもかまいません。その範囲でしっかりと現状把握をし、必要な改善を実施していくことが必要でしょう。

 ただし次は仮に他部門がやっているとしてもその業務についての現状把握が求められます。と言いますのも私たちは単なる物流的業務だけではなくサプライチェーンを管理していかなければならないからです。入りと出を管理して残った在庫の数を把握するのは「受け身の管理」です。そうではなく在庫を適正な数量にコントロールすることこそが真の在庫管理なのです。

 そのために在庫発生の要因である「買い」や「つくり」についても知見...

を広め自ら実行していくことが求められるのです。メーカーでは生産現場での物流的作業についても「他人事」のように考えている会社があります。今度は「それは製造の仕事だから物流は関与していない」という考え方です。

 しかし物流の守備範囲は広いということを今一度認識していただきたいのです。サプライチェーンといった広い視野が求められるわけです。

 

 次回に続きます。

 

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