○フィラーの分散・高充填技術の基礎から、表面処理やフィラーのハイブリッド化など熱伝導性向上や使用量の低減テクニック、シミュレーションによる設計や熱伝導率予測技術、開発事例の紹介まで。
○窒化物フィラーを中心に、高い熱伝導率を有するコンポジットを開発するためのノウハウを掴む!
セミナー趣旨
近年、サーマルマネージメント材料として熱伝導性フィラーを用いたポリマー系コンポジットが幅広く使用されている。ポリマー系コンポジットの熱伝導率を向上させる材料設計手法として、フィラーの最密充填技術、フィラーのハイブリッド化による伝熱ネットワーク構造形成技術が注目され、現在、窒化物フィラーが有効な熱伝導性フィラーとして期待されている。本セミナーでは、窒化物フィラーを中心として、分散・充填技術、表面処理技術、特性評価技術について概説し、国内外の研究開発事例も紹介することで、高い熱伝導率を有するポリマー系コンポジットの開発ノウハウを習得することを目指す。
受講対象・レベル
熱伝導材料開発を始めたばかりの方から、ある程度の研究開発経験のある方まで、本テーマに興味のある方なら、
どなたでも受講可能です。
必要な予備知識
この分野に興味のある方なら、特に予備知識は必要ありません。
習得できる知識
・フィラーの分散・充填技術が習得できる
・カーボンナノチューブの分散・充填技術が習得できる
・数値シミュレーションを活用した充填構造設計技術と熱伝導率予測技術が習得できる
・フィラーのハイブリッド化技術が習得できる
など
セミナープログラム
1.フィラーの種類と熱伝導率
1)フィラーの種類と熱伝導率
2)フィラーの形状
3)フィラーの粒度分布
2.ポリマー系コンポジットの粘度予測
1)粘度予測式と適用範囲
2)フィラー粒度分布を考慮した粘度予測理論
3.フィラーの高充填技術
1)フィラー最密充填理論
2)フィラー最密充填によるポリマー系コンポジットの高熱伝導率と低粘度の両立
3)数値シミュレーションを活用した新しいフィラー充填構造設計手法
4.フィラーのハイブリッド化によるフィラー量低減と熱伝導性向上の両立
1)ナノフィラー活用によるネットワーク構造形成事例
2)ナノ・ミクロハイブリットフィラーを用いた熱伝導率向上事例
5.熱伝導性向上のためのフィラーの表面処理技術
1)フィラーの表面処理方法
2)窒化物フィラーの表面処理事例
6.ポリマー系コンポジット材料の熱伝導特性評価
1)熱伝導率予測式と適用範囲
2)数値シミュレーションを活用した熱伝導率予測
7.高熱伝導性ポリマー系コンポジット開発事例紹介
1)窒化物フィラーを用いたポリマー系コンポジットの開発動向
2)アルミナとカーボンナノチューブのハイブリッド化事例
3)窒化ホウ素とアルミナナノワイヤーのハイブリッド化事例
4)窒化ホウ素とアルミナ粒子のハイブリッド化事例
<質疑応答>
*途中、小休憩を挟みます。
セミナー講師
富山県立大学 工学部 機械システム工学科 教授 真田 和昭 先生
■ご略歴
1994年 東北大学工学部材料加工学科卒
1996年 東北大学大学院工学研究科材料加工学専攻修士課程修了
1999年 東北大学大学院工学研究科材料加工学専攻博士課程修了
1999年 株式会社日立製作所 日立研究所
2003年 富山県立大学工学部講師
2009年 富山県立大学工学部准教授
2017年 富山県立大学工学部教授
セミナー受講料
【オンライン受講:見逃し視聴なし】 1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円
【オンライン受講:見逃し視聴あり】 1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引
受講について
- 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
(開催1週前~前日までには送付致します)
※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。) - 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
- Zoomを使用したオンラインセミナーです
→環境の確認についてこちらからご確認ください - 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です
→こちらをご確認ください
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