【中止】繊維複合材料の含浸成形プロセスの向上

セミナー趣旨

現在，炭素繊維複合材料（CFRP）の航空機器や自動車分野への適用拡大にあたって，世界的に急ピッチで研究が進められています．沢山の課題がありますが，中でも成形の高品質化（ボイドレス）と量産化への対応が重要です．本講座では，複合材料の各種成形方法から，特に樹脂含浸成形（RTMやVaRTM）の物理現象と，プロセス最適化のためのシミュレーション技術についてご紹介します．含浸シミュレーションのプログラムは研究室自作しているため，ニーズに応じて様々な解析機能付与なども可能です．含浸シミュレーションにボイド形成モデルを組み，ボイド分布を予測した例もご紹介します。

受講対象・レベル

本テーマに興味のある方なら、どなたでも受講可能です。

習得できる知識

・複合材料樹脂含浸成形に関する幅広い物理モデルを習得できます．
・複合材料樹脂含浸成形のシミュレーション方法を習得できます．
・その他，分子シミュレーションやデータ同化など，樹脂含浸に関わる新しい取り組みの知見を得ることができます

セミナープログラム

1.含浸成形中の材料変化
　1.1 樹脂粘度モデル，温度と硬化が粘度に与える影響
　1.2 硬化反応速度式，硬化度進展の数値解析
　1.3 硬化度測定（DSC，DMA，他）
　1.4 熱可塑性樹脂の結晶化度モデル

2.含浸成形の力学
　2.1 樹脂の流速と加速度，ナビエ・ストークス方程式
　2.2 連続の式
　2.3 エネルギー保存則
　2.4 熱対流エネルギー方程式
　2.5 多孔質媒体中の流れ，ダルシー則
　2.6 浸透係数モデル（Gebartモデル 他）
　2.7 任意の方向の浸透係数，浸透係数計測方法
　2.8 含浸理論解（1次元流れ，1点注入による放射状流れ）
　2.9 ボイド形成メカニズムとモデル化

3.含浸成形のシミュレーションおよび最適化
　3.1 含浸シミュレーションの背景モデル
　3.2 具体的なアルゴリズム
　3.3 定常状態における圧力場と速度場
　3.4 フローフロント進展シミュレーション
　3.5 含浸シミュレーション実演
　3.6 ボイド形成シミュレーション
　3.7 分子シミュレーションによるナノポーラス含浸解析

4.樹脂含浸および浸透係数分布の評価
　4.1 データ同化（アンサンブルカルマンフィルタ）
　4.2 評価例：フローフロントと浸透係数分布の予測

5.まとめ

【質疑応答】

セミナー講師

東京理科大学　理工学部　機械工学科　教授　博士（工学）　松郫 亮介 氏

セミナー受講料

1名につき55，000円（消費税込み・資料付き）
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき49，500円（税込み）〕

受講について

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