「おもてなしの神髄」 CS経営(その61)

 
 
 

◆なぜ、あの企業の「顧客満足」はすごいのか

19. 誰もが楽しめるマジックという魔法:株式会社ニュージェネレーションカンパニー

(1) 二代目引田天功チームに参加

 顧客満足、おもてなしをテーマとしている書籍に「マジック」を取り上げることを冴しがる方がおいでになるかもしれませんが、マジックというのは、顧客満足、おもてなしの心を多分に含んでいます。ミラクルで楽しく、驚き、笑顔を生む不思議な世界を醸し出してくれる存在ですが、今後はさらに一層、人々の心を豊かにする可能性を秘めていると私は捉えています。
 
 ここで取り上げる株式会社ニュージェネレーションカンパニーは、マジシャンの会社です。代表を務める菅原英基氏は、学生時代から趣味で取り組み、マジックで独立した人物です。1986年、二代目引田天功氏のチームに参加し、フジTV『引田天功大脱出』の制作に参加し、脚光を浴びました。
 
 その後、1988年に、アメリカABC放送の番組に出演、翌1989年、クルーズ元年といわれた年に、世界一周クルーズのための豪華客船に乗船し、日本初のクルーズシップーマジシャンとして活躍の場を広げました。また、豪華客船「ふじ丸」「にっぽん丸」の処女航海にも帯同、国際マジックコンベンションの制作にも参加、アメリカのマジシャンズソサエテイSAMの会員でもある。
 
 アメリカ、フランス大使館で公演を行ない好評を博したり、クリスチャンーディオール銀座店オープニングレセプションに出演し、セレクトショップ「SEPHORA」のオープニングで、消えていたビルをいきなり目の前に呼び戻すマジックは世界中の話題となりました。
 
 まだまだご紹介したい場面はたくさんあるのですが、私かいいたいのは、マジックというのは、人々に多くの驚きと楽しみを提供し、人々の心を豊かにし、多くのお役立ちを生んでいるおもてなしの最たるものと位置づけられるということです。
 

(2)「マジック」×「課題」-引きこもり、リハビリ、貧困国

 「引きこもり」「気づき・気くばり・気づかいの欠如」「コミュニケーションスキルの不足」子供たちのみならず大人も抱える課題は深刻化しています。大学のトイレで食事をとる学生が話題となりましたが、今では、一人で食べる学生向けに仕切りを用意した大学もあるそうです。
 
 歳の離れた大人との対話はおろか、少し歳が違うだけで会話ができない子供も多いようです。では、それらの課題に対してマジックに何かできるのでしょうか。
 
 マジックのいいところは、おもしろがったり、楽しんだり、「なぜだろう」と考えたりしているうちに、課題の乗り越え方を身につけることができる点です。
 
 たとえば、一般社団法人エチケットーサービス向上協会が実施する保護者と子供とが参加する「気の実キッスアカデミー」では、親すらも身につけていないエチケットーマナーを子供対象のセミナー&マジック&インプロゲーム(テーマに応じて瞬時に演じる)を通じ、親子双方が学ぶ場を提供しています(余談ですが、子供は親の顔と姿を見て育つそうです。現在、子供たちが抱える課題の多くは、その親たち世代の課題でもあるのです)。
 
 エチケットやマナーを身につける一...
般社団法人エチケットーサービス向上協会のセミナーは、保護者と子供のみならず企業研修でも導入されています。また、親子教室において行なわれるマジックでは、親は簡単なマジックを教わり、それを自分の子に見せるという時間があります。
 
 結果、親のすごさを認め、尊敬のまなざしで親を見る子供と自らの尊厳を取り戻した親との間に、自然と温かいコミュニケーションが生まれていくのです。理論的なことを親に伝えるよりも、はるかに効果があるのです。マジックの持つ力は無限大といえるでしょう。このようにマジシャンが活躍する場は、数えきれないほど存在するのです。
 
 次回に続きます。
 
【出典】武田哲男 著 なぜ、あの企業の「顧客満足」は、すごいのか PHP研究所発行
    筆者のご承諾により、抜粋を連載

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