なぜ、「言語データ解析」なのか (4) 【快年童子の豆鉄砲】(その8)

 

【この連載の前回:【快年童子の豆鉄砲】(その7)なぜ、「言語データ解析」なのか (3)へのリンク】

 

5.ミドルマネジメントとスタッフにとっての言語データ解析の必要性

1)経営課題への取り組みに欠かせない

【快年童子の豆鉄砲】(その5~7)で、経営者の立場から言語データ解析が欠かせない理由をご説明したのですが、実は、経営者にとっての言語データ解析が欠かせない“テーマ”の話の場合、経営者が言語データ解析をする必要性の話ではなかったのです。

 

もうお分かりかと思うのですが、実際に言語データ解析をするのは、スタッフ、時にミドルマネジメントなのです。

 

テーマについても、経営者からの指示だけでなく、ミドルマネジメントやスタッフからの進言もあり、その場合も、採用されれば彼らが解析するわけで、ミドルマネジメントやスタッフにとって、言語データ解析が欠かせないのです。

 

2)直面する課題解決に欠かせない

現役時代、スタッフ、ミドルマネジメントとして迎えた20世紀終盤に、痛切に感じたのは、直面する課題解決が、従前の取り組み方では埒が明かないものが出てきたと言うことです。そう言った時に、新QC七つ道具(N7)提唱の中心的メンバーだった二見良治氏(故人)が当社のTQCの指導講師として来られたのです。

 

係長面接で、過去のスタッフワークをご説明したところ、N7の内3つ(アロー・ダイヤグラム法、マトリックス図法、系統図法)を使った事例をN7提唱の書に採用させて欲しいとのお話があり、その時、残りの4つもこれからのスタッフワークに有用だから是非第一回N7研究会に参加するように勧められて参加しました。

 

そこで学んだ4つは、まさしく、行き詰っていた諸テーマ解決に道を開くもので、中でも、連関図法、親和図法による言語データ解析は衝撃的で、むさぼるように活用し、行き詰っていた諸課題を見事に解決することが出来たのです。

 

下記の表9-1は、その経験を踏まえて、従前の取り組みで埒の明かなかった課題の特徴と、必要とされた対応内容、並びに、使って有用であった手法を纏めたもので、参考にして頂ければと思います。

 

表9-1 パラダイムシフト下の課題の特徴と対応策と相応しい手法

 

上表だけでは、感じを掴んで頂けるだけで、十分なご理解を得るのは難しいと思いますが、今後、上記の各項目に対する典型的な事例を、ご活用につなげて頂けるところまでのご説明を付してご紹介していきますので、その内容を参考にしてご活用願えればと思います。

 

推奨手法欄を見て頂くと分かるのですが、No.7のPDCA-TC法以外は、N7で、No.2のマトリックスデータ解析法(MD解析法)以外は、言語データの整理・解析手法です。

 

このN7は、提唱の書に“管理者・スタッフの”とあるように、当時行き詰っていたスタッフワークに道をひらくために提唱されたものですが、そういった使い方は実に難しい上、相応しい解説書もないことから、図解と言う点に着目した、QCサークル活動への展開に終始しているのが現状で...

す。

 

この現状を何とかしようと考え、N7から、数値解析手法の「マトリックスデータ(MD)解析法」の代わりに、言語データを扱う筆者オリジナルの「PDCA-TC法」を入れた7つを「言語データ解析七つ道具(L7)」と称して提唱するべく準備中で、L7の概略を、そこに至った背景説明を含めて別の記事でご説明しますので参考にして頂ければと思います。

 

次回に続きます。

 

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