“ぼんやりとした内容の文を書く”から“はっきりとした内容の文を書く”へ

1. 生活の中の数値化

 “ぼんやり”が“はっきり”に変わることで行動が変わることがあります。ここでは、“はっきり”を“数値化”という言葉に置き換えてこれを説明します。
 
 行動が変わったこととは、活動カロリーの数値を見ることで、カロリーの高い食べ物を控えるようになったことです。数年前にオムロンの活動量計を購入しました。この活動量計には、活動カロリーと総消費カロリーが表示されます。
 
 *活動カロリーとは、体を動かして消費したエネルギーのことです。
 *総消費カロリーとは、「活動カロリー+基礎代謝(生命維持に必要なエネルギー)」のことです。
 
 毎日、自宅から会社まで自転車か徒歩で行きます。徒歩の場合には所沢航空記念公園(所沢市の中心にある県営公園)の中を通ることが多いです。所沢航空記念公園内を歩く場合には自宅から会社までの所要時間は約25分~30分です。
 
 活動量計を購入してから、活動カロリーの数値を上げるため自宅を早く出て所沢航空記念公園内を1時間程度歩いて会社に行くこともあります。運動を兼ねているので早歩きをします。1時間程度早歩きをすると疲れますが、活動カロリーの数値を見るとこの値が250kcal~300kcal程度です。
 
 ちなみに、活動量計の取り扱い説明書には、活動カロリーの目安として以下のような数値が出ています。
 
   【身長170cm、体重70kg、年齢40才の男性の場合】
*デスクワーク:30分・23kcal
*普通歩行(約67m/分):30分・78kcal
*早歩き(約93m/分):30分・126kcal
*ジョギング:30分・225kcal
*階段上り:30分・291kcal
 
 
 会社の近くのコンビニで昼の弁当を買うことがあります。弁当にはその弁当のカロリーが表示されていますが、弁当の種類によっては800kcal程度になるものもあります。朝、1時間程度早歩きをしても活動カロリーは250kcal~300kcal程度です。
 
 800kcal程度の弁当を食べるとその摂取カロリーを消費するためには2時間半~3時間程度早歩きをする必要があります。実際には基礎代謝があるのでこのような単純な計算にはならないと思いますが、昼に食べた高カロリーの弁当の摂取カロリーを消費するためには長い時間早歩きをする必要があります。800kcalではなくても100kcalを活動で消費するのも大変です。
 
 活動量計を購入する前までは、「健康のため高カロリーな食べ物を控えましょう」と言われてもこのアドイスが頭の中で“ぼんやり”していました。
 
 「健康のため高カロリーな食べ物を控えましょう」は、具体的なアドバイスではないので、「健康を考えて高カロリーな食べ物を控えよう」という気持ちになりませんでした。そのため、高カロリーな食べ物を特に控えることなく食べていました。
 
 しかし、「このカロリーの高い弁当を食べると、この摂取カロリーを消費するためには3時間程度早歩きをする必要がある」などのようなことがわかると「この弁当を食べるのを止めよう」という気持ちになりました。
 
 これは、活動カロリーが数値化されたことから、摂取したカロリーを消費するために必要な活動内容がわかったからです。すなわち、活動カロリーの数値化で、アドバイスの内容が“ぼんやり”から“はっきり”に変わったからです。
 
  

2. 具体的な内容の文を書く

 弊社の「わかりやすい文書の書き方」をテーマとしたセミナーや社員研修では、わかりやすい文書を書くための書き方として「6つのルールと17の書き方」注)を解説します。注):弊社のウェブサイトで「6つのルールと17の書き方」を説明しています。弊社のURLは、私のプロフィールぺージにあります。
 
 17の書き方の中で、「ルール6(内容が明確に伝わる文を書く)・書き方13」は「具体的な内容の文を書く」です。これは、内容が明確に伝わる文(わかりやすい文)を書くうえで非常に重要な書き方です。この書き方は、「“ぼんやりとした内容の文を書く”から“はっきりとした内容の...
文を書く”」と言い換えることができます。例えば、以下の文を比べてください。
 
 文Ⅰ:昨日、東京ドームで開催されたポールマッカートニーのコンサートに極めて多数の観客が集まった。
 
 文Ⅱ:昨日、東京ドームで開催されたポールマッカートニーのコンサートに約48、000人の観客が集まった。
 
 文Ⅰは、この文を読んだ後、頭の中が“ぼんやり”しています。それに対して文Ⅱは、この文を読んだ後、頭の中が“はっきり”しています。“極めて多数の観客(ぼんやり)”を“約48、000人の観客(はっきり)”と書いているからです。
 
 “ぼんやりとした内容の文を書く”ではなく“はっきりとした内容の文を書く”、つまり、具体的な内容の文を書いてください。具体的な内容の文を書くことで読み手の頭の中で文の内容が形になります。
 
 読み手の立場になって読むことを考えると、「はっきりとした内容の文を書くこと」、つまり、「具体的な内容の文を書くこと」の重要性がわかると思います。
 

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