マルチマテリアルの接合技術と電食対策

セミナーの趣旨


 本セミナーの趣旨 本セミナーでは、異種金属や金属/CFRP等の異種材料接合技術の最新情報と、異種材料接合部の大きな課題である電食・ガルバニック腐食の基礎、測定方法、実際の運用について、自動車と航空機の研究を事例に講演いただきます。


セミナープログラム


第1部 10:00~11:50
自動車のマルチマテリアル化における接合技術と防食対策


千葉 晃司 氏
日産自動車(株) プラットフォーム・車両要素技術開発本部 車体技術開発部 シニアエンジニア


 近年、CO2規制の強化や、電動車両化への動きなどこれまでの自動車とは違った動きが起こっている。それに対応して、材料を適材適所に使用したルチマテリアル化の動きが拡大してきている。本講演では、背景、マルチマテリアル車体の狙い、動向、それを支える適用技術すなわち、接合技術の全体像・傾向、接合のコンセプト、各自動車メーカーの異種材料接合部の電食対策について説明する。


1. 背景
 1.1 CO2規制動向
 1.2 電動車両化の動き
 1.3 軽量化手法
2. マルチマテリアル車体とは
 1.1 マルチマテリアル車体の狙いと形態
 1.2 各地域の動向
  1.2.1 欧州の動向
  1.2.2 北米の動向
  1.2.3 国内の動向
 1.3 マルチマテリアル車体と生産台数
3. マルチマテリアル車体を支える接合技術
 3.1 同種材接合技術
  3.1.1 鋼板同士
   ① スポット溶接
   ② FSW接合
  3.1.2 アルミ二ウム同士
   ① スポット溶接
  3.1.3 樹脂同士
   ① レーザ接合
 3.2 異種材料接合
  3.2.1 鉄とアルミ二ウム
   ① 機械的接合
   ② 溶融接合
  3.2.2 金属と樹脂
   ① 共重合
   ② 水素接合
   ③ アンカー接合
   ④ 化学接合
  3.2.3 金属とCFRP
   ① アンカー接合
   ② 化学接合
   ③ 水素接合
   ④ 接着
   ⑤ 機械的接合
4. 電食対策
 4.1 鋼板とアルミ二ウムとの接合
 4.2 鋼板とCFRPとの接合
 4.3 鋼板とマグネシウムとの接合
5. まとめ

     【質疑応答・名刺交換】


第2部 12:50~14:40
自動車骨格に用いられる異種金属接合技術の動向


鈴木 励一 氏
(株)神戸製鋼所 技術開発本部 自動車ソリューションセンター マルチマテリアル接合研究室 室長


 自動車の軽量化に有効な素材として、超高張力鋼板やアルミニウム合金、さらにはCFRPの採用が期待されている。これらはいずれも難接合性素材であり、さらにそれらを組み合わせるとなると、異材接合は非常な重要な要素となる。既に欧米においては異材接合技術の普及期に入って日が経つが、日本はこれからである。主に鋼とアルミニウムの接合を対象とした、既存異材接合技術の特徴と課題、電食対策としての使いこなし術、さらには今後実用化が期待される新技術について紹介する。


1. 自動車の車体に用いられる素材の動向と、溶接性に及ぼす変化
 1.1 鉄鋼材料
 1.2 アルミニウム材料
 1.3 樹脂材料
2. 接合法の分類
3. 異材接合の一般的問題
4. 異材接合法のメカニズム的分類
5. 異材接合法の種類~(1)機械的接合法
 5.1 メカニカルクリンチ
 5.2 SPR
 5.3 タックリベット
 5.4 ブラインドリベット
 5.5 FDR
 5.6 FDS
 5.7 ImpAcT
 5.8 機械的接合法と超ハイテン鋼板の関係性
6. 異材接合法の種類~(2)機械的接合+溶接法
 6.1 REW
 6.2 FEW
 6.3 EASW
 6.4 RSW with punching rivet
 6.5 スクラムリベット
 6.6 継手形状との関係性
7. 異材接合法の種類~(3)直接接合法
 7.1 FSW
 7.2 FSSW(FSJ)
 7.3 制御式抵抗スポット溶接法
 7.4 ブレージング(ろう付け)法
 7.5 爆着
 7.6 摩擦圧接
8. 異材接合法の種類~(4)接着
 8.1 構造用接着剤の種類と効果
 8.2 接着剤と素材の相性、課題
9. 欧州で実用化されている異材接合法の実績
10. 電食対策
 10.1 接着剤併用
 10.2 接合消耗材への表面処理
 10.3 シール処理
11. 今後の展望
12. 総括

     【質疑応答・名刺交換】


第3部 14:50~16:40

アルミニウムとCFRPとのガルバニック腐食とその抑制技術


境 昌宏 氏
室蘭工業大学 もの創造系領域 航空宇宙システム工学ユニット 准教授


 炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastic; CFRP)中に含まれる炭素繊維は電気の良導体かつ電気化学的に貴な材料であるため,CFRPと金属材料とが接した場合,金属材料の腐食が加速される「ガルバニック腐食」が生じる恐れがある。CFRPと金属材料とのガルバニック腐食に関する研究は少なく,今後CFRPの使用用途が広がることを考慮すると,その腐食挙動を正確に把握することは重要である。本研究では,アルミニウムとCFRPとのガルバニック腐食挙動について,アルミニウムとCFRPとのガルバニック対に流れるガルバニック電流を測定する「ガルバニック試験」により調べた。ガルバニック腐食に及ぼす材料側および環境側の影響について調査し,ガルバニック腐食を抑制する方法についても検討した。


1. 研究の背景および目的
 1.1 航空機に用いられる材料
 1.2 材料の軽さと強さ
 1.3 CFRPとは
 1.4 ガルバニック腐食とは
2. アルミニウムとCFRPとのガルバニック試験 -材料側要因の検討-
 2.1 ガルバニック試験の概要
 2.2 純アルミニウムを用いた場合
 2.3 高強度アルミニウム合金を用いた場合
 2.4 陽極酸化処理によるガルバニック腐食抑制の効果
3. アルミニウムとCFRPとのガルバニック試験 -環境側要因の検討-
 3.1 食塩水濃度の影響
 3.2 液流動条件の影響
4. 直接接触浸漬試験
 4.1 プリプレグとアルミニウムとの接触試験
 4.2 積層板とアルミニウムとの接触試験
5. アルミニウム以外の金属材料とCFRPとのガルバニック試験
6. まとめと今後の課題

     【質疑応答・名刺交換】


受講料


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 ★3名同時申込の場合は、3名様で74,700円※2名、3名同時申込は同一法人内に限ります。
※2名、3名様ご参加は2名、3名様分の参加申込が必要です。
 ご連絡なく2名、3名様のご参加はできません。


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キーワード

生産工学   金属・無機材料技術

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