治験薬GMPの国内外最新要件とその実践のポイント
日欧米で要求の細部の違いを比較しながら体系的に解説!
最新動向、規制のアップデート事項を一挙に学べる!
セミナー趣旨
医薬品の有効性、安全性および品質の確保を目的として、FDAにより世界で最初にGMPが法制化されたが、治験薬(Investigational Medicinal Products (IMP))についても「GMPは、人又は動物に投与される全てのDrug Productに適用されるものであって、いまだ研究過程にあるもの(治験薬)も含まれる。すなわち、開発過程で製造されるDrug Productが、充分に文書化され管理されることによって、後に行われる試験及び最終的には市販するために製造される製品の再現性を保証することは妥当なことである。」(1978年)と明確に述べている。
近年、医薬品開発を取り巻く環境は大きく変化し、治験薬の GMP(Good Manufacturing Practice)においても、日米欧の 3 極規制当局を中心に最新のガイダンス整備や審査の高度化が進んでいる。とりわけ、臨床試験の多様化、治験薬供給のグローバル化、デジタル技術の導入、さらにはパンデミックを契機とした柔軟な品質リスクマネジメントの必要性など、製造管理・品質保証の実務はこれまで以上に複雑化している。本講演では、まず日本・米国・EU における治験薬 GMP の最新要件とその背景を概説し、3 極に共通する潮流および相違点を明らかにする。次に、治験薬特有のリスク(短期開発、変更頻度の高さ、限定されたデータ、ブラインド化など)に対する実践的なアプローチを、治験薬 GMP の重要要素である品質リスクマネジメント(QRM)、バリデーション/ライフサイクルマネジメント、IT・データインテグリティ、サプライチェーン管理などの観点から整理する。加えて、最近のGMP指摘査察事例、最新の規制動向に沿った柔軟かつ効率的な品質マネジメント体制の構築方法について、製造現場および品質部門が留意すべきポイントを具体的に紹介する。
本講演を通じて、急速に変化する治験薬 GMP の要件を正しく理解し、実務に落とし込むための考え方と実践のヒントを提供することで、グローバル開発の品質確保と効率化の一助となることを目指す。
習得できる知識
・医薬品と治験薬GMPの相違
・医薬品/治験薬における変更管理及び品質一貫性確保
・治験薬の3極の法的位置づけ、PIC/S GMPとの関係
・PIC/Sおよび「PIC/S GMP Guide Annex13」
・ICH Q7第19章「臨床試験に使用する原薬」
・ICHの品質ガイドラインと治験薬GMPとの関係、及び治験薬のGDP
・WHO治験薬GMP改訂ドラフトの発出と意義
・2021改正GMP省令
・ICH Qトリオ
・PMDA「治験薬GMP関連Q&A」改訂版公開(2024年7月)のポイント
セミナープログラム
【講座内容】
1.治験薬とは
はじめに
・新薬の開発と治験薬GMP
・治験薬と医薬品との違いとGCPとの関係
・治験薬と医薬品品質の品質同等性について
・治験薬特有のリスク管理
・治験薬 GMP の品質リスクマネジメント(QRM)、バリデーション/ライフサイクルマネジメント、IT・データインテグリティ、サプライチェーン管理等
2.最近の新薬開発状況と日欧米における承認状況
・新薬開発と承認システム
3.医薬品開発と治験薬 -治験薬GMPの三極の相違-
3.1 治験薬の3原則
3.2 治験薬GMPとGCPの位置づけ(日本、米国、EU)
3.3 ICH Q7第19章「臨床試験に使用する原薬」
3.4 PIC/S及び「PIC/S GMP Guide Annex13」
4.治験薬製造、品質管理上の留意点、手順書の作成
(1)目的と考え方及び治験薬の製造管理・品質管理、品質の一貫性確保と同等性
(2)治験薬製造における基本コンセプト
(3)治験薬のバリデーションとベリフィケーション
(4)治験薬の不純物管理とニトロソアミン問題
(5)製剤に関する治験薬GMP管理のポイント
・製剤の治験GMP(SUPAC-IR), 製造承認事項, GCP/GLPとの関係, 逸脱・変更管理等
5.治験薬GMP組織と出荷判定について
6.自己点検及び教育訓練の必要性
7.治験薬の文書及び記録の管理
8.治験薬受託製造の留意点
9.治験薬製造設備の適格性評価
10.治験薬製造設備の洗浄バリデーション
11.治験薬GMPに関するQ&A
12.生データ、実験ノート管理の留意点
13.治験薬のGDP(Good Distribution Practice)について
14. PMDA「治験薬GMP関連Q&A」改訂版公開(2024年7月)のポイント
15. EU Annex 1の猶予期限の終了と汚染制御戦略 (Contamination Control Strategy: CCS)
16. 英国MHRA「分散型製造GMPガイダンス」公表について
17.ICH Q12 医薬品のライフサイクルマネジメント、ECsと変更管理
18.最近の国内外治験薬GMPに関連した指摘事例
19.まとめ
【質疑応答】
セミナー講師
NPO-QAセンター理事兼事務局長、エイドファーマ代表 薬学博士 高平 正行 氏
セミナー受講料
聴講料 1名につき55,000円(消費税込/資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき49,500円〕
受講について
セミナーの接続確認・受講手順はこちらをご確認下さい。
受講料
55,000円(税込)/人





