スパースモデリングについて

Question

大規模量産工場で品質管理課に所属するスタッフです。製造業において、工場では、製造工程の加工条件や検査データがトレーサビリティの観点から自動的に採取され保存されています。これらは、解析対象となるビックデータですが、従来のＳＱＣ手法では、データ解析に時間を要します。最近、スパースモデリングによるビックデータ解析の時間短縮の話題を知りました。スパースモデリングが、ものづくりのビックデータ解析に使用された事例などあれば、教えて下さい。又、スパースモデリングについて、解説して下さい。

石井 一夫 · Answer

スパースモデリング、スパース推定について、もっとも簡単に一言で表現すると、多次元の重回帰分析を行う場合に、多くの説明変数を少数の説明変数にまとめて簡単なモデル式にする一つの手法です。その係数を求める場合にL1正則化という処理を行って、回帰を行います。

もう少し専門的に書くと、最小自乗法によって偏回帰係数を求める場合に、XTXという値を求めその逆行列（XTX）−１を求める際に、L1正則化、すなわち、罰則付き回帰あるいはlasso（ラスー）と言われる手法で回帰を行います。

ものづくりのビックデータ解析に使用された事例というのはすぐには思い浮かばないですが、たくさんの説明変数がある事象の数理モデリングに、少ない説明変数に落とし込む場面では、どこでも使えるのではないかと思われます。例としては、画像分析、臨床診断、金融予測などが考えられます。「製造工程の加工条件や検査データ」から何か規則的な予測モデルを作成する場合にも、もちろん使えると思います。

この回答の評価：
	ありがとうございました。どこでも使えるとの回答をいただいて、更に、勉強してみようと思いました。