PFAS(有機フッ素化合物)における対応策と代替材料の展開

★ POPsなどの条約規制、国内外の動向、その最新情報をわかりやすく整理整頓します!
★ 高分子、電池、半導体、医薬品、農薬などにおけるPFAS代替材料の開発状況を詳解!

セミナープログラム

【10:00-11:30】1.PFASの規制動向と企業に求められる対応策
 ●講師 沖津技術士事務所 代表 博士(薬学) 沖津 修 氏
 

【講座の趣旨】
本セミナーでは、最近注目されている有機フッ素化合物 (PFAS) の規制についての概要を説明します。
最初に有機フッ素化合物 (PFAS) の化学的性質と規制との関係を説明します。次に、国内外の規制動向のポイントを解説します。国連の歴史的経緯 (ICCM、SAICM等) 、及びストックホルム条約とロッテルダム条約の内容等からグローバルな大きな動きを捉えます。さらに、主要国での規制動向を俯瞰します。また、PFAS含有廃棄物の処理、環境、輸出入に関する規制や代替品を含めた事業者の対応策についても説明します。

1.PFASと何か
 1.1 PFASの分類と化学的性質
 1.2 PFASの用途
 1.3 PFASの危険有害性
 1.4 なぜ規制されるのか

2.PFASの規制動向
 2.1 PFAS規制の3つの動き
 2.2 国連での経緯
  2.2.1 WSSD
  2.2.2 ICCM
  2.2.3 SAICM 等
 2.3 条約による規制
  2.3.1 ストックホルム条約
  2.3.2 POPs条約
  2.3.3 ロッテルダム条約
  2.3.4 PIC条約
 2.4 海外での規制 (欧州)
 2.5 海外での規制 (米国)
 2.6 海外での規制 (その他)
 2.7 日本での規制
 2.8 水質基準等

3.企業に求められる対応策
 3.1 PFAS (及び含有物) に係る製造/取扱い
 3.2 PFAS (及び含有物) に係る輸出入について
 3.3 PFAS (及び含有物) に係る廃棄/処理について
 3.4 企業活動への影響と代替技術

【質疑応答】



【12:10-13:40】2.フッ素フリー材料、代替材料の動向
 ●講師 (株)KRI スマートマテリアル研究センター/先進技術調査部担当 執行役員  博士(工学)福井 俊巳  

 【ご略歴】
日本ゾルゲル学会理事

【習得できる知識】
PFAS規制に関する動向、撥水撥油の基礎情報、フッ素フリー材料の概要

【講座の趣旨】
2023年1月に欧州化学品庁(ECHA)に提出されたPFAS規制の概要ともし発動された場合のその影響の大きさについて概説する。撥水撥油素材の代表的な例とその機能について概説するとともにKRIのフッ素フリータイプの新規素材の考え方や特性の紹介を行う。

1.PFAS規制
 1.1 フッ素規制の置かれた状況
 1.2 PFASはどこまで規制されるのか
 1.2 欧州化学品庁(ECHA)規制の概要
 1.4 国内外でのフッ素に関連する動き

2.フッ素フリー材料、代替材料の動向
 2.1 一般的な撥水撥油材料について
 2.2 KRIでのフッ素フリー素材への取り組み
 2.3 ハイブリッド系撥水撥油材料
  2.3.1 撥水撥油性と滑落特性
  2.2.2 ナノ相分離構造
  2.2.3 機械特性、耐熱性
  2.2.4 プライマリーフリー
 2.4 シリコーン系の新規撥水撥油材料
 2.5. 撥油系素材

3.まとめと今後の展望

【質疑応答】



【13:50-15:20】3.フッ化超原子価硫黄化合物:環境に配慮したPFAS代替化合物の合成とその応用展望
 ●講師 名古屋工業大学 大学院工学研究科 教授 博士(薬学)柴田 哲男 氏 


【習得できる知識】
PFAS規制に掛からないフッ素化合物の特徴,合成手法を取得出来る。
フッ素系農薬の登録数は過去20年間で50%を上回るが,そのうち,どの程度のフッ素系農薬がPFAS規制の対象になるのかを知ることが出来る。

【講座の趣旨】
PFASは、環境や人体に有害な影響を及ぼす可能性が高く、その規制は環境保護のために必要不可欠です。しかしながら、PFASを完全に規制し、使用を禁止してしまうと、多くの含フッ素製品の開発に制約を課すことになり、私たちの日常生活や多くの産業に深刻な影響を及ぼすでしょう。そのため,PFASに似た特性を持ちつつ、自然環境で分解されるようなPFAS代替品の開発が喫緊の課題となっています。本講座では SF4化合物およびSF5化合物を紹介し,産業界においてPFAS規制の影響を受けずに、環境に配慮した含フッ素製品の開発を促進するのに貢献します。これは、産業界だけでなく、一般の人々にとっても、革新的で持続可能な社会を実現するための有力な選択肢となります。

1.フッ素化合物の重要性とPFAS規制
 1.1 医薬品
 1.2 農薬
 1.3 高分子
 1.4 PFAS規制

2.フッ化超原子価硫黄化合物
 2.1 ペンタフルオロスルファニル(SF5)化合物
  2.1.1 性質
  2.1.2. 合成手法
 2.2 テトラフルオロスルファニル(SF4)化合物
  2.2.1 性質
  2.2.2 合成手法

3.将来展望

【質疑応答】



【15:30-17:00】4.有機フッ素化合物(フッ素ポリマー等)の分解・再資源化方法と代替材料の開発状況
 ●講師 神奈川大学 理学部 教授 工学博士 堀 久男 氏
 

【習得できる知識】
初心者を対象とした一般的な有機化合物の分解・無害化方法、有機フッ素化合物(フッ素ポリマーも含む)の分解無害化・再資源化方法、フッ素を含まない代替物質の開発状況

【講座の趣旨】
炭素原子とフッ素原子から形成される有機フッ素化合物は耐熱性や耐薬品性等の優れた性質を持ち、産業界はもとより我々の生活にも欠かすことのできない重要な化学物質である。分子量が数百程度の化合物は界面活性剤や表面処理剤に、数万以上の化合物、すなわちフッ素ポリマーはパッキン等の汎用品はもちろんのこと、燃料電池用電解質膜,光ファイバー,リチウムイオン電池用バインダー、太陽光発電用のバックシート等の先端材料として利用されている。このように高い機能性を持つ一方で、環境残留性や廃棄物の分解処理が困難といった負の側面が顕在化しつつある。本講演では、まず、一般的な有機化合物の分解方法について解説する。さらに有機フッ素化合物、中でも先端的な材料を中心に穏和な条件で高効率にフッ化物イオンまで分解・無害化する反応手法について解説する。さらにフッ素ポリマーの製造に使用されてきた界面活性剤(重合助剤)について、フッ素を含まない代替物質の開発状況について報告したい。

1.有機化合物を分解するさまざまな方法
 1.1 紫外線照射 (UV)
 1.2 促進酸化法 (AOP)
 1.3 フェントン反応
 1.4 ペルオキソ二硫酸イオン
 1.5 ペルフルオロ一硫酸イオン
 1.6 超音波照射
 1.7 亜臨界水・超臨界水
 1.8 メカノケミカル反応

2.有機フッ素化合物を温和な条件でフッ化物イオンまで分解・無害化するさまざまな化学反応手法
 2.1 フッ素系イオン交換膜(ペルフルオロスルホン酸ポリマー)の亜臨界水分解
 2.2 ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、および関連するフッ素ポリマーの分解方法
  2.2.1 酸素ガス+超臨界水反応
  2.2.2 過酸化水素+亜臨界水反応
  2.2.3 過マンガン酸カリウム+亜臨界水反応
  2.2.4 アルカリ試薬+亜臨界水反応
 2.3 人工蛍石の合成
 2.4 フッ素系イオン液体の亜臨界水分解
 2.5 フッ素テロマー化合物の亜臨界水分解

3.代替材料の開発状況
 3.1 フッ素ポリマー製造に使われる非フッ素界面活性剤(重合助剤)の開発状況
 3.2. PFOS問題以降の代替品の動向(ストックホルム条約資料の紹介)

【質疑応答】

セミナー講師

1.沖津技術士事務所 代表 博士(薬学) 沖津 修 氏
2. (株)KRI スマートマテリアル研究センター/先進技術調査部担当 執行役員  博士(工学) 福井 俊巳 氏
3. 名古屋工業大学 大学院工学研究科 教授 博士(薬学 )柴田 哲男 氏 
4.神奈川大学 理学部 教授 工学博士 堀 久男 氏

セミナー受講料

1名につき66,000円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき60,500円〕

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開催日時


10:00

受講料

66,000円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、会場での支払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

化学技術一般   環境規格   安全規格

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