印刷技術の医療への応用 −印刷技術が生命を救う−
開催日 |
12:30 ~ 16:30 締めきりました |
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主催者 | 株式会社 情報機構 |
キーワード | 3Dプリンタ バイオ技術 |
開催エリア | 東京都 |
開催場所 | 【大田区】大田区産業プラザ(PiO) |
交通 | 【京急】京急蒲田駅 |
★自社技術を用いて医療業界に参入をお考えの方・既にしている方など情報収集中の方にお勧め。
★バイオ3Dプリンタ―での臓器づくりや製剤などへの応用はどのように行われているのか、国内外の研究はどこまで進んでいるのかなど、指針となるような情報を集めたセミナーです!
講師
富山大学 大学院理工学研究部 教授 中村 真人 先生
■ご略歴:
M.D., Ph. D.博士(医学)
昭和61(1986)年 神戸大学医学部医学科 卒業
昭和61(1986)年 金沢大学医学部小児科学教室入局
昭和61(1986)年~平成8(1996)年
金沢大学付属病院と関連病院で小児科臨床医として勤務(小児循環器専攻)
平成8 (1996)年 国立循環器病センター研究所人工臓器部 医学修練士
平成9 (1997)年 同 室員
平成11 (1999)年 東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 助教授~准教授
平成17 (2005)年 (財)神奈川科学技術アカデミー・中村バイオプリンティング・プロジェクト・リーダー(兼任)(平成17年度~平成19年度:3年プロジェクト)
平成20 (2008)年 富山大学 大学院理工学研究部(工学) 教授(現職)
■専門および得意な分野・研究:
再生医工学・生体医工学・人工臓器
■本テーマ関連学協会での活動:
平成22(2010)年 国際Biofabrication学会 ボードメンバー (現在まで)
平成28(2016)年 日本生体医工学会理事・北陸支部長
所属学会
日本再生医療学会、日本臓器保存医学会、日本バイオマテリアル学会、
日本組織培養学会、International Society for Biofabrication
受講料
1名41,040円(税込(消費税8%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合 、1名につき30,240円
*学校法人割引 ;学生、教員のご参加は受講料50%割引
セミナーポイント
■はじめに:
印刷技術とは、基本的にはインク材料を適材適所配置する技術であるが、液晶ディスプレイや電子回路の生産、さらに最近では3D Printerにも応用され、生産技術やものづくり技術としても応用が進められている。
2016年3月ワシントンポスト誌に「3Dプリンターが生命を救う3つの道」と題した記事が掲載された。3つの道とは、①医学的画像を再イメージングする道、②組織や臓器を置換する道、そして③3Dプリンターによる患者中心の医薬品を生産する道である。
本稿ではこの3つの道を例として、印刷技術によりもたらされる医療の進歩や技術動向について解説し、議論したい。
■ご講演中のキーワード:
・2D/3Dプリンティング ・印刷技術 ・3Dプリンター ・バイオプリンティング
・移植医療 ・再生医工学(Tissue Engineering) ・臓器モデル
・3次元組織モデル ・テイラーメイド医薬品 ・製剤プロセス工学
■受講対象者:
・印刷技術の研究開発を始めたばかりの方から、ある程度の研究経験を経た方、印刷技術の新たな発展領域や将来を考えておられる方。
・3次元プリンターの医療応用に興味のある方
・業務に活かすため、印刷技術の異分野応用とイノベーション創出への取り組みについての知見を得たいと考えている方
・医療分野への進出に取り組んでいるが、敷居が高く、どのように入っていけばいいか困っている方
・産学連携、産学官連携での研究開発に興味がある方、国の研究助成への応募を考えておられる方、
・印刷技術、工学技術で人の生命を救う事業に関心のある方。
・本テーマに興味のある方なら、どなたでも受講可能です。
■必要な予備知識:
・高校卒業レベルの生物・化学・物理の知識。
・細胞培養、機械工学、生体材料工学、医学、薬学の基礎知識があればなおよい。
・しかし、この分野に興味のある方なら、特別な知識はなくてもよい。
■本セミナーで習得できること:
・3Dプリンターの基礎知識
・3Dプリンターの医療応用の基礎知識と内外の動向
・3Dバイオプリンターの最前線の情報
・再生医工学の基礎知識
・これから研究開発が必要となる技術の情報
・製剤技術や医薬品製造の基礎知識
・テイラーメイド医薬品のトピックス
セミナー内容
1. はじめに 医学と工学の連携
1) 医学に関わる工学の使命と特徴
2) 工学の医学への関わり方
2. 2D/3Dプリンティングがいつかあなたの生命を救う3つの道(1)
― 医学画像を再イメージングする道 ―
1) 2D/3Dプリンティングのいろいろな方式
2) 3Dプリンターの特徴
3) 3Dプリンターの医療への応用:レベル分類
4) レベル1:材料は問わない:市販3Dプリンターの利用
5) レベル2:生体適合材料での造形
3. 2D/3Dプリンティングがいつかあなたの生命を救う3つの道(2)
― 組織や臓器を置換するする道:Bioprinting / Biofabrication ―
1) レベル3:生分解性材料での造形:スキャホールド
2) レベル4:生物学的材料
3) なぜ、細胞で組織や臓器を置換するのか?
4) 移植医療とその問題点
5) 再生医工学とその課題
6) 2D/3Dプリンティング技術が限界をブレークする
7) Bioprinting / Biofabricationの歩み
8) バイオ3Dプリンターのいろいろ
9) 世界の動向と研究の最前線
① Biofabricationの再定義
② 日本のNEDO→AMEDの研究プロジェクト
③ 3D tissue modelからOrgan on a chip
④ プリンターの進化
⑤ バイオインクの進化
4. 2D/3Dプリンティングがいつかあなたの生命を救う3つの道(2)
― 患者に応じた医薬品製造の道 ―
1) 3Dプリンターによる薬の製造
2) 製剤プロセス:薬はどのように製造されているか?
3) 薬作りへの印刷技術の応用
5. 2D/3Dプリンティングが医療へ展開されるための課題と展望 (自験例を中心に)
1) バイオインク
(1):臓器づくりのための材料開発:細胞・iPS細胞・幹細胞
(2):生体由来材料と合成材料
3) バイオプロセス
(1):バイオプリンター
(2):バイオアセンブリ技術
(3):バイオリアクターと組織培養技術
(4):3Dイメージングとモニタリング技術
(5):臓器保存技術
6. まとめ:
1) 再生医療の問題点と日本の強みの考察
2) 医工連携・産学連携の必要性
3) 医工学の進歩で人の命を救える:医工学の使命