炭素繊維・CFRPの 構造・物性とその評価・向上技術セミナー ~基本的な考え方と設計の指針~

炭素繊維及びその配向がCFRPの強度に及ぼす影響や、炭素繊維の表面処理・界面強度の評価及び制御法等・・炭素繊維及びCFRPの研究開発・利用の際に知っておきたい、必要不可欠な内容です。


【講師】


東京工業大学 物質理工学院 准教授 工学博士  塩谷 正俊 先生


【セミナーポイント】


 炭素繊維の工業的生産が開始されてから半世紀が経過した現在,その利用範囲は民間航空機の機体にまで拡大し,今後更に自動車やエネルギー分野へと拡大しつつあります。
 このような背景の下,生産性の向上,低コスト化,効率的なリサイクル技術の確立などを目指して現在も活発に研究・開発がなされています。
 その研究開発及び利用に際しては,炭素繊維及びその複合材料の基本的な構造・物性・特徴等を理解し,適切に評価することが必要不可欠です。
 本セミナーでは,炭素繊維及び炭素繊維複合材料(CFRP)の構造・物性・製造・評価について,基本的な考え方を中心に解説します。

○受講対象:
 ・高強度繊維や複合材料の研究・開発・評価・解析に携わっている技術者・学生の方
 ・これからCFRPを利用することを検討している方
 ・高強度材料に関心のある方
 など

○受講後、習得できること:
 ・なぜ一旦,繊維を作ってからそれを樹脂で固めると言った手間のかかる方法で複合材料をつくるか,繊維強化複合材料のメリットがわかる。
 ・炭素繊維及びその複合材料の構造・物性の特徴及び高性能化するための指針がわかる。
 ・炭素繊維及びその複合材料の構造,強度分布,界面せん断強度などの解析・測定方法がわかる。
 など


【セミナープログラム】


1. 繊維強化複合材料のメリット
 1)紡糸過程における構造形成
 2)強度の寸法効果
 3)繊維化による成形性の向上
 4)繊維強化複合材料特有の変形
 5)天然の繊維強化複合材料
 6)高強度高分子繊維

2. 炭素繊維の製造と構造
 1)炭素繊維の歴史
 2)炭素繊維の製造過程における構造変化
 3)炭素繊維の出発物質として必要な要件

3. 炭素繊維の力学的性質
 1)繊維構造と強度・弾性率の関係
 2)強度・靭性
 3)到達可能強度
 4)ワイブル分布に基づく繊維強度の解析
 5)グリフィスの式に基づく繊維強度の解析
 6)液体中における繊維強度の低下を利用した欠陥の解析
 7)単繊維軸方向圧縮強度の測定方法
 8)繊維構造と軸方向単繊維圧縮強度の関係
 9)炭素繊維の線膨張係数・導電率

4. 繊維配向・マトリックス樹脂と複合材料の力学的性質・成形性
 1)複合則
 2)Halpin-Tsaiの式
 3)繊維配向が弾性率に及ぼす影響:積層理論
 4)繊維配向が強度に及ぼす影響:破壊のクライテリオン
 5)繊維配向の制御:短繊維強化,一方向強化,積層板,織物強化,より糸構造,フェルト強化
 6)繊維配向による異方性の制御
 7)母材(マトリックス樹脂)による力学的性質・成形性への影響:熱硬化性及び熱可塑性高分子,各種成形方法
 8)複合材料の成形に必要な高分子の熱的性質の基礎知識:ガラス転移,融解,結晶化,冷結晶化
 9)複合材料の成形に必要なレオロジーの基礎知識

5. 界面強度の制御による複合材料の力学的性質の向上技術
 1)炭素繊維の表面処理
 2)母材のクラック敏感性と界面強度の最適化
 3)界面せん断強度と1方向強化複合材料の引張強度の関係
 4)界面せん断強度と1方向強化複合材料の圧縮強度の関係
 5)単繊維の軸方向圧縮強度と1方向強化複合材料の圧縮強度の関係

6. 界面せん断強度の評価
 1)3点曲げ試験
 2)直接せん断法
 3)マイクロドロップ試験
 4)フラグメンテーション試験による繊維強度と界面強度の同時評価

7. 炭素繊維及び前駆体繊維の構造解析
 1)広角X線回折による結晶構造の解析
 2)小角X線散乱による長周期構造及びナノボイドの解析


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


12:30

受講料

41,040円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込

開催場所

東京都

MAP

【江東区】江東区産業会館

【地下鉄】東陽町駅

主催者

キーワード

繊維・炭素系素材技術   高分子・樹脂技術

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