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〇構造物設計の時の安全に対する視点、破損事故が発生したときの素早い原因解明と対策立案が可能になります。強度に対するより深い視点を持つための講座です。
セミナー趣旨
材料強度には大きく分けてふたつあります。ひとつが本当の強度(理論強度)、もうひとつは実際の強度です。実際の材料強度は何によって決定されているのか、わかりやすく説明します。それにより構造物設計の時の安全に対する視点、破損事故が発生したときの素早い原因解明と対策立案が可能になります。強度に対するより深い視点を持つための講座です。
受講対象・レベル
機械設計、生産技術、製造に携わる方。材料力学を忘れかけている方でも勉強中の方でもけっこうです。わかりやすい言葉で説明します。
必要な予備知識
本講座は材料強度学の内容をわかりやすくして開設します。材料力学Ⅰを履修しているとわかりやすいと思います。
習得できる知識
・金属材料の強さの基本的事項を理解できます。今までは“材料強さ”はひとつものだと感じていたかもしれませんが、
様々な角度(温度、速度、サイズなど)から材料や製品の強さを検討できるようになります。
・製品で破壊が発生した時の破壊原因の究明が格段に速くなりますし、反対に製品設計する際には未然に破壊原因を
取り除くことができるようになります。
・計算式を感覚的に理解できるようにして、演習を通して現象をつかむことができるようになりますので、
実際の開発、製造現場で実践的に使うことができます。
セミナープログラム
Ⅰ.金属材料の強さについて
(1) 強さの基本・引張試験を正確に理解する。
降伏現象とは。(転位の働きとは)
(2) 同じ鉄(鋼)でもなぜ強さに差があるのか【演習】
強さに影響を与える因子とは。(組織、温度、変形速度、熱処理の影響)
(3) ふたつの破壊の形態
延性破壊と脆性破壊、脆性破壊は統計学的に考える。破壊確率の求め方(ワイブル関数)【演習】
Ⅱ.金属疲労の基本
(1) なぜ金属は疲労するのか.疲労のメカニズム.
(2) 正しい疲労(S-N)線図の読み方と書き方、疲労強度と疲労限度の使い分け
(3) 疲労強度に与える諸因子の影響
(材料硬さ、応力比、寸法効果、変動応力、残留応力、微小欠陥がある場合)【演習】
Ⅲ.応力集中とき裂について
(1) ものは必ず応力集中部から疲労破壊する。
(2) 応力集中係数とは
(3) 応力集中部の疲労
(4) 応力拡大係数Kと破壊靭性値K1Cを理解しよう。【演習】
(5) き裂材の疲労とは。疲労(S-N)線図の読み方
(6) 生産に必要な材料硬さとき裂感受性の関係
Ⅳ.質疑応答、個別相談など
※途中、お昼休みと小休憩を挟みます。
■講演中のキーワード
疲労強度、転位の働き、有効体積理論、温度と強度の関係、強度のひずみ速度依存性、ワイブル関数
セミナー講師
北條 恵司 先生 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 材料化学領域 ナノ材料部門 招へい研究員
■ご略歴
1986年 いすゞ自動車株式会社 研究開発部門(エンジン設計)
1993年 神奈川県庁(機械系職業訓練指導)
2007年 小山工業高等専門学校 機械工学科(材料力学、破壊力学、機械材料の研究)
2018年 産業技術総合研究所 材料・化学領域 ナノ材料部門 接着界面Gr.(接着接合の耐久性の研究)
HP https://staff.aist.go.jp/zz-houjou/
■ご専門および得意な分野・ご研究
・接着接合、破壊力学、設計製図(特にGPS幾何公差)
セミナー受講料
1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 感染拡大防止対策にご協力下さい。
- セミナー会場での現金支払いを休止しております。
- 新型コロナウイルスの感染防止の一環として当面の間、昼食の提供サービスは中止させて頂きます。
- 配布資料は、当日セミナー会場でのお渡しとなります。
- 希望者は講師との名刺交換が可能です。
- 録音・録画行為は固くお断り致します。
- 講義中の携帯電話の使用はご遠慮下さい。
- 講義中のパソコン使用は、講義の支障や他の方の迷惑となる場合がありますので、極力お控え下さい。
場合により、使用をお断りすることがございますので、予めご了承下さい。(*PC実習講座を除きます。)
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