書評検索結果

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「マーケティング・インタビュー」上野啓子著

投稿日 2012/03/21

グループインタビューの成否は、多くはモデレータと呼ばれるその司会者の
質に大きく依存すると言われます。
1万人以上の人々にインタビューしてきた著者が、その効用、本質からノウ
ハウまでを一冊に集大成しました。
技術的にどう聞くかに矮小化することなく、マーケット論としても上質に
できています。多くの事例を使っている点も、理解しやすさに結び付いて
います。

「TOC入門」村上悟著

投稿日 2011/12/01

TOC思考プロセスであれば「ザ・ゴール2」を紹介するところですが、
元祖「ザ・ゴール」に比べてしまうと進行過程が分かりづらく、小説とし
ての膨らみもいま一つです。
この中途半端な理解を助けるために、TOCコンサルタントである著者に
よるこの書を紹介します。254ページという標準的なボリュームにもかかわ
らず、DBR、スループット会計、思考プロセスに関する解説とノウハウ
がぎっしり詰まっており、「実践者のための導入ノウハウ・手順」とある
副題そのままです。あとは実践して経験を積むだけです

「クリティカルチェーン」E.ゴールドラット著

投稿日 2011/11/19

ゴールドラット博士が小説形式でTOCを例示するシリーズの第4作で、
日本では2003年に発刊されました。MBAの教授である主人公が、試行錯
誤を繰り返しながら、実効的なプロジェクト管理としてのCCPMを導い
てゆきます。
ザ・ゴールのボーイスカウトの行進、ダイスゲームのような比喩がなく、
実際のプロジェクト事例で話が進んでいくため、小説としての含蓄は少な
いものの、その分臨場感は高くなっています。また裏テーマとして、米国
におけるMBA教育が論理に傾き、非実践的になっている事への問題が提
起されており興味深いところです

「TOC革命」稲垣公夫著

投稿日 2011/11/02

米国で大反響を受けた「ザ・ゴール」は、17年も
の間邦訳が出ませんでした。その間、日本でのTOC認知度を上げていた
のが'97年に発行されたこの書で、「米国製造業復活の秘密兵器」という副
題がその背景を物語ります。
前半は「ゴール」と同じ小説形式で、製造に困った主人公がTOCに出会
い管理方法を改善していきます。登場人物の心理描写などはゴールドラッ
ト博士の方が一枚上ですが、舞台が日本であるだけに臨場感は高いものが
あります。
後半は「思考プロセス」を含む理論解説や活用ノウハウも掲載されており、
小説で煙に巻かれたともいえる「ゴール」より、むしろ強い納得感があり
お薦めです。