
電子デバイスの製造のための真空・薄膜形成技術の基礎と応用【WEB受講(Zoomセミナー)】*Live配信のみ(録画視聴はありません)
現場で培われた“勘と経験”に支えられた開発・実験技術は、組織の競争力の源泉でありながら、その多くが暗黙知として個人に留まっています。こうした暗黙知を形式知へと変換し、再現性と発展性を両立させるための具体的手法を解説します。ヒアリングや質問技法による技術の可視化、正しいOJTの構築、伝承の心理的障壁への対応など、実務に直結するノウハウを体系的に学びます。属人化を防ぎ、組織全体の“技術の自律的成長”を実現するための戦略的アプローチを習得できます!
【WEB受講(Zoomセミナー)】*Live配信のみ(録画視聴はありません)
セミナー趣旨
技術継承というとどうしても生産技術にスポットが当てられがちですが、研究開発、特に開発・実験技術の継承も必須のものの一つです。開発・実験技術は生産技術のように定まった固定的なものではなく、ケースバイケースでその時その時に考えていくものでもあるので、マニュアル化も難しいと言えます。そのため、これまで開発・実験技術の継承についてはほとんど触れられてこず、個人の力量に任されていました。しかし、スピードと効率化、人材の流動化が激しい現代においては、開発・実験技術の継承も生産技術と同様に継承を推進することが必要不可欠です。
本講演では、特に開発・実験技術にフォーカスして、技術継承の本質の理解と共に、発展的成長へと繋がる技術継承戦略の考え方、そして、その戦略を実現するための具体的方法(伝える内容、伝え方、技術の情報化)について、暗黙知と形式知という考え方や行動心理学の考え方を取り入れて解説します。
受講者の声
- 伝える側の育成が大事 まさに今自分の立場です。伝えるスキルが必要と感じております。そのスキル習得の為に何をすればよいか、漠然とした感じは持っておりましたが、今回のセミナーで明確になりました。また継承のフローこれも大事なことと思います。その手段を今回のセミナーを参照に自身でも作成し進めていきたいと思います。本日はありがとうございました。
- 技術継承には、技術や技能そのものを引き継ぐだけでなく、伝える側にも戦略的に人材育成(教育、伝え方、質問力など)が重要であると気づきを得た。この点、なかなか焦点がいっていないので、部門内で起きている技術継承課題で視点を入れて働きかけをしたいと感じた。
- なんとなくわかっている内容ではありましたが、改めて整理されたスライドでお話を聞くと、イメージが具体化できました。自分の課題に置き換えてどう実践していくべきか考えてみたいと思います。
- 技術継承にマニュアルや答えはないという点について、確かにその通りと感じましたが、もやもや感は残りました。ですが、そのプロセスのヒントは講義の中でいただけましたので、それを参考に取組んでいこうと思います。技術継承が業務としてしっかりとトップに認知いただきたいのもその通りと思いました。
- 本日は貴重な講演ありがとうございました。今後の業務、チーム運営に活かしたいと思います。
受講対象・レベル
これから技術継承やその準備を始めようとしている、現在進めている、上手く行かないと感じている現場担当者から管理層、経営層を対象とします。
・マネージャー、課長、管理者層
・研究所長、部長、部門長
・経営層
・中堅(受け手側&若手育成者として)
・企画、計画サイドとしてのスタッフ部門
必要な予備知識
特に必要ありません。
習得できる知識
1)本来のあるべき開発・実験技術の継承
2)技術継承の考え方と方法
3)保有技術の可視化と情報資産化
4)継続性と発展の両立
5)基盤人材戦略 など
セミナープログラム
【イントロダクショ】
開発技術とは何か、実験技術とは何か、そして、技術継承とは何かを、生産技術との対比を踏まえながら解説します。
・開発・実験技術とは
・生産技術との違い
・技術継承とは など
【開発・実験技術継承の目的】
個性が求められる研究開発の現場に理解を得るために、なぜ技術継承が必要なのかを整理します。
・なぜ継承するのか
・ダークスポット
・開発・実験と継承 など
【なぜ継承が難しいか】
対応を考えるために必要不可欠な原因を理解するために、研究開発の現場で技術継承がなぜスムーズに進まず、難しいのかを解説します。
・本質的課題
・現実的な現場の課題
・情報化の難しさ
・大いなる誤解の存在 など
【開発・実験技術継承における課題】
特に研究開発の現場において技術継承の障害となる課題、要因について、その対応を含めて解説します。
・伝える側の課題
・受け手の不在
・責任と原因の帰属
・継承における心理的課題
・現場担当者任せの課題
・関係者の納得 など
【技術継承と暗黙知】
開発技術に限らず技術継承のコアでもある暗黙知について、本当の技術継承とは何かというところから解説します。
・継承継承とは
・ナレッジと暗黙知
・暗黙知の構成要素
・暗黙知と形式知 など
【継承プロセスとは】
実際の技術継承プロセスを示すと共に、継承技術を可視化するために必要不可欠な質問テクニックや可視化の方法などについて解説します。
・技術の顕在化
・顕在化のポイント
・重要な顕在化の方法
・ヒアリングとインタビュー
・4Q
・質問のポイント
・フロー化
・トップダウン&ボトムアップ
・フローの深掘り など
【開発・実験技術継承のキーポイント】
開発技術を継承する上でどこに注目すべきか、抜け落ちがちな部分、そして、伝えるテクニック、関わる伝え手と受け手の考え方などの技術継承の実務における重要ポイントについて解説します。
・経験知
・形式知化の向こう側
・手順の後ろにあるもの
・技術力の継承
・ノウハウ・技術以外に伝えるべきこと
・継承すべき見えない技術
・継承することの本質
・ソフト要素
・継承の内的プロセス
・スタートとゴール
・伝えること
・人を動かす伝え方
・熟練者とは何か
・継承≠コピー
・言葉の重要性
・トップの旗振り
・バランス
・失敗の価値
・特異点の重要性
・二つの成長
・伝承者、被伝承者の「うれしさ」 など
【開発・実験技術継承の準備】
開発技術の継承をスムーズに進めるために必要となる技術継承の準備について解説します。
・意識統一
・棚卸
・技選
・選別
・人選 など
【開発・実験技術の可視化と継承】
実際に開発技術を継承する実務におけるポイント、テクニックと共に、継承すべき実験の考え方やテクニックについて解説します。
・開発・実験技術とは何か
・上位概念化
・開発・実験技術(スキル)の分類と解説
・流儀
・動作の継承
・思考の継承
・プロセスへのアプローチ
・フェーズの可視化
・実験パラメータ―の考え方
・実験操作の可視化
・実験プロセスの比較
・裁量バランス など
【伝えるべき実験の考え方の基本】
実験プロセスを深掘りしながら、その中の何をどのように継承していけばよいかについて、各自の現状分析演習も交えながら解説します。
・必須の実験検討項目
・演習
【技術継承の方法(伝え方と教え方)】
伝え方、教え方を中心に具体的にどのように技術継承を行うのかに加えて、継承実務のコアとも言えるOJTについてなぜうまくいかないのか、正しいOJTとはどのようなものなのかについて解説します。
・継承のパターン
・継承技術のブレークダウン
・認知バイアスの罠
・まず知る
・OJTが機能しない理由
・正しいOJT
・良い訓練とは
・ソクラテス式
・以心伝心
・「動」で伝える
・徒弟制度 など
【継承のためのコミュニケーション】
技術継承を単なる手順のやり取りで終わらせないために必要不可欠なコミュニケーションについて解説します。
・コミュニケーションとは
・心(マインド)のリンク
・伝えたいこと、聞きたいこと など
【育成と継承】
人材育成でもある技術継承において求められる育成的観点について解説します。
・時代・社会の変化
・伝える側の教育
・受け手の事前教育
・メンタリティー
・アフターフォロー
・オーバーラップ など
【補足ポイント】
よりスムーズに、効率的に、確実に開発技術を継承するために必要なポイントを補足解説します。
・記録と継承
・開発、モノづくりへのフィードバック
・継承だけで終わらない
・非属人化の日常化 など
【まとめ(継承のゴール)】
・継承の基本フロー
・継承プロセスの改善
質疑・応答
セミナー講師
ジャパン・リサーチ・ラボ 代表 博士(工学) 奥村 治樹 先生
兼 大阪産業大学 情報システム学科 非常勤講師
京都産業21 相談員、滋賀県産業支援プラザ 相談員、知財管理技能士
大手化学メーカー勤務後大手電機メーカー、化学系ベンチャー企業を経て現職
現在は、ベンチャーから上場企業まで様々な業種の顧問や技術コンサルタントとして、研究開発、製造における課題解決、戦略策定から人事研修などの人材育成などを行っている(詳細はhttps://analysis.ikaduchi.com)。また、学会等での招待講演や国プロにおけるキャリア形成プログラムの講師なども行っている。
セミナー受講料
(消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
※別途テキストの送付先1件につき、配送料1,210円(内税)を頂戴します。
テキスト:製本資料(受講料に含む)
受講料
49,500円(税込)/人