TEMPO酸化セルロースナノファイバーの精密構造と分散・集積・複合化の高度制御、および現状の課題と産業利用指針
開催日 |
10:30 ~ 16:30 締めきりました |
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主催者 | 株式会社 情報機構 |
キーワード | 繊維技術 高分子・樹脂材料 複合材料・界面技術 |
開催エリア | 東京都 |
開催場所 | 【品川区】きゅりあん |
交通 | 【JR・東急・りんかい線】大井町駅 |
セルロースナノファイバーの今とこれからの開発指針!
熱分解の問題は? 成形性や耐水性は?
セミナー講師
東京大学 大学院農学生命科学研究科 准教授 博士(農学) 齋藤 継之 先生
2003年、東京大学農学部卒。2008年、同大学大学院農学生命科学研究科にて博士号取得。
同大学工学系研究科の博士研究員を経て、2009年に農学生命科学研究科の助教に着任。
2013年より現職。2005年〜2006年、フランスの植物高分子研究所に留学(TEMPO酸化法の開発)。
2012年〜2013年、スウェーデンの王立工科大学にて客員研究員。
主な受賞歴に、マルクス・ヴァーレンベリ賞、日本学術振興会賞など。
専門分野は、セルロース科学、コロイド化学。
セミナー受講料
1名43,000円 + 税、(資料・昼食付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき33,000円 + 税
※消費税につきましては講習会開催日の税率にて課税致します。
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
セミナー趣旨
セルロースナノファイバー(CNF)の量産体制も整い、機能用途を中心に商品化にいたる
事例も出てきた。演者らは、TEMPO酸化法と呼ばれるCNF生産プロセスを開発している。
本セミナーでは、セルロースの高次構造とTEMPO酸化法、およびCNF分散の理論体系について
解説した後、CNF1本の精密構造と固有特性、そして、フィルムやエアロゲル等のCNF集積体の
形成と物性へと進み、樹脂等との複合化および理想的な補強に要する界面構造、および、
現状解決が急務とされる課題とその対策案など、CNF研究の要点を順次解説していく。
受講対象・レベル
・セルロースナノファイバー関連の研究開発に従事している方々
*業種、業界は不問とします。
習得できる知識
・セルロースナノファイバーの生産法と分散原理、高次構造、基本特性、
表面・配列・集積制御、複合化と界面制御、現状の課題と対策方針
セミナープログラム
- セルロースの高次構造と特性、化学改質
- 樹木におけるセルロース合成と高次構造
- セルロースミクロフィブリルの特性
- TEMPO酸化による改質、反応条件と改質物の高次構造
- セルロースナノファイバー(CNF)生産への展開
- TEMPO酸化法によるCNFの調製
- 分散性、表面電荷、長さの制御
- キチンへの応用、キチンナノファイバーの調製
- 粒子分散系の原理、熱力学的不安定性と運動論的安定性
- CNFの基本特性:単繊維および分散体の特性
- CNF1本の結晶性と表面構造
- CNF1本の強度解析
- CNF分散体の粘度解析、長さとの相関
- CNF分散体の自己組織化、液晶相の形成
- 分散体から集積体へ:プロセス−構造−特性相関
- フィルム(透明な紙)の形成と物性解析
- エアロゲル(透明な断熱材)の形成と物性解析
- フォームの形成と物性解析
- 複合化:界面構造と相互作用の制御
- プラスチックとの均一複合化、理想的な補強に要する界面構造、界面の厚みと密度
- 無機ナノ粒子との複合化、機能性の発現、担体としてのポテンシャル
- その他の複合化事例
- 実用化に向けた課題と対策案
- 熱分解を巡る課題と対策案
- 成形性向上への指針
- 耐水性を付与するには
<質疑応答・名刺交換・個別相談>
▽同講師の過去セミナー受講者の声(アンケートより)
「イチから分かりやすくご説明いただき、とても勉強になりました」(材料開発)
「今後の技術開発に向けた情報収集の目的で参加しました。大変有益でした」(営業本部)
「ナノファイバー樹脂分散に関しての内容が特に興味深かった」(化学品研究開発)
「セルロースナノファイバーの現状の課題がはっきりしました」(添加剤開発)
「来年も齋藤先生の同内容セミナーを開いて欲しい」(研究開発)
「基礎の部分から大変丁寧な説明があり、非常によく理解できました」
(医療材料・機器の研究開発)