物流作業の生産性とは:物流実力値把握の重要性(その1)

 

◆ 物流生産性の把握

 今回から、物流実力値把握の重要性を解説します。物流も作業ですから製造会社で行っているものと同等の管理が必要です。管理としましては安全、品質、納期、コストの各分野につきまして重要業績管理指標(KPI)を設定して見ていくことが望ましいでしょう。では、物流に関する管理指標としてどのようなものをお持ちでしょうか。物流は一般的にコストと考えられがちですから「発生した金額」は最低でも把握されているものと思います。 

 面白いことに製造業の中で生産工程についてはこれら管理指標を設定して日々マネジメントを行っている一方で、物流工程についてはほとんど管理されていないという状態が見受けられます。この要因として次のようなことが挙げられます。

 

 最初の「関心が無い」ということはさびしい限りではありますが現実問題としてあり得ます。日本では昔からあまり物流に関心が寄せられていない歴史があり、その影響を受けている可能性は大いにあるでしょう。物流部門が管理技術を持っていない、物流部門の人財が薄いという二つは「関心が無い」ことの結果であると考えられます。

 本来は会社全体で物流の面倒を見ていくことが望ましいと思われますが、物流のことは物流部門でやれ、という考え方も根強く、それでなくても人財が薄い中、なかなかやりたいこともやれないという実態があるのでしょう。

 そうは言っても自分たちの実力値を把握し、それを改善向上させていくことは必須です。少しずつでも活動に移していきましょう。取り急ぎ実力値として見ていきたいのが「作...

業生産性」です。この作業生産性を示すKPIとして次のような例が考えられます。
  • 一人一時間あたり運搬量
  • 一人一時間あたりピッキング数量
  • 一人一時間あたり梱包量

 これらのKPIにつきましては現在保有していると思われるデータを使って算出できますので、このあたりから始めてみることをお勧めします。

 

 次回に続きます。

 

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