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★水電解の中でも重要な役割を果たす電極触媒について本質的な理解のために、それらの現状と課題、そして展望について解説!
★PEM形水電解の特徴と、それに求められるイオン交換膜の特性、及び最新の膜の開発状況についてご紹介!
★再生可能エネルギーからの水素製造技術、ならびにCO2を合成メタンに変換するメタネーション技術などについて紹介!
★固体高分子型水電解装置の劣化メカニズムと不純物の除去方法、回復手法とは?
※第3部の講師情報に変更がありました。
セミナープログラム
第1講 固体高分子水電解を中心とした水電解の現状、課題と展望
【10:30-11:45】
横浜国立大学 大学院工学研究院 准教授 松澤 幸一 氏
【講演キーワード】
再生可能エネルギー、水素、水電解、固体高分子形水電解、グリーン水素、電極触媒、陽極
【講演趣旨】
国連が提唱する「持続可能な開発目標」(SDGs)やその先の2050年のカーボンニュートラルにおいて、水素が大きな注目を浴びています。更に近年はグレー、ブルー、グリーンなど水素にも様々な名称がつくようになりました。その中で今後のCO2削減の切り札として期待される「グリーン水素」(=製造過程でCO2を排出しない水素) に着目し、、そして、その製造の中核を担う水電解、それらの原理、特長、動向、展望について紹介します。
【講演のポイント】
再生可能エネルギーと水素の関係、水素と水電解(特に固体高分子形水電解)との関係、水電解の中でも重要な役割を果たす電極触媒について本質的な理解のために、それらの現状と課題、そして展望について解説する。
【習得できる知識】
電気化学デバイス、水電解、水素、水素製造、グリーン水素、電極触媒に関する基礎知識と動向
【講演プログラム】
- 緒言-地球温暖化、SDGsと大学
- 水素、グリーン水素、水素サプライチェーン
- 水素製造法とCO2の関係
- 水素製造、水電解、アルカリ水電解、固体高分子形水電解
- 固体高分子形水電解と電極触媒
- グリーン水素製造に適した新たな電極触媒開発技術
【質疑応答】
第2講 PEM形水電解用イオン交換膜の開発
【12:45-13:45】
AGC(株) 化学品カンパニー 企画部 市場戦略室 水素・エネルギー材料開発グループ グループリーダー 角倉 康介 氏
【講演キーワード】
PEM形水電解、イオン交換膜
【講演趣旨】
PEM形水電解用に求められるイオン交換膜の特性をご理解頂きつつ、AGCの最新の開発状況をご紹介します
【講演のポイント】
PEM形水電解は現在最も実用化されている方式の水電解のうちの一つ。そのPEM形水電解の特徴と、それに求められるイオン交換膜の特性、及び最新の膜の開発状況についてご紹介します。
【習得できる知識】
PEM形水電解に関する基本知識、PEM形水電解に求められるイオン交換膜の特性
【講演プログラム】
- AGCのイオン交換膜関連事業紹介
- PEM形水電解
- :PEM形水電解とは
- :PEM形水電解の特徴
- :PEM形電解用イオン交換膜に求められる特性
- フッ素系イオン交換膜について
- :フッ素系イオン交換膜の特徴・構造
- :イオン交換膜を特徴づけるパラメータ-
- PEM形水電解用イオン交換膜の最新の開発状況
- :膜補強の効果
- :電圧性能評価
- :化学耐久性評価
【質疑応答】
第3講 固体高分子型水電解技術およびメタネーション技術
【14:00-15:15】
日立造船(株) 顧問 工学博士 熊谷 直和 氏
(→ご事情により、日立造船(株) 脱炭素化事業本部 電解・PtGビジネスユニット プロジェクト部 PtGグループ長 泉屋 宏一 氏より変更となりました。)
【講演キーワード】
再生可能エネルギー、Power to Gas、固体高分子型水電解、グリーン水素製造、カーボンリサイクル、メタネーション、e-methane
【講演趣旨】
カーボンニュートラル社会実現のためには、化石燃料から再生可能エネルギーへの転換が必要である。本講義では、再生可能エネルギー余剰電力の貯蔵・輸送・利用およびCO2の有効利用のための炭素循環技術について説明する。再エネからグリーン水素を製造する固体高分子型水電解技術、ならびに産業施設等から回収したCO2を、グリーン水素と反応させて、既存インフラに適用可能なメタン燃料に変換するメタネーション技術について、これまでから現在に至るまでの技術開発および実証の取組み、今後の展開について紹介する。
【講演のポイント】
再生可能エネルギーからの水素製造技術、ならびにCO2を合成メタンに変換するメタネーション技術などPower to Gasについて技術開発や各種実証経験があり課題・展望について紹介が可能。
【習得できる知識】
・再エネ電力貯蔵のためのPower to Gas技術
・再エネからのグリーン水素製造技術・固体高分子水電解
・CO2の資源化技術・メタネ―ション
【講演プログラム】
- はじめに
- 気候変動
- 持続的社会を⽬指して
- Power to Gasとは
- 電⼒貯蔵技術としてのPower to Gas
- グローバルCO2リサイクル
- Power to Gasの主要構成技術
- ⽔電解
- メタネーション
- 再⽣可能エネルギーからのグリーン⽔素製造技術
- 固体⾼分⼦⽔電解技術の概要
- ⽇⽴造船における固体⾼分⼦⽔電解装置開発の取り組み
- GI基⾦事業/⽶倉⼭太陽光発電/固体⾼分⼦⽔電解装置の適⽤例
- 固体⾼分⼦⽔電解装置の課題・展望
- グリーン⽔素を⽤いたCO2のメタネーション技術
- メタネーションとは︖/メタネーション触媒・プロセスの概要
- メタネーション推進官⺠協議会
- メタネーションの実証例
- まとめ
【質疑応答】
第4講 再エネ由来高効率水素生成および固体高分子型水電解装置における不純物起因劣化メカニズムの検討
【15:30-16:45】
国立大学法人宮崎大学 工学教育研究部 副学部長 環境・エネルギー工学研究センター センター長 教授 博士(工学) 西岡 賢祐 氏
【講演キーワード】
太陽光発電、再生可能エネルギー、水素、メタン、固体高分子型水電解
【講演趣旨】
近年、太陽光発電の導入が進んでいます。太陽光発電の電力を水の電気分解に使用し水素を生成することにより、再生可能エネルギーを貯えることが可能となります。本講座では、太陽光発電や、再エネを使用した水素やメタンの生成について、基礎から応用までを解説します。環境にとってSustainableであるためには、経済性においてもSustainableである必要があるため、それらを意識した取り組みについて説明します。
【講演のポイント】
宮崎大学には国内最大規模の太陽光発電実環境下評価設備が整備されており、そこからの実証データにより各種知見が得られている。太陽光発電由来水素の世界最高水準生成装置や、再生可能エネルギーの地域における活用について解説する。
【習得できる知識】
太陽光発電の基礎と応用
再エネ利用水素生成
固体高分子型水電解の劣化メカニズムと回復手法
地域の産業と連携した再エネ活用
【講演プログラム】
- 太陽光由来水素製造
- 太陽光を活用する水素製造
- 太陽光発電
- 水電解による水素製造
- 固体高分子型水電解装置の劣化メカニズムと不純物の除去
- 劣化メカニズム
- 不純物除去
- 太陽光由来水素の活用
- 水素の需要
- 太陽光由来水素によるメタン製造
【質疑応答】
セミナー講師
第1部 横浜国立大学 大学院工学研究院 准教授 松澤 幸一 氏
【著作】
水素の製造,輸送,貯蔵と利用技術、技術情報協会 (2022) (ISBN:978-4-86104-899-9)
トコトンやさしい水素の本 第2版、日刊工業新聞社 (2017) (ISBN:978-4-526-07765-4)
【ご経歴】
2005年3月 横浜国立大学 大学院工学府 機能発現工学専攻修了 博士(工学)
2005年4月 ㈱けいはんな 京都府地域結集型共同研究事業 入社
2008年3月 ㈱けいはんな 京都府地域結集型共同研究事業 退社
2008年4月 横浜国立大学 大学院工学研究院 助教
2013年1月 国立大学法人 横浜国立大学 大学院工学研究院 准教授(現在に至る)
【ご研究歴】
固体高分子形燃料電池の白金触媒の研究 (-2008年)
固体高分子形燃料電池の非白金系非貴金属酸化物系触媒の研究 (2008年-)
固体高分子形水電解の非貴金属酸化物系触媒の研究 (2008-2013年、2018年-)
アルカリ水電解の酸化物系触媒の研究 (2014年-)
【ご略歴】
電気化学会 燃料電池研究会 役員/電気化学会 電解科学技術委員会 事務局長
第2部 AGC(株) 化学品カンパニー 企画部 市場戦略室 水素・エネルギー材料開発グループ グループリーダー 角倉 康介 氏
【経歴】
2007年3月 神戸大学大学院 自然科学研究科 応用科学専攻 卒業(修士)
2007年4月 旭硝子株式会社(現AGC株式会社)入社
入社から現在に至るまでの15年間、化学品の開発部門所属。
主に、フッ素リサイクルプロセス開発、溶融塩電解プロセス開発、フッ素系イオン交換膜開発等の業務に従事。現在は、水素・エネルギー関連素材の開発を行うグループのリーダー。
第3部 日立造船(株) 顧問 工学博士 熊谷 直和 氏
【経歴】
1979年 横浜国立大学 工学部 卒業、大機ゴム工業㈱ 入社、開発部に配属。
1989年 東北大学 工学博士号 取得。
2006年 アタカ工業と大機エンジニアリングが合併し、アタカ大機㈱となる。同社 産機開発部長を経て、2012年 執行役員 就任。
2014年 アタカ大機と日立造船㈱が合併、日立造船㈱となる。
同社 執行役員を経て、2015年 地球環境ビジネス開発推進室長 就任。
2018年 顧問に就任。
第4部 国立大学法人宮崎大学 工学教育研究部 副学部長 環境・エネルギー工学研究センター センター長 教授 博士(工学) 西岡 賢祐 氏
【著作】
・水素の製造、輸送・貯蔵技術と材料開発 事例集(担当:分担執筆)
㈱技術情報協会 2019年4月
・Concentrator Photovoltaic Systems: Introduction, Wiley Encyclopedia of Electrical and Electronics Engineering(担当:共著)
John Wiley & Sons, Inc. 2017年11月
・太陽熱発電の最新動向( 担当: 共著)
シーエムシー出版 2014年11月
・新太陽エネルギー利用ハンドブック 第Ⅴ編 太陽光発電技術( 担当: 共著)
一般社団法人日本太陽エネルギー学会 2013年12月
・高効率太陽電池( 担当: 共著)
NTS出版 2012年5月
・高効率太陽電池の開発と応用( 担当: 監修)
シーエムシー出版 2009年11月
【受賞】
・第4回フロンティア太陽電池セミナー 優秀賞
2019年11月 フロンティア太陽電池セミナー実行委員会 多接合太陽電池の出力解析モデルの確立および精度検証
・応用物理学会春季学術講演会 講演奨励賞
2019年9月 公益社団法人応用物理学会 ZT>1を示す環境調和型熱電変換材料Cu2ZnSnS4バルク単結晶の開発
・第16回「次世代の太陽光発電システム」シンポジウム Innovative PV賞
2019年7月 日本学術振興会産学協力研究委員会 第175委員会 宮崎の特長を活かした太陽光発電応用研究開発
他多数
【経歴】
2019年度 – 2020年度: 宮崎大学, 工学部, 教授
2016年度 – 2017年度: 宮崎大学, 工学部, 教授
2013年度 – 2015年度: 宮崎大学, 工学部, 准教授
2007年度: 宮崎大学, 工学部, 准教授
2006年度: 北陸先端科学技術大学院大学, マテリアルサイエンス研究科, 助手
2004年度: 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助手
セミナー受講料
【1名の場合】55,000円(税込、テキスト費用を含む)
2名以上は一人につき、11,000円が加算されます。
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