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書評

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「Rとグラフで実感する生命科学のための統計入門」石井一夫著
投稿日 2017-03-27

本書は書名の通り生命科学者が統計を使う時の参考書です。

統計用のオープンソース「R」は、あらゆる統計処理ができる優れものですが、独学で使いこなそうとするとちょっと敷居の高さが感じられます。
その点で本書は、統計の手法やキーワード毎に各節が構成されており、解説とエクセルおよびRでの利用事例が2から4ページで、冗長な説明はなく、必要かつ端的な分量で掲載されています。計算機統計学が専門の著者だけあって、守備範囲も平均、標準偏差からシミュレーションまで広範囲にわたっています。
各節冒頭には生命科学との関連性が記載され、事例も生命科学を多く扱ってはいますが、工学など他の分野でも、Rを使って広く統計処理する際の参考書として十分に役立つでしょう。
「プロフィット・ピラミッド」浪江 一公著
投稿日 2017-03-22

本書は製造業を中心に事業戦略と技術マネジメントのコンサルタントである著者が、「超」高収益経営を実現する十四のシンプルな原則という副題通りに、高収益企業6社を分析し、その共通項を整理して解説したものです。
10年前に出版された本ですが、ここで挙げられたキーエンス、ローム、ファナック、シマノ、ヒロセ電機、マブチモーターの6社すべてが、今でも高収益企業であることから、単なる景況や偶然ではなく、必然的に高収益たる戦略を取っていると言えるでしょう。
本書で示される4つの本質的な基本要件、すなわち(1)顧客提供価値の最大化、(2)競争の徹底回避、(3)創出価値最大化のための自社能力設計、(4)高利益率追求の強い姿勢は、3C(顧客、競合、自社)をビジョンで結合した強固なピラミッド構造であり、必ずしも目新しさはありませんが、一つ一つを、前記の6社と数多くの他社事例で丁寧に裏付けているために、説得力があります。
それでは当社はどうすれば良いのかという応用問題と、その決定をどこまで徹底できるかという実行力が、実際には企業間の差異になって現ていれると思われます。
皆で頑張っているにもかかわらず、低い利益率に悩む事業部の責任者や企画室担当者に一読をおススメします。
「プロフェッショナルの条件」P・F・ドラッカー著
投稿日 2017-03-08

本書はドラッカーの過去の著作から個人の生き方と働き方というテーマに沿ったものを抽出し、加筆・訂正を加えて、新たに編纂したものです。

ということで、ちょっとまとまりがないのですが、どこを読んでも生きるヒントがちりばめられています。

意外なことに、生産性向上の重要性を説くためにテイラーのIEに関する記述が延々続いたりします。

S・R・コビーの「7つの習慣」を彷彿とさせる表現もある中で、特に共感するところは次のような提起です。

1.強みを知り、それを活かす
2.時間を有効に使う
3.権限ではなく、貢献を重視する
4.重要なことに集中し、無駄なことをしない

日々の雑事に追われて中々思うような成果が上がらず、基本に帰って中期的成長を志す革新者におススメです。

「イノベーターの条件」P・F・ドラッカー著
投稿日 2017-02-23

 本書はドラッカーの過去の著作からテーマに沿ったものを抽出し、加筆・訂正を加えて、新たに編纂したものです。

 ドラッカーはマネジメントやビジネスの研究者として著名ですが、本人は社会生態学者を自称していました。本書では昨今論じられるSociety5.0に通じる「ニューソサエティ」について、歴史分析に基づいた解説を試みています。

 比較的論理的に動く経済に対し、社会生態は必ずしもそうでなく、捉えどころがないようにも感じますが、経済が社会の上に構築されているとするならば、社会形態論を尊重し、本書で学ぶ意義があるでしょう。
 例えばドラッカーが繰り返して紹介する、第一次産業から二次、三次産業へ従事者が移動するというペティ・クラークの法則や、肉体労働から知識労働への価値の増加、そして高齢者人口が増えることによる意識変化などは、確実に製造業へも影響を与え、真摯な対応を迫ります。
 先進国における豊かさをさらに増加するためには、社会人になってからも学習を継続し、その知識を生産性向上に活用せよとドラッカーは提言します。

 表面的な効果だけを狙うノウハウ本に飽き足らず、事物の根源から行動しようとするイノベーターにおススメです。



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