【中止】材料表面における濡れ性制御技術の基礎と応用へのポイント

~撥水性・親水性・防汚性・防曇性に向けた表面設計指針~

濡れ性やその制御技術の「理論・原理」と「実際のところは…」を橋渡しする実務に役立つ解説!

 〇接触角に関する基礎的な方程式の理解と式から見る「超撥水」と「超親水」の表面
 〇必ずしも「接触角:高」ならば「転落速度:高」というわけではない?
 〇表面粗さの違いによる液滴の滑落性の違いとは…
 〇有機モノリス構造体を用いた高耐久性超撥水性への材料設計
 〇光触媒による抗ウイルス・抗菌性と撥水性の両立
 〇求める機能のためにどのような設計コンセプトをすればいいのか… などなど

原理原則から考えられる「撥水・親水・防汚・防曇」に向けた表面設計指針を紹介します!

セミナー趣旨

 濡れ性制御技術は、エレクトロニクス機器・屋内外建材・輸送機器・スポーツ用品・分析カラム等、身近な生活から生産現場の至る所で広く利用されています。しかしながら、濡れの諸課題に対して向き合っている研究・開発の現場では、ヤングの式等の濡れの基礎方程式に沿わない現象を頻繁に目にしていることでしょう。
 この講座では、それらの諸課題を解決する際に、「原理」と「表面の形成方法」の間に存在する解決課題にも踏み込み、理論と実際の間を橋渡しするような基礎的な知見を提供していきます。「濡れ性制御の原理」の解説から、液体の滑落性に焦点を当てた「表面形成プロセス」に触れた上で、原理から考えられる「撥水性・親水性・防汚性・防曇性に向けた表面設計指針」を紹介していきます。 

受講対象・レベル

・表面濡れ性表面自体の開発や、表面濡れ性が関わるデバイス設計に携わっている方
・ヤングの式に代表される従来の理論式のみでは理解できない現象にお困りの方
・基本的な濡れ性理論の理解から各用途に適した材料設計指針まで、一通り一日で理解したい方

習得できる知識

・表面濡れ性の基礎知識(原理と実際の橋渡し)
・表面濡れを考慮したデバイスを設計する際の基本指針
・超撥水・超親水性、防汚性・防曇性等の高機能表面の設計コンセプト など

セミナープログラム

1.表面濡れ性に関する基礎
 1.1 撥水性と親水性の定義
 1.2 接触角に関する基礎方程式 Young’s model・Wenzel’s model・Cassie’s model
 1.3 基礎方程式からみた、超撥水性表面と超親水性表面の理解
 1.4 液滴の転落角(付着性)に関する基礎方程式
    ・付着エネルギー(Furmidge model・Contact angle hysteresis)
 1.5 接触角・転落角の評価方法
 1.6 固体表面エネルギーとZismanプロット

2.液体の滑落性に焦点を当てた濡れ性制御技術
 2.1 動的撥水性評価の重要性
    ・フッ素系の撥水剤とアルキル系の撥水剤の例
    ・必ずしも、接触角:高 → 転落速度:高 ではない
    ・風圧下における傾斜した撥水性表面上の水滴は、ある速度領域で停止する。
 2.2 液滴が傾斜表面上を転落する際の内部流動状態
 2.3 液滴の接触角と液滴の転落速度の関係
    ・撥水性素材の凝集が水滴の挙動を阻害する。
    ・接触角:高 → 転落速度:高 になる条件とは?
 2.4 表面粗さの違いによる液滴の滑落性の違い
    ・撥水性表面上の水滴の転落
    ・撥水性表面にぶら下がった水滴の転落
 2.5 液体の滑落性を向上させる「表面形成プロセス」の工学的ポイント

3.高耐久性超撥水性の材料設計
 3.1 超撥水性表面上での水滴の転落速度の基礎方程式
 3.2 超撥水性表面を高耐久性化する際の課題
 3.3 有機モノリス構造体を用いた高耐久性超撥水性表面の設計コンセプト
 3.4 超撥水性表面の耐久性評価法
 3.5 有機モノリス構造体を用いた高耐久性超撥水性表面の機能
 3.6 SLBC(Solid Liquid Balk Composite)による水滴の転落性の向上
    ・原理と構造
    ・透明化
    ・そのメリットと課題

4.表面濡れ性と環境衛生材料
 4.1 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)において想定される感染経路と「環境衛生材料」が貢献できる領域の関係
 4.2 TiO2光触媒が有する光誘起超親水性と酸化分解反応
 4.3 TiO2光触媒の抗ウイルス・抗菌性
 4.4 撥水性と抗ウイルス・抗菌性を両立させた最近の試み

5.各種濡れ性のアプリケーションと、その表面設計コンセプト
 5.1 超撥水性と超親水性における流体摩擦の低減効果
     →流体摩擦の低減に有利なのは撥水性? それとも、親水性?
 5.2 防汚性を目指すための撥水性表面
     →防汚性を目指すために有利な設計方針とは?
    フッ素系? それとも、アルキル系?
    ・防汚性の評価法
 5.3 撥油性のための表面設計
     →撥水性と撥油性の間に表面設計方針の違いがあるのか?
 5.4 防曇性を目指す材料設計指針のための結露の理解(水滴の除去・濡れ広がり)
    ・水滴の除去性と濡れ広がりの理解
    ・撥水性表面上での結露
    ・親水性表面上での結露
     →では、結露の抑制には、撥水性と親水性はどちらが有利なのか?
    ・防曇性の評価法
    ・防曇性からみた表面設計コンセプト紹介(超親水性表面や多孔質材料を中心に)
    ・エレクトロウェッティングを用いた水滴除去

  □ 質疑応答 □

セミナー講師

茨城大学 研究・産学官連携機構 准教授 酒井 宗寿 氏

 【専門】
無機材料・物性 薄膜・表面界面物性 ナノマイクロシステム エネルギー関連化学 環境技術・環境負荷低減
 
【略歴】
筑波大学大学院地球科学研究科博士課程修了,博士(理学).
財団法人 神奈川科学技術アカデミー 常勤研究員の際に、液滴の転落挙動を解析するシステムを開発。その成果により、2009年 色材協会賞(技術賞)、2011年 関東地方発明表彰 発明奨励賞 を受賞。基礎研究段階から出願された特許の利用率は、一時、50%を超える。その後、山口東京理科大学、東京理科大学 光触媒国際研究センター、明治大学 研究・知財戦略機構を経て、現職。
明治大学 理工学部 応用化学科 兼任講師 を兼任。

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