すぐできる小さな改善提案 お客様の満足を得る(その3)

◆「すぐできる改善」ネタを提供

 お客様への付加価値提供は「提案にある」というお話を良くさせていただいておりますが、荷主企業からは物流会社側からこの1年間で1件も提案が無かったという話を聞きます。

 この提案ですが、少々難しく考えすぎている傾向があるように思えます。「1件もない」という提案のレベルとはどのようなものでしょうか。きっと物流形態を変えたり荷姿を変えたりすることで大きくコストダウンや品質向上するアイテムをイメージしているのでしょう。

 しかしこのような「大きな改善提案」も必要ですが、もっともっと「小さくてもすぐできる改善」がたくさんあるはずです。

 このように「すぐできる改善」ネタを提案していただきたいと思うのです。例えば出荷の前に荷揃えを行うとか、出荷伝票をあらかじめ作成して荷物に添付しておくなど、そういった「すぐできる」、しかし「ある程度効果のある」ネタが良いと思います。

 このほか荷主が知らない「ちょっとした物流ノウハウ」を教えてあげるだけでもいいのです。「重い荷物を航空輸送する際には重量バランスをとるために中心に置くことからその分左右の容積が増えて価格が上がる」といった実際に現場を見たことが無い人には分かりづらい物流ノウハウを教えてあげると良いでしょう。

 またトラックの荷台の写真を撮って見せてあげることも一つの提案です。「この提案を実現すると荷の出し方が変わり、荷台の写真よりもさらに積載率が向上してコストが下がる」という話をしてみましょう。

 この荷主が知らなかったり見たことが無い物流について「ちょっとした知識をインプットしてあげる」ことでお客様の満足度を上げること...

は間違いないのです。

 いかがでしょうか。あまり構えることなくお客様の満足を得ることができることがお分かりいただけたのではないでしょうか。「こんなことを言ったら恥ずかしい」という気持ちがあるかもしれませんが、お客様はその情報を欲している可能性があるのです。

 「すぐできる小さな改善提案」をいくつも提供することがお客様の満足を得るということを知っておきましょう

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