蒸留プロセス設計におけるスケールアップと省エネ化・トラブル対策

スケールアップ理論の基礎から、GHG排出削減の技術応用まで!

セミナープログラム

【10:00~12:00】  
【第1部】 蒸留の基礎・メカニズムと蒸留プロセスの設計
名古屋工業大学 名誉教授 森秀樹 氏
 
【講座主旨】
蒸留計算プログラムあるいは汎用プロセスシミュレータを用いた蒸留プロセスの設計が一般的となっている。分離仕様を満足する設計条件は無数に存在し,そこから最終的な条件を決定する際に経済性が重要な因子となっているが,その他にも考慮すべき因子がある。本講座では,蒸留プロセスの適用の可能性,蒸留シミュレーションの適切な利用,およびより良い装置設計・操作条件を考えるときに必要な情報となる蒸留の基礎,蒸留プロセスの特性および段効率・HETPについて例を交えて解説する。

【講座内容】
1.蒸留の基礎
1.1 気液平衡関係(理想系,非理想系)
1.2 活量係数モデルと気液平衡計算(VLE,VLLE)
1.3 蒸留による分離の限界(Residue curve map)
1.4 共沸蒸留の原理
1.5 抽出蒸留の原理

2.蒸留プロセス(連続精留塔)の分離特性
2.1 理論段数,還流比と分離特性
2.2 物質収支と分離条件

3.段効率とHETP
3.1 段効率
3.2 HETP
3.3 蒸留塔設計と効率(HETPを例に)

【質疑応答】


【12:45~14:45】
【第2部】 蒸留プロセスのスケールアップと省エネ・GHG排出削減
東洋エンジニアリング(株) プラントソリューション事業本部 先進技術ビジネス推進部 若林敏祐 氏
 
【講座主旨】
SDGsやESG投資への配慮が求められる中、蒸留における省エネ化は更に重要になってきた。省エネルギー蒸留システムでは、SUPERHIDICを中心に様々な省エネアプローチ技術理論を解説する。更に、プロセス系・用役系の全体を俯瞰し、数理最適化技術を用いて効果的に省エネ案を提示するサービスについても紹介する。 また、実際に新技術を適用する局面においてはパイロットプラントなどで性能を確認したうえで、実基へ展開するアプローチをとる場合もある。このようなケースでは、どのような点に留意すべきかについても紹介する。

【講座内容】
1.蒸留システムの省エネルギー化・GHG排出削減
1.1 ヒートポンプ系技術
・塔頂ガス再圧縮型ヒートポンプ(直接式、間接式)
・HIDiC
・SUPERHIDIC
・SUPERHIDICの商業運転
1.2 シーケンシング系
・Divided Wall Column
・改良形ペトリューク塔
1.3 数理最適化技術を応用した省エネルギー化検討
・プロセス系・用役系を同時に最適化する意義
・プロセスにおけるモデリング例
・用役系におけるモデリング例
・検討結果例示
・検討のながれ

2.スケールアップ時の留意点
2.1 内部品選定
2.2 効率
2.3 その他の要素(フォーミング・汚れなど)

【質疑応答】


【15:00~16:30】
【第3部】 蒸留システムの事故・トラブ事例と防止策
三菱ケミカルエンジニアリング(株) 技術本部 プロセスエンジニアリング部 マネージャー 山崎幸一 氏
 
【講座主旨】
蒸留塔に関連するトラブルには、運転(制御)不安定、偏流、閉塞、発泡、振動、腐食、漏洩、オペミスなど様々な要因がありますが、これらは生産量の低下、品質の低下、機器の破損、環境汚染、運転停止、時には人身に関わる事故などを引き起こし、我々の生産活動へ非常に大きな影響を与えます。
トラブルは未然防止することが求められますが、そのためには蒸留塔に関わる技術者がこれらの事例から根本的な原因を一つでも多く理解し、設計時に対策を反映させることが重要であり、また、実際に発生してしまった際には最短で合理的な対応を検討できる技術力が必要です。
本講義では、蒸留設備の事故事例とトラブル事例を通じて、設計に必要な知識と対応に必要なノウハウについて解説します。

【講座内容】
1.蒸留塔の事故事例の紹介

2.蒸留塔のトラブル事例
2.1 腐食
2.2 汚れ
2.3 発泡
2.4 偏流
2.5 振動

【質疑応答】

◆ 講師略歴・活動◆
1998年,三菱化学エンジニアリング株式会社(現、三菱ケミカルエンジニアリング株式会社)入社.入社から約5年間,化学プラントの建設工事に従事し,その後は化学および食品関係プラントの設計業務,試運転SV業務を担当.主にエチレンプラント,アルコール精製プラント,溶剤回収プラントなどを中心に分離精製プロセスの設計,試運転,トラブル解析を多数経験.以降,主に蒸留や膜分離を中心とした分離精製プロセスと,自己熱再生技術を利用した省エネ型プロセスの省エネ提案業務などを始め,新規技術の実装も含めたプロセス構築全般の検討業務を担当.2022年よりプロセスエンジニアリング部のマネージャー、兼 RD推進室として全社プロセス設計技術統括と技術開発業務に従事。

セミナー講師

【第1部】
名古屋工業大学 名誉教授 森秀樹 氏


【第2部】
東洋エンジニアリング(株) プラントソリューション事業本部 先進技術ビジネス推進部 若林敏祐 氏

【第3部】
三菱ケミカルエンジニアリング(株) 技術本部 プロセスエンジニアリング部 マネージャー 山崎幸一 氏

セミナー受講料

聴講料 1名につき60,500円(消費税込/資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき55,000円〕

受講について

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    お申込みが直前の場合には、開催日までに資料の到着が間に合わないことがあります。ご了承ください。
  • 当日は講師への質問をすることができます。可能な範囲で個別質問にも対応いたします。
  • 本講座で使用される資料や配信動画は著作物であり、
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    部外者の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:00

受講料

60,500円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込、会場での支払い

開催場所

全国

主催者

キーワード

化学反応・プロセス   生産工学   省エネルギー

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