高熱伝導フィラー・高熱伝導材料の 基礎と開発・設計技術
開催日 |
12:30 ~ 16:30 締めきりました |
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主催者 | 株式会社 情報機構 |
キーワード | 電子デバイス・部品 高分子・樹脂材料 複合材料・界面技術 |
開催エリア | 東京都 |
開催場所 | 【大田区】大田区産業プラザ(PiO) |
交通 | 【京急】京急蒲田駅 |
樹脂高熱伝導化の肝となる高熱伝導性フィラーを、
重点的に、基礎から解説!
これまでいくつもの高熱伝導材料のプロジェクトにかかわってきた経験豊富な講師が、本講座でしか聞けない具体例や経験を交え解説します!
セミナー講師
(株)KRI 新機能性材料研究部 上級研究員 伊藤 玄 先生
2000年 新神戸電機株式会社 入社 プリント配線板材料の開発、高熱伝導材料の開発、高強度樹脂成形品の開発等に従事
2016年 株式会社 KRI入社 機能性材料の研究開発に従事
現在に至る
セミナー受講料
1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
セミナー趣旨
自動車などのインバーターやパソコン、スマホなどの電子機器において、チップの高出力化、高密度化が進んでおり、それに伴う発熱が問題となっています。実際に熱くなったスマホやパソコンを触った経験がある方も多いと思います。熱をうまく逃がせないと、機器の熱暴走や、機能低下を招きます。熱を逃がすためには熱伝導率の高い材料が求められていますが、その現状は高熱伝導材料開発の現場においても、またその材料を実装するユーザーにおいても、ともに満足のいくものでしょうか。
本講座は、これまでいくつもの高熱伝導材料のプロジェクトにかかわってきた講師が、熱伝導材料の現状と課題を明らかにします。特に、熱伝導材料の開発を始める方、熱伝導材料に関連する分野への参入を模索されている方のために、絶縁性の高熱伝導材料の肝である熱伝導フィラーを重点的に基礎から解説します。
さらに、熱伝導フィラーを用いて期待する機能・物性を発現するための樹脂の選定と混練、分散方法、フィラーの表面改質など、本講座でしか聞けない具体的な事例や経験を話しながら、熱伝導率を発現するための開発や設計における考え方を伝授します。
本講座を受講することで、高熱伝導材料の開発者・技術者になるための基礎を確立できます。
受講対象・レベル
- 高熱伝導材料およびフィラーの混練・分散技術に関心のある方
- 設計・技術・評価・試験などに携われている方
習得できる知識
- 高熱伝導材の理論と技術動向
- 高熱伝導フィラーを使用した材料の用途、特徴の理解
- 高熱伝導材料の開発・設計の際の、期待する熱伝導性・物性発現に向けた考え方
など
セミナープログラム
1. 高熱伝導材料の概要と理論
1-1 高熱伝導材料の位置づけ
1-2 高熱伝導性コンポジット材料の必要性
1) 各種材料の熱伝導率
2) 熱伝導のメカニズム
1-3 高熱伝導化の理論
1) フィラー最密充填理論と充填性
2) フィラー充填系の熱伝導率予測
:予測式と精度
3) 放熱の考え方と熱伝導率測定・評価法
:熱伝導率測定法の違いと特徴
4) 樹脂の高熱伝導化
:樹脂の種類・選定と高熱伝導化のアプローチ
2. フィラーの基礎および混練・分散のポイント
2-1 フィラーの種類とその特性
1) フィラーの分類
:無機性、有機性、有機・無機ハイブリッド、ナノ粒子
2) フィラーの機能
:増量、補強、特殊機能(導電性、熱伝導性、難燃性他)
2-2 複合化プロセス(コンパウンドプロセス)について
1) フィラーの分散制御:分散性の変化する要因と分散状態
2) ゴム・熱可塑性樹脂の混練のポイント
3) 熱硬化性樹脂の混合と分散のポイント
2-3 ポリマー/フィラー界面処理技術
1) 表面処理の目的と表面処理剤の役割
2) シランカップリング剤の用法
3. 高熱伝導材料の開発・設計技術
3-1 高熱伝導材料の種類および要求特性
1) 高熱伝導接着剤
2) 封止材
3) 熱伝導性シート(TIM)その他
3-2 高熱伝導材料設計の要点
1) 高熱伝導材料に必要な要素
2) 熱伝導率以外の要素
:絶縁性、熱膨張率等
3-3 高熱伝導化のためのフィラーの活用方法
1) 主な絶縁系無機フィラーの特徴・物性
:窒化ホウ素、窒化アルミ、アルミナ等
2) 高熱伝導材におけるフィラーの選択基準
3) 酸化グラフェンによる窒化ホウ素の表面改質
<質疑応答>