研究開発部門と事業部門との連携によるとR&D成果の早期事業化と仕組みの作り方
★事業化の成否を決める人・資金・インセンティブの移管設計!
★部門間の壁が生む「死の谷」を越えるステージゲート法の実践運用とは!!
セミナープログラム
<10:00-11:30>
【第1部】研究開発と事業部門との連携による
R&D成果の早期事業化と仕組みの作り方
【講演趣旨】
企業の研究開発の目的は、技術の追求ではなく事業への貢献と新しい価値の創出にあります。本講演では、これまでの実務・マネジメント経験に基づき、R&D成果を早期に事業化するための考え方、実践的な仕組みを解説します。具体的には、目的志向による早期の事業シナリオ構築、事業部との構造的な意見の隔たりを乗り越える目標設定の徹底、人・資金・インセンティブの移管設計、そしてシーズ起点開発の落とし穴など、不確実な時代を勝ち抜くR&Dマネジメントについて紹介します。
【講演項目】
1.導入:企業R&Dの真の目的とマインドセット
1-1.企業R&Dの真の目的:技術の研究開発からの脱却と事業貢献へのコミット
1-2.マネージャーの責務:結論のない議論の排除と、意思決定・結果への責任
2.目的志向のテーマ設定と時間軸の考え方
2-1.目的志向のテーマ設定:DDP法(仮説指向計画法)の実践的活用
2-2.事業の最終形(目的)から発想する初期段階での「勝つためのポイント」の可視化
2-3.「できることから始める罠」の回避:ノックアウトファクターの早期検証の徹底
2-4.社会実装を見据えた時間軸の設定と、長期テーマにおける「有効な時間の使い方」
2-5.目先の成果に焦らず、成否を結論づけるまで「やり切る覚悟」
3.技術シーズ起点開発の重要性と事業化につなげる仕組み化
3-1.技術シーズ起点開発の重要性:「ゼロからは何も生まれない」という事実
3-2.シーズ開発のジレンマ:技術の自己満足化・目的化を防ぐための早期シナリオ化
4.事業部門との連携と目標設定の議論
4-1.連携の落とし穴:「技術が完成したら事業部に渡す」リレー方式の限界
4-2.構造的な「意見の隔たり」の直視:既存事業のしがらみとコーポレートのゼロベース視点
4-3.意見の隔たりを乗り越えるための、初期段階における徹底的な目標設定の議論
4-4.技術以外の事業化要件(知財、量産設備、法対応など)の同時並行での検証
5.早期事業化を実現する「移管の仕組み」
5-1.早期事業化の仕組み①:暗黙知を移転させる「キーマンや開発部隊ごとの移管」
5-2.早期事業化の仕組み②:死の谷を越える「黒字化が見込めるまでのコーポレート費用負担」
5-3.早期事業化の仕組み③:事業部側の「受け入れインセンティブ設計」
6.「両利きの経営」と評価・組織の変革
6-1.「両利きの経営」における既存事業と新規事業のマネジメントの違い
6-2.「失敗しないこと」から「仮説検証の徹底」への転換
6-3.AI・デジタル時代におけるリアルなモノづくりと「失敗データ」の真の資産価値
7.まとめ
7-1.机上の空論を排し、戦略と現場経験(三現主義)の連携によるイノベーション創出
【質疑応答】
<12:10-13:40>
【第2部】ムラテックにおけるR&D・事業部連携による
研究開発成果の迅速な事業化と仕組み作り
【講演趣旨】
ムラテックは開発力強化を目的に2004年にR&D部門を発足しました。以前は事業部制が強い会社であり、後付け組織であるR&Dの存在意義が問われ続けました。我々は大きな成功と大きな失敗を経験しMOT(技術経営)を導入することで横断的開発体制を構築してきました。横断的開発体制の実現には 1.ロードマップを核にした開発戦略 2.コアを明確にしたプラットフォーム技術 3.ステージゲートを活用した最適マネジメントが調和的に機能することが肝心です。今回は自身の経験も踏まえ「全社開発マネジメント」実現の為の仕組み作りをご説明し「R&D・事業部連携による研究開発成果の迅速な事業化」をご紹介します。最後に、シナリオプランを用いて出口論を議論し、それをロードマップに展開する手法もご紹介します。
【講演項目】
1.ムラテックの紹介と全社開発体制の構築
1-1.ムラテックの紹介
1-2.全社横断的な開発体制の構築
2.R&Dと事業部連携を高める仕組み作り
2-1.ロードマップを核とした開発連携
2-2.コアを明確にしたプラットフォーム技術戦略
3.研究開発成果の迅速な事業化に向けたプロセス
3-1.ステージゲートを活用したカオスのマネジメント
3-2.新規テーマの発掘と事業化への繋げ方
4.シナリオプランとロードマップへの展開
4-1.シナリオプランのフレームワーク
4-2.シナリオプランの実施事例
【質疑応答】
<13:50-15:20>
【第3部】R&D成果の早期事業化を目指した
仕組み作りと研究開発部門、事業部門の連携
【講演趣旨】
化学業界における研究開発は、発明家主導から中央研究所、そしてDX・データ駆動型へと進化してきた。本講演では、日本の競争力低下の要因を踏まえ、デジタル技術とマテリアルズ・インフォマティクス(MI)を活用した研究開発改革の実践例を紹介する。特に、重回帰分析を中心としたデータ解析手法、現場定着を重視した推進体制、生成AI(RAG)による技術情報活用の仕組みについて解説し、化学企業におけるDXの実効的な進め方を提示する。
【講演項目】
1.自己紹介と研究開発キャリア
2.ハリマ化成の概要と事業領域
3.研究開発の歴史:産業革命からDXまで
4.塗料・化学分野における技術進化
5.日本の国際競争力の現状と課題
6.競争力低下の要因(組織・データ活用)
7.化学業界におけるDXの最新動向
8.他社事例(総合化学メーカーのDX推進)
9.ハリマ化成におけるDX戦略
10.MI推進課の設立と役割
11.MIによる研究開発支援(統計解析・DOE)
12.重回帰分析と交互作用の活用ポイント
13.開発現場でのMI適用事例
14.生成AI(RAG)による技術情報活用基盤
15.DX・MIを実装するための人材育成と組織変革
【質疑応答】
<15:30-17:00>
【第4部】研究と事業の連携による開発成果の早期事業化
【講演趣旨】
開発成果がビジネスになる手前には、部門間の壁が生む「死の谷」が存在し、これが事業化のスピードを著しく遅らせる原因となっています。早期事業化を実現する鍵は、協力的な事業部メンバーと開発の初期段階からタッグを組み、事業部長が懸念する「本当に売れるのか?」という不確実性を、超高速で検証していくプロセスにあります。本講演では、研究開発部門が主体となり、事業部門と強固に「連携」することで、開発成果を最も効率的に「早期事業化」するための実践手法、事業化の要件を最短でクリアするステージゲート法の運用、そして「研究から事業へ」シームレスに成果をバトンタッチする仕組みまで、実践的な内容をお届けします。
【講演項目】
1.なぜ今、早期事業化のための「研究と事業の連携」が必要なのか
1-1.技術の停滞が生む「死の谷」:研究と事業の分断が事業化を遅らせる根本原因
1-2.製品ライフサイクルの短期化に対応する、開発から市場投入までの「スピード経営」
1-3.協力的な事業部メンバーを「最高の相棒」に変える、早期連携のメリット設計
2.事業部長の懸念を払拭する「早期事業化への3つの仕込み」
2-1.【競合差別性】既存の代替手段に圧倒的な差をつける「選ばれる理由」の早期言語化
2-2.【知財クリアランス】開発の早期段階で他社特許リスクを排除する調査
2-3.【製造戦略】初期投資を抑え、目標製造原価と利益を残す量産シナリオ
3.スピードを落とさない「ステージゲート法」の正しい運用
3-1.早期事業化を阻む罠:初期フェーズで完璧な数字づくりを求めてはいけない
3-2.100点を目指さない文化:実用最小限の試作品で市場の反応を早く掴む方法
3-3.「仮説検証の進捗度」を評価する:事業部長と握るべき、客観的な判断基準
4.プロジェクトが一体で加速する「超高速・共創アプローチ」
4-1.研究員と事業部メンバーの「言葉の壁」をなくし、期待値を揃える会議運営
4-2.営業の持つ現場の声をリアルタイムで研究に活かす、データ共有の仕組み
4-3.既存組織のしがらみを超えて、自由に意見を言い合えるチームの「心理的安全性」
4-4.「研究は終わった、あとは事業部で」を無くす、理想的なバトンタッチのタイミング
5.連携が生んだ成功事例と、明日からできること
5-1.研究×事業×企画の三位一体チームで、PDCAを回し成果を8倍にした成功事例
5-2.累積赤字を解消できるわずか7%の壁:市場ニーズの検証不足で頓挫した失敗原因
5-3.明日からすぐに始めるべき最初の行動:プロジェクトの「共通ビジョン」を揃える
【質疑応答】
セミナー講師
1. AGC(株) 技術アドバイザー 神谷 浩樹 氏
2. 村田機械(株) 研究開発本部 全社開発推進 シニアエキスパート(元技術開発センター 所長) 中尾 敬史 氏
3. ハリマ化成(株) 研究開発カンパニー 研究企画部長 兼 企画課長 小畑 裕作 氏
4. 富士フイルム(株) バイオサイエンス&エンジニアリング研究所 研究主幹 後藤 孝浩 氏
セミナー受講料
1名につき66,000円(消費税込み、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき60,500円(税込)
主催者
開催場所
全国