P値で行う統計リテラシー判定

 「ピーチ」って聞いたら何を連想しますか、統計を学んでいる人に取っては「 P値 」が思い浮かぶはずです。統計学の素養がある程度備わっているか一言で知ろうと思ったら「ピーチ」と聞いて何を思い浮かべますかと質問し「 P値 」を答えてくれるかは目安になると思います。P値を知ってるという事は、検定や推定までは学んでいて基礎統計については学習が終わっていると考えられるからです。
 
 検定や推定まで正しく理解が出来ていれば、平均とばらつきの関係や危険率を定めての統計的判断も身についていると思います。つまり統計学を応用する為の土台も身についていると判断できる事になり、データ収集と分析スキルについては一定以上と判断出来ます。
 
 ただし単にP値が計算できるだけでは必ずしも基礎統計が備わっているとは言えませんので注意が必要です。何故ならP値は、エクセル関数を用いれば簡単に計算出来るからです。
 
 P値と言っても正規分布、t分布、カイ二乗分布、F分布等色々な分布での P値がありますからケースに応じて適切なP値の計算をする必要があります。あくまでP値の意味を理解して使っている事が判断の目安と出きるポイントです。
 
 他方で理解と実践は別ですので実例に活用して慣れていく必要があります。実践するに適当なリアルデータを仕事から見つけるのは難しい職種の方もいるでしょう。そういう場合は自分でデータを作ってみるのも手です。意外と身近でリアルなデータを取ることが出来ます。
 
 例えば、二群の比較としては
 
   • 二人でストップウォッチを、10秒を狙って止めてもらったデータ
 
   • スーパーAとBで売っているみかんの重さ
 
   • AさんとBさんのボーリングのスコア
 
 これらのデータを採取したら検定や推定を気軽に行えます。十分身近なものでも実践は可能です...
。実際にデータ取りからやると記憶に残るので覚えも良いと思います。統計リテラシーを薦める理由の一つとして主観では無く高い客観性に基づいた思考能力が必要だからです。客観性の中でも第三者視点だけでなく、科学的根拠に基づいた妥当性の高い根拠を見いだす能力が有用だと思うからです。数式は忘れてもいいですが、考え方を覚えていれば数式は、テキスト観れば良いし、計算はエクセルや統計ソフト使って処理すれば良いです。
  

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