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高分子の専門家が架橋・解架橋反応の基礎と外部刺激を用いた高分子の合成について解説!
■本講座の注目ポイント
新しいタイプのケミカルリサイクルを指向した解架橋/解重合について学べます
①高分子化合物のリサイクルの流れから説明します
②架橋反応の分類や架橋高分子の分析・評価について解説します
③重合性/解重合性ポリマーである分子レゴグロック高分子の合成に関する研究結果を紹介します
セミナー趣旨
高分子材料には機械的強度を付与するために、高分子鎖間に化学結合を形成させる、いわゆる架橋反応が用いられていることがあります。この架橋反応を行うことによって高分子は不溶・不融の性質を持ちます。また、架橋反応は耐衝撃性、耐熱性、耐薬品性などの特性を付与する場合に利用されています。しかしながら、その一方で架橋を施した高分子材料は化学的に安定で難分解性になっていることからリサイクルの妨げになっています。
本セミナーでは、このような高分子の架橋反応の基礎について解説することに加え、架橋反応により不溶・不融となった高分子を、溶解・溶融が可能な高分子に変換する解架橋反応についても解説します。また、架橋高分子の分析・評価について概説するのと共に、圧力や可視光を加えるといった外部刺激を用いて解架橋が可能になる新しいタイプのケミカルリサイクルを指向した架橋/解架橋性高分子や重合性/解重合性ポリマーである分子レゴグロック高分子の合成に関する研究結果を紹介します。
【講演のポイント】
架橋高分子の合成・分析について基礎的な事項を解説することに加え、講演者の研究グループでの解架橋性高分子、解重合性高分子の事例について解説します。
習得できる知識
①架橋高分子の合成法
②架橋高分子の分析法
③高分子材料のケミカルリサイクルの現状
④解架橋性高分子・解重合性高分子の事例
セミナープログラム
1.はじめに
1.1 循環型社会形成の必要性
1.2 プラスチック廃棄物のリサイクルの現状
1.3 高分子化合物のリサイクルの流れ
2.高分子の架橋反応
2.1 架橋反応の分類
2.2 熱刺激による架橋反応
2.3 光刺激による架橋反応
2.4 キレート化剤による架橋反応
2.5 有機-無機ハイブリッド化による架橋反応
3.高分子の解架橋反応
3.1 解架橋反応の分類
3.2 熱刺激による解架橋反応
3.3 光刺激による解架橋反応
4.架橋高分子の分析・評価
4.1 粘弾性測定による架橋点間分子量
4.2 FT-IRスペクトルによる架橋構造の評価
4.3 NMRスペクトルによる架橋構造の評価
5.ケミカルリサイクルの現状
5.1 高分子の化学反応として見るケミカルリサイクル
5.2 PETのケミカルリサイクル
5.3 ポリスチレンのケミカルリサイクル
5.4 ポリ塩化ビニルのケミカルリサイクル
5.5 ポリアミドのケミカルリサイクル
5.6 ケミカルリサイクルを指向した分子設計の例
6.ケミカルリサイクルを指向した解架橋性高分子
6.1 架橋高分子の問題点
6.2 トレードオフの関係にある共有結合
6.3 トリフェニルイミダゾール骨格を活用した架橋/解架橋性高分子
7.ケミカルリサイクルを指向した解重合性高分子
7.1 Diels-Alder反応を利用した分子レゴブロック高分子
7.2 トリフェニルイミダゾール骨格を利用した分子レゴブロック高分子
セミナー講師
東京都市大学 理工学部 応用化学科/准教授 岩村 武 氏
セミナー受講料
●1名様 :45,100円(税込、資料作成費用を含む)
●2名様以上:16,500円(お一人につき)
※受講料の振り込みは、開催翌月の月末までで問題ありません
受講料
45,100円(税込)/人
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