高輝度化・効率向上で進化するTV・スマートフォン用OLEDの最新技術動向から量産準備が進むIT-OLEDまで

受講可能な形式:【Live配信(アーカイブ配信付)】のみ

※アーカイブ(見逃し)配信付き
 視聴期間:セミナー終了の翌営業日から7日間[12/18~12/24]を予定しています。
 アーカイブは原則として編集は行いません。
 視聴準備が整い次第、担当から視聴開始のメールご連絡をいたします。

セミナー趣旨

 国際展示会「CES2023」を見ると、OLEDを使用したTV用ディスプレイのピーク輝度が飛躍的に向上した。これは、Samsung Display(SDC)が昨年製品化した量子ドットOLED(QD-OLED)を超効率材料とした第2世代技術と、マイクロレンズアレイ(MLA)を搭載したLG Display(LGD)の白色OLED(WOLED)の第3世代技術による。ピーク輝度はこの技術導入で数年前の800nitsから2,000nitsに向上した。
 一方、スマホ用OLEDディスプレイでは、昨年発売のiPhone.14 Pro Maxから本年の15 Pro Maxに於いてセンサー感知で2,000nitsの高輝度化、フォルダブルスマホのGalaxy Z Fold4から本年のFold5に於いてはCOE(Color Filter On Encapsulation)のECO OLED Plus技術採用でその効率が改善されている。このようなOLEDの高輝度化は、青色発光材料の効率改善を筆頭に、蒸着層の層構成追加に加え、透過率を半減していた円偏光板を除去するCOE技術、あるいは画素にMLAを搭載し取り出し向上を図るデバイス構造の改革が含まれている。また、ファインメタルマスク(FMM)蒸着で制約されていた開口率を向上する、ホト加工による製造プロセス、の開発も盛んになって来ている。

 本セミナーでは、まず、近年目覚ましく向上したOLED効率技術を詳細に解説する。上記の他に、出光興産が開発した青色発光材に対する3重項3重項融合(TTF)や、SDCが開発中の青色燐光発光材料の開発状況も解説する。さらに、フォルダブルOLEDパネルを搭載したGalaxy Z Fold搭載技術を、折曲げモジュール構造、画面下カメラUPC or UDCを含めて解説する。最後に、G8.7投資も含めてApple iPad Pro、Mac Book Pro採用を目指す高輝度化IT-OLED技術を、Oxide TFTの高移動度化対応技術も加えて紹介する。

習得できる知識

◆最新のOLEDパネルディスプレイと、これを搭載したTV・タブレット・ノートPC・スマートフォンの技術動向
◆OLEDパネル効率向上に関する、詳細に分解した材料・デバイス技術 
◆フォルダブルスマホのヒンジ、モジュール構造から画面下カメラ技術
◆ハイエンドTV用採用OLED技術(QD-LED、WOLED)
◆Apple次世代iPad Pro, Mac Book採用予定のIT-OLED技術

キーワード:QD-OLED / マイクロレンズアレイ / iPhone.15 Pro Max / Galaxy Z Fold / COE / ECO OLED Plus / 多機能化蒸着層 / 発光層EML / 重水素置換 / 青色燐光材料 / eLeap / ViP / UPC・UDC / 水滴型ヒンジ構造 

セミナープログラム

1. OLEDディスプレイ・デバイスの構造と動作原理、及び駆動方法
 1.1 OLEDの構造と動作原理(RGB-OLED、大型WOLED、Micro-Cavity)
 1.2 スマホ・タブレットOLEDパネルの画素駆動方法(内部補償)
 1.3 TV用OLEDパネルの画素駆動方法(外部補償)
 1.4 フォトルミ(PL)QD、QD-OLEDの構造と動作原理

2. ディスプレイ・デバイスの戦国絵巻と製品ライフサイクル

3. OLEDの効率向上提案と具体的改善手段
 3.1 効率向上の提案とスマホ用OLEDの効率推移(SDC)
 3.2 多機能化蒸着層構成(Prime layer or advanced layerの導入)
 3.3 発光層EMLの構成(蛍光、燐光、三重項-三重項融合)
 3.4 青色発光材末端基への重水素置換(LGD)
 3.5 円偏光板除去のCOE(Color Filter on Encapsulation)技術(SDC)
 3.6 マイクロレンズアレイMLAによる取り出し効率の向上(LGD)
 3.7 次世代青色燐光材料の開発進捗状況(SDC)

4. 開口率向上を狙うホト加工製造技術
 4.1 2011年から開発継続するベルギーimecのOLEDホト加工
 4.2 蒸着層をリフトオフで分離する方式(JDI eLeap、Visionox ViP)
 4.3 SID2023で競演したJDI、Visionox、SECのホト加工技術とその比較

5. 大型TV用OLED技術(WOLED、QD-OLED)の最新技術動向
 5.1 2023年のハイエンドTV技術
 5.2 WOLEDへのMLAの導入(LGD)
 5.3 QD-OLEDの第2世代技術(SDC)
 5.4 WOLEDとQD-OLEDの比較

6. OLED最新技術が採用され続けて来たフォルダブルGalaxy Z Foldの解析
 6.1 フォルダブルスマホGalaxy Z Fold仕様変遷と最新Z Fold5トピックス
 6.2 水滴型(Water Drop)ヒンジ構造採用で折り畳み厚さを薄型化
 6.3 堅牢性、軽量、薄型を追求したフォルダブルOLEDモジュール構造
 6.4 画面内自撮りカメラ配置技術変遷:パンチホール
 6.5 画面内自撮りカメラ配置技術変遷:画面下カメラUPC/UDCと技術課題
 6.6 画面内自撮りカメラ配置技術変遷:中国パネル技術と残された技術課題

7. Apple iPad Pro 及びiMac採用へ向け高輝度化を狙うIT-OLED技術
 7.1 AppleのIT OLEDパネル採用ロードマップ及びパネルメーカ準備技術
 7.2 Mini-LED BL IPS-LCDからHybrid OLED、Tandem OLED技術へ
 7.3 G8.7で採用を目指すOxide TFTの高移動化(LGD)
 7.4 G8.7で採用を目指すOxide TFTの高移動化(SDC)
 7.5 G8.7で採用を目指す高移動化対応スパッタターゲット材(三井金属)

8. まとめ:ディスプレイ・デバイス戦国絵巻と市場毎のディスプレイ輝度

□ 質疑応答 □

セミナー講師

(株)サークルクロスコーポレーション フェローアナリスト 小野 記久雄 氏

 □経歴:
  1982年(株)日立製作所日立研究所入所。半導体IC、LTPS開発に従事。
  1993年(株)日立製作所 電子管事業部(後の日立ディスプレイズ)へ異動。TFT-LCD開発。特にTV用IPS-LCDの
  開発を主な担当とする。
  2009年パナソニック液晶ディスプレイ(株)へ異動。FPD技術調査(LCD、OLED、QLED、μLEDなど)を行う。
  2017年末退職。
  2018年1月より(株)サークルクロスコーポレーションFellow Analyst 就任。
 □著書(共同執筆)
  ・ Edited by S. Ishihara et. al., “High Quality Liquid Crystal Displays and Smart Devices” IET(UK) (2019).
 □主な受賞歴
  ・2013年(公社)発明協会 全国発明表彰、発明賞
  ・2015年文部科学大臣表彰科学技術賞(開発部門)
   受賞テーマ『広視野角で低消費電力を実現したIPS方式液晶パネルの開発』
   その他、日本、米国登録特許457件保有、特許分析に精通している。

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