金属における水素脆化のメカニズム、基礎および評価方法と対策

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開催日 10:30 ~ 16:30 
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主催者 サイエンス&テクノロジー株式会社
キーワード 金属・無機材料技術
開催エリア 東京都
開催場所 【大田区】大田区産業プラザ(PiO)
交通 【京急】京急蒲田駅

金属の水素脆化の特徴、なぜ脆化するのかを理解し、その対策について学ぶ

★ 金属材料、鋼にとっては厄介な水素。水素脆化を正しく理解し、腐食・劣化、高強度に備えるには!
★ 鋼およびステンレス、アルミニウム、チタンなど各種材料の水素脆化とその違いとは?

講師

日鉄住金テクノロジー(株) 尼崎事業所 専門主幹 日野谷 重晴 氏

【経歴】
1974年 大阪大学基礎工学研究科・物理学専攻修士課程卒
1974年 住友金属工業(株)入社 中央技術研究所
1979-1981年 ドイツ・アーヘン工科大学留学「破壊靭性におよぼす高速変形の影響の研究」
1985年 工学博士(大阪大学)「フェライト、オーステナイト合金の水素脆性に関する研究」
1990-1994年 大阪大学工学部・非常勤講師「材料の表面機能化論」
1997-1999年 同志社大学工学部・客員教授
1998-2015年 ISO/TC202(マイクロビームアナリシス)専門委員
2005-2012年 ISO/TC202/SC3(分析電子顕微鏡)国際議長
【受賞】
近畿発明奨励賞(1994)、日本鉄鋼協会・白石記念賞(2000)、日本鉄鋼協会・俵論文賞(2000)

受講料

48,600円 ( S&T会員受講料 46,170円 )
(まだS&T会員未登録の方は、申込みフォームの通信欄に「会員登録情報希望」と記入してください。詳しい情報を送付します。ご登録いただくと、今回から会員受講料が適用可能です。)

【キャンペーン!2名同時申込みで1名分無料(1名あたり定価半額の24,300円)】
※2名様ともS&T会員登録をしていただいた場合に限ります。
※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
※3名様以上のお申込みの場合、上記1名あたりの金額で追加受講できます。
※受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
※請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
 (申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。)
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趣旨

 宇宙も我々の体もほとんど水素でできている。この身近な水素は鋼にとっては厄介な元素で、ppmという極わずかな量で鋼を脆化させる。特に高強度の材料ほど影響を受けやすく、鋼の高強度化を阻んでいて、そのため鋼の理想強度の半分も利用できていない。水素脆化の特徴や微量の水素によってなぜ脆化するのかを理解し、その対策について学ぶ。

プログラム

<得られる知識・技術>
(1)水素脆化の特徴とそのメカニズムの理解
(2)各種水素脆化試験法、水素分析法の特徴と留意点、問題点の把握
(3)水ガスからの水素吸収と高圧水素ガスによる材料の水素脆化の把握
(4)鋼およびステンレス、アルミニウム、チタンなど各種材料の水素脆化とその違いの把握

<プログラム>
1.水素脆化の基礎
 1.1 水素脆化の特徴
  (1) 水素脆化の歴史:知られたのは古いが理解が進んだのは最近
  (2) 水素脆化の特徴
 1.2 鋼の水素の固溶と拡散
  (1) 鋼の水素固溶度が低いのはなぜか?
  (2) 強度によって水素量や拡散速度が変わるのはなぜか?
 1.3 水素はどのようにして鋼に侵入するのか?
  (1) 腐食による水素の侵入
  (2) 大気中の水蒸気から溶鉄への固溶
  (3) 水素ガスからの侵入:安定な水素分子が原子に解離して侵入する不思議な現象
 1.4 水素脆化のメカニズム

2.水素脆化の評価方法と留意点
 2.1 水素量の分析
  (1) 全水素量と拡散性水素量、その分析法
  (2) 水素源となる環境の評価方法
 2.2 水素拡散係数の測定方法
  (1) 電気化学的水素透過法
  (2) 水素放出曲線から水素拡散係数を求める方法
 2.3 水素脆化試験の方法と留意点
  (1) 引張試験:SSRT(Slow Strain Rate Testing)
  (2) 定荷重試験
  (3) 低ひずみ試験
  (4) 破壊力学試験法

3.高圧水素ガスによる水素脆化と評価技術
 3.1 高圧水素ガス中の曝露試験
  (1) 曝露試験で評価できることは?
  (2) 水素拡散と水素侵入深さ
 3.2 高圧水素ガス中の引張試験
  (1) 引張試験で評価できることは?
  (2) 評価事例
 3.3 高圧水素ガス中の疲労試験

4.その他金属材料の水素脆化
 4.1 フェライト系ステンレス鋼、オーステナイトステンレス鋼の水素脆化
 4.2 高合金、ニッケルの水素脆化
 4.3 アルミニウム、アルミニウム合金の水素脆化
 4.4 チタニウム、チタニウム合金の水素脆化

5.トラブル事例と対策
 水素脆化の事故事例とその対策について紹介する。

 □ 質疑応答・名刺交換 □