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日本のものづくりを救う「最強のすり合わせ技術 」津曲公二・酒井昌昭著
投稿日 2017-05-09

 本書は、「日本のものづくりを救う」という副題を持ち、かつて日産とソニーに在籍していた二人のコンサルタントが、日本ものづくりを観察した一冊です。

 一時期、日本製造業悲観論が充満していましたが、このところ見直されてきたように感じます。利益率や効率、原価というドライな指標では他国に負けてしまうものの、壊れない、遅れない、何とかする(?)という「粘り腰」のDNAは新興国や、西欧にも真似できません。

 本書ではその根源を「すり合わせ」と表現し、世界において日本が活かすべきポジショニングと提起します。
 そこを軸として、新入社員からベテラン、開発から事務方、営業まで、製造業に関わる全ての人が
自分の仕事に誇りを持ち、これからの指針とするためのあれやこれやが、二人の経験談を元に展開されます。

 日々の雑事に追われて自我を亡くしそうな時に、一服の清涼剤としておススメします。

「在庫が減る! 利益が上がる! 会社が変わる! 」村上悟著
投稿日 2017-04-05

本書は、製造業のサプライチェーンを中心とする利益最大化コンサルタントである著者が、20年以上に渡るTOC分野での指導経験を集大成した組織全体最適化の指南書です。

冒頭では製造企業の典型例である、製造部は「原価低減」、営業部は「売上增」、財務部は「在庫削減」と部門ごとに唱える部分最適を、小説形式で全体最適化してみます。

その後で、儲け最大化公式であるスループット会計、最新の生産管理S-DBR、プロジェクト管理CCPM、思考プロセスという一連のTOC理論と考え方を端的に説明します。

「ザ・ゴール」を読んで何となく良さそうに感じたものの、実践の一歩を踏み出せなかった現場担当者におススメです。

「Rとグラフで実感する生命科学のための統計入門」石井一夫著
投稿日 2017-03-27

本書は書名の通り生命科学者が統計を使う時の参考書です。

統計用のオープンソース「R」は、あらゆる統計処理ができる優れものですが、独学で使いこなそうとするとちょっと敷居の高さが感じられます。
その点で本書は、統計の手法やキーワード毎に各節が構成されており、解説とエクセルおよびRでの利用事例が2から4ページで、冗長な説明はなく、必要かつ端的な分量で掲載されています。計算機統計学が専門の著者だけあって、守備範囲も平均、標準偏差からシミュレーションまで広範囲にわたっています。
各節冒頭には生命科学との関連性が記載され、事例も生命科学を多く扱ってはいますが、工学など他の分野でも、Rを使って広く統計処理する際の参考書として十分に役立つでしょう。
「プロフィット・ピラミッド」浪江 一公著
投稿日 2017-03-22

本書は製造業を中心に事業戦略と技術マネジメントのコンサルタントである著者が、「超」高収益経営を実現する十四のシンプルな原則という副題通りに、高収益企業6社を分析し、その共通項を整理して解説したものです。
10年前に出版された本ですが、ここで挙げられたキーエンス、ローム、ファナック、シマノ、ヒロセ電機、マブチモーターの6社すべてが、今でも高収益企業であることから、単なる景況や偶然ではなく、必然的に高収益たる戦略を取っていると言えるでしょう。
本書で示される4つの本質的な基本要件、すなわち(1)顧客提供価値の最大化、(2)競争の徹底回避、(3)創出価値最大化のための自社能力設計、(4)高利益率追求の強い姿勢は、3C(顧客、競合、自社)をビジョンで結合した強固なピラミッド構造であり、必ずしも目新しさはありませんが、一つ一つを、前記の6社と数多くの他社事例で丁寧に裏付けているために、説得力があります。
それでは当社はどうすれば良いのかという応用問題と、その決定をどこまで徹底できるかという実行力が、実際には企業間の差異になって現われていると思われます。
皆で頑張っているにもかかわらず、低い利益率に悩む事業部の責任者や企画室担当者に一読をおススメします。


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